※性的描写あり


「ぁ…あ…ダ…ダメ…」

暗い室内にの抵抗とも言えない甘い声が響く。五条はそんな些細な拒否は無視して、強引に事を進めた。戸惑うの両脚を開かせる。太腿に顔を寄せられて、の口から耐えていた羞恥心が溢れた。

「さ、悟…ダ…メ…」
「濡らさないと痛いだろ」

言いながらも五条はがっちりとの太腿を押さえ、花びらへと口付けた。の抵抗が弱いことに付け込んで、割れ目へ手を添えて押し広げる。自分でも見たことのない場所を五条の目に晒し、は強く唇を噛みしめた。その場所がどう五条の目に映っているのか考えたくもない。ぬるっと恥ずかしい場所に舌が触れた感触に思わず声が漏れそうになる。ここは高専内の寮の部屋だ。女子寮に入っている生徒数は男子に比べて極端に少ないのは分かっていても、の理性が無意識に反応してしまう。

「…んんッ…う…ぅ」

声を上げてはいけない、と部屋の外に気を配りながら、が唇を噛みしめると、濡れ始めた場所に舌を入れられた。ビクンと腰が跳ねて声が漏れそうになるのを必死で耐える。深夜とは言え、誰も廊下を通らないとは限らない。
が高専に入学して一カ月が過ぎた。毎日会えるようにはなったものの、やはり互いに任務や授業などで二人きりになれる時間は少なかった。も入ったばかりで覚えることが沢山あり、五条は他の術師では対応できない任務を割り振られる為、あまり自由な時間は取れない。そんな日が続いて一カ月が過ぎようとしていた今日。五条の限界がきた。
離れて暮らすようになってから会えたのはほんの数回。それでも今年やっとが高専へ入り、毎日のように会える安心感はあったものの。二人きりの時間が極端に少ないと気づいた五条はこの日、女子寮にあるの部屋へこっそり忍び込むことにした。久しぶりに早く任務を終えて帰校後、風呂と夕飯を済ませた五条は、普段なら娯楽室で寛ぐ時間には早々に自室へと引っ込み、深夜近くの入った女子寮にやってきたのだ。

「さ、悟…どうしたの?」

事前に連絡もなく、いきなり部屋を訪ねた五条を見ては驚いたようだった。とりあえず他の生徒に見られるのも困るので部屋へ招き入れる。とは言え、この女子寮にはの他に家入や三年の先輩が一人いるだけだ。それぞれの部屋も離れている為、ここでは滅多に他の生徒と顔を合わせることはない。

「どうもこうも…せっかくが傍にいるのに二人で会える時間ねーんだもん」

部屋へ入った瞬間、を抱きしめながら、五条は拗ねたように言った。も同じ思いではあったものの、まだ高専に入って日も浅い。目まぐるしく時間が過ぎて、気づけば夜になっているといった毎日で余裕がなかったのもある。覚えることの多い一年生の自分より、五条の方が圧倒的に忙しいのも知っていた。

「オレが帰ってくる頃、オマエはだいたい寝てるし」
「ご、ごめん…疲れて寝ちゃうの。気づけば朝になってて…」
「まあ…分かるけど…だから任務が早く終わった日は無理やり時間作るって決めたんだよ」

言いながら五条はをベッドへ押し倒した。焦ったは「ここじゃダメ」と言ったのだが、五条が素直に言うことを聞くわけもなく。結局は抵抗空しく、五条の好きなように抱かれる羽目になった。

「…あ…ぁっ」

恥ずかしい場所に舌を這わされて、は五条の頭に手を置いた。髪を引っ張ったりしないよう、それでも何とかやめて欲しいと藻掻き続ける。そんなの抵抗をあざ笑うかのように、五条は小さな尖りに吸い付いた。

「…ひゃぁ…っん」

思わず漏れた嬌声に気分を良くしたのか、暗闇の中、五条の「可愛い声…」という呟きが聞こえて、の羞恥心が更に煽られる。自宅ではなく、高専の寮内で厭らしいことをされているという状況に、は泣きそうになった。それでも長い間、触れられなかった体は五条の愛撫を覚えていたようだ。久しぶりの行為に素直な反応を見せて、舌の動きに合わせて更に濡れ始めた。

「も…我慢できねえし挿れていい?」
「さ、悟…ほんとに…ここでするの…?」

感じながらも、まだ僅かに理性が残っているは恥ずかしそうに五条を見上げた。その表情すら五条を煽るものでしかない。

「…だって限界みてーだけど?」
「…んっ…ぁ…」

今度は指で濡れた場所を擦られ、思わず腰が揺れてしまう。執拗な愛撫を受けて、の体はすっかり蕩けていた。はキャミソール一枚で、ショーツはすでに脱がされている。五条もTシャツだけで、下肢は晒していた。

「ほら…ここ弄るとすぐ溢れてくる」
「んん…っゃあ…」

すでに濡れそぼっている花びらを指で犯され、は甘い声を上げた。ちゅくっと指が出し入れされ、合間にナカのいい場所を刺激されると声が我慢できない。

「あ…待っ…」
「散々待った」

五条は苦笑交じりで言うと、体を起こしてに覆いかぶさる。圧し掛かる胸板を押し返そうと思っても、すでに腕の力は入らない。ぐちゅ…っと卑猥な音を立てながら、の蕩けた場所は五条の熱で広げられた。そこは待ちわびていたかのように淫らにそれを飲み込んでいく。

「んん…っ」

久しぶりに迎え入れたせいで少しの息苦しさや圧迫を感じていると、五条は根元まで押し入れて深く息を吐いた。動かなくても淫靡な蠢動を繰り返すのナカが気持ちいいんだろう。五条の眉間が切なげに寄せられ、頬が上気している。

「んぁ…さ、さとる…」
「…ヤバ…動いたらイっちまいそう…」
「じゃ…じゃあ…動かない…で…」
「…それもムリだって」

抗議するように見上げてくるの唇へ軽くキスを落とし、五条が苦笑した。強引に抱こうとしてる五条に怒っているわけではないにしろ、も拗ねているようだ。しかし嫌がっているわけでもない。五条が少し腰を揺らすだけで、彼女もまた切なげな吐息を漏らして頬を赤く染めていく。その火照った頬を軽く撫でながら、五条は「可愛い…」と、つい頬を綻ばせた。のこういう姿を誰にも見せたくないと改めて思う。
が入学し、高専の一年は三名となったが、五条が誤算だと思ったのは、残りの同級生二人が男だったことだ。の肌に飢えていたのはもちろんあるが、今回こんな強引な手段に出たのは少なからずその影響もあったのかもしれない。は自分のものだと再確認するように、白い肌へ跡を残していく。キャミソールの肩紐を下げ、胸の谷間へも顔を埋めた。

「ん…さ…悟…?」
「…オマエはオレの巫女なんだから…浮気はすんなよ?」
「…ぁ…っ」

胸の膨らみへも口付け、ツンと主張している先端を舌先で転がしながら、腰を強く押し付ける。その強い刺激での体がのけ反り、彼女の細く白い喉元がのけ反った。シーツを掴む小さな手がかすかに震えているのを見ながら、その手に自分の指を絡める。

「しがみつくのはオレの手だけね」

五条の言葉に、の潤んだ瞳が切なげに揺れて、小さく頷くのが分かった。それを合図に腰の動きを速めれば、互いの理性も一気に吹き飛んでいく。
いつかこの手を離さなければいけない時期がくる。そうが考えていることは五条にも分かっていた。だが、それを受け入れる気はさらさらない。と出会った日から、五条の世界は180度変わってしまった。

――初めまして。悟さま。

夏の花のように微笑む少女は、五条の唯一無二の存在になった。