私の頭を撫でてくれる、その手は、いつだって暖かくて心地いい。
「よく手が暖かいと"中身は冷たい"と言う人がいるけれど、Lは違うと思う」
「どうしたんですか?突然」
ソファの上で寄り添いながら私の頭を撫でていたLは、不思議そうに首を傾げた。
元々大きな瞳が更に大きくなるから、まるで子犬のようだ、と思いながら、私はLの手を自分の頬に添えた。
「だってLは手が暖かいけど、中身も暖かいもの」
「…がそう思うのは、私がの事を凄く好きだからです。私の事を冷たい、と言う人間は何万といますよ」
苦笑しながら、今度は添えた手で私の頬を撫でる。
その体温に身を任せながら、誰だ、そんな事を言う奴は、と内心ムっとした。
それでも分かっている。
私に優しいからと言って、全ての人間に優しいわけじゃない。
Lは、そう言う仕事をしている。
私からは愛されるけど、追われている色んな事件の犯人たちには憎まれる。
「私はから愛されていれば、それだけでいいんです」
私の頬を撫でるLの手は暖かいけど、Lの私への想いは暖かいけど、人によっては冷たいものへと代わるんだろう。
どんな人間も表と裏の顔があって、それを上手く使い分けてる。
また、そうしなければ生きてはいけない。
「私もLから愛されてれば、それだけでいい」
たとえ、世界中の人間から、憎まれる日がこようとも。
手も心も温かいひと
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ダメだ、こりゃ。
皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて…
【SICILY...管理人:HANAZO】
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