*** Mello***













「メロ…?」




友人と会って家に帰ると、滅多に自分から顔を見せないメロがいて、何だか怖い顔で私を見ている。




「どこ行ってた?」
「えっと…友達とお祭りに…」




いつも機嫌がいいとは言えないけど、今日はいつも以上に不機嫌そうなメロに少しだけひるんでしまう。




「友達って…?」
「え?」
「男?女?」
「え、お、女に決まってるじゃない…」




近づいてきたメロにちょっと後ずさりながら、そう言えば彼の目が僅かに細くなった。




「そんな格好してるのに女と祭りかよ」
「え、だって皆、着るって言うから…」
「へぇ…」




少し顔を反らしたメロを見て、私はまさか、と思いつつ、顔を覗き込んでみた。




「もしかしてメロ…私が浴衣着てるから、男の人と出かけてたとか思ってる?」
「…普通、そんな可愛い格好してたら思うだろ…」
「え?」
「……っ」




ビックリして彼を見上げた。
だってメロの口から「可愛い」なんて言葉が出てくるなんて、ハッキリ言って信じられないし今まで言われた事もない。
それに何となくメロがスネてるように見えるのは気のせいじゃないはず…




「ねぇ、メロ…」
「……何だよ」
「もしかして…男と出かけたとか思って妬いたりした?」
「………うるさい」











どうやら図星だったみたい。









そんなに心配なら私をこのまま閉じ込めてもいいんだよ?


















独占欲




















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皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて…

【SICILY...管理人:HANAZO】