
※おまけのおまけ。性的描写があります。18歳未満の方の観覧はご遠慮下さい。
と付き合いだして――婚約して――今日で一カ月。
相変わらずはツンデレのツンの方が多いけど、エッチ強行事件以来、ケンカもせず仲良くやってる。
というか僕的には一年くらい前から勝手に付き合ってるような気分だったけど、突然彼女から「もう会うのやめよう」と言われて愕然。
前もあれこれ好意を伝える為にプレゼントを送ったり、デートに誘ったりしてたのに、全て「五条の気まぐれ」で片づけられてた時は、ネックレスを送り返された時と同じく泣きそうになった。
だから僕もそこは学習して、ちゃんと結婚を前提に付き合うことになって以降、思ったこと、感じたことはきちんと口にする、と決めた。
この前も彼女のネイルが新しくなってたから「ネイル変えた?可愛い。僕のため?」と言ったら「自惚れすぎ」と一蹴されたけど、「違うの?」と食い下がったら「……違わないけど」と貴重なデレを頂けた。
セフレ時代は色々な感情が入り混じって言えなかった「好き」とか「可愛い」って言葉も、今は会うたび伝えるようにしてる。
10年以上も溜め込んでた激重感情をぶつけると、彼女が真っ赤になってあわあわする顔がまた可愛いからやめられない。
まあ、そんな感じで何だかんだと仲良く付き合って一カ月の今日。
五条悟特権で彼女を補助監につけて二人で任務へ行き、帰りも仲良く僕の家へ帰宅したというのに、は普段と何も変わらない。
食事をして、一緒にお風呂に入って、一回エロいことして、出てきたあとの彼女は美味しそうにビールを飲んで寛いでる。今ここ。
時刻は午後11時を回ったところで、僕もだんだんイライラしてきた。
普通、こういうのって女の子の方が大事にしてるもんじゃない?
「ねえ」
「ん?」
バスタオルで髪を拭きながら僕の隣に座った彼女へ、我慢も限界とばかりに声をかける。
「何でいつもと変わらないわけ」
「……え?何の話?」
「え、オマエ、気づいてないの」
「だから、何を」
「……今日で付き合って一カ月なんだけど」
「……知ってるけど」
「は?」
はまたしても普通のテンションで応えるから、僕も驚いた。
「じゃあ尚更、どうして何も言わないわけ?普通こういう時って女の子の方が記念日だねーとか言ってこない?」
「え……だって」
「だって、何?」
「記念日とか、そういうの持ち出してくる女ってめんどくさいって悟が前に言ってたんじゃない」
「え」
思わず絶句した。その辺の記憶はあまりない。
「言ったっけ。そんなこと」
「言ってた。2年くらい前に」
「……ほんとよく覚えてるね。ってかそれは以外の子にされたらって意味でしょ、多分。現に付き合う前だって記念日みたいなのは祝ったりしてたよ。が行きたいって言った場所に連れてったし」
「あれは……セフレ逃がさない為の作戦かと思ってたし」
「………」
ある意味、自分の信用のなさ度がマックス過ぎて何も言えない。普通に傷つく。
まあ全て自業自得の賜物と言えばそうなんだけど。
「……え、もしかして今日、無理やりわたしを補助監に付けたのもそれが理由?」
「まあ……どうせから言ってくるかと思ってたし……」
と言って立ち上がると、こっそり用意しておいたケーキとプレゼントを取りに行った。
「これ、買って来た」
「え……」
テーブルにケーキを置き、プレゼントの箱を彼女へ渡す。
は心底驚いた顔をしたあと、その色白な頬をじわじわと赤くしていった。どうやら本気で驚いてるらしい。まあ予期せぬサプライズになって良かったかもしれない。
「……あ、ありがと。わたしもちゃんと用意すれば良かった」
手の中のプレゼントを見つめながら、ぽつりと呟くが可愛い。この顔を見れただけで十分ではあるけど、出来れば――。
「じゃあ僕のお願い、聞いてくれる?」
「え?」
隣に座る彼女の方へ身を寄せると、華奢な体を抱き寄せてそのままソファへ押し倒した。
それだけでお願いの意味を理解したのか、の瞳が一気に潤んでくるのが可愛い。
「今夜はをめちゃくちゃに抱き潰したい」
「……な……さ、さっきシたばかり――」
「あんなので足りると思ってんの」
こうなるまでに焦らされ続けて飢えてんだから、と付け加えれば、は顔を真っ赤にして視線を泳がせた。
もちろんセフレとして肉体関係はあったけど、別に体だけ繋がっていればいい、なんて年齢はとっくに過ぎてしまった。結局、体だけじゃ物足りなくなって、むしろとは心を繋げて抱き合いたいという思いが強い。
「だから、いいよね」
最後に念押しすれば、は観念したように頷いてくれた。
「……ん、さ、悟……そ、こばっかり……ダメ……っ」
てっきりベッドへ行くのかと思えば、悟は数秒も我慢できないと言いたげに長いキスを仕掛けてきた。あげくソファに座らされ、悟は足を広げたわたしの前に屈むようにしている。
スカートは捲り上げられ、ショーツも下ろされてしまった。剥き出しにされた陰部へ悟の舌が這わされて、とても恥ずかしいから直視できない。
「……んんっふ……ぁっ」
敏感なクリトリスを舌先でこねられて、腰がびくびくと跳ねる。めちゃくちゃに抱くなんて言うから覚悟してたのに、逆に甘すぎて頭が蕩けそうだ。
ちゅうっと吸われたり、舌先でつんつんされて、何度も甘イキしてしまう。
「全然だめって感じじゃないけど。のここ、とろとろ」
「……ひゃ…ぁっ」
指でぬりゅっと剥かれた感触にびくん、と腰が跳ねる。同時にぢゅるる、と卑猥な音と共に今度は強めに吸われて、更には口内でめちゃくちゃに舐めまわされた瞬間、頭の中で火花が飛び散った。
「……ぁあっんっ」
全身に甘い快感が駆け抜けて、押さえつけられている太腿ががくがくと揺れる。なのに悟はまだ許してくれない。達したばかりのぐずぐずの場所を、今度は丁寧に舐めとっていく。もしかしたら、また潮というのを吹いたかもしれないのに、そんなことはお構いなしで舌を這わせてる。くちゅ、ちゅぷ、と舌が動くたび音が響くのすら凄く恥ずかしくて嫌なのに、絶え間なく与えられる快楽に体が言うことを聞いてくれない。
だけど連続で達したせいで体が脱力していくと、気づいた悟が顔を上げて、自分の唇をペロリと舐めて見せた。それすら扇情的でわたしの体を熱くしていく。
「……のそーいう顔が好きなんだよね」
「……ふ、ぁ……?」
悟が何かを言ったけど、すでに朦朧としてる頭では理解できない。そのうち体を抱えられて、今度こそ寝室へと攫われてしまった。
「可愛い。大好き」
ベッドへ寝かされ、とろんとした目で見上げたわたしを見下ろしながら、悟が優しく微笑む。今日はやけに優しくて、愛撫もしつこいくらいに丁寧だから、すっかり――油断してしまった。
まだ着たままのルームウエアを脱がされ、ぱちん、と簡単にブラジャーのホックを外されたと思った瞬間、悟が覆いかぶさってくる。
「……んあっ」
「ここ、まだ弄ってないのに硬くなってるのエロくて可愛い」
「んんっ……や……ぁっ」
言われたように硬くなった乳首を、柔らかい舌で転がされ、合間にちゅうっと吸いつかれたら、また下腹の奥から愛液が溢れてくるのが分かった。その場所へ伸びた指が確かめるよう淫らに動く。
「ん、あぁっ」
「のここ、どんどん溢れてくる……」
最初から二本の指を挿入され、ぱちゅ、ぱちゅ、と音をさせながら出し入れされると、疼きがいっそう強くなっていった。
「さ、さと……る……」
「ん」
甘い快楽攻めが苦しくて、つい手を伸ばすと、悟はわたしの指先にちゅっと口付けたあと、唇にも優しいキスを落とす。
だけど、もう限界とばかりに硬くなった自身の陰茎をわたしの太腿へ押し付けて――。
「そろそろ本番ね……」
「ふあ……?」
本番?と深く考える間もなく、わたしは体を抱き起こされ、うつ伏せにされてしまった。と思ったら悟の体重を背中に感じ、後ろからガチガチのモノをぐちゅん、と一気に挿入される。
「……っぁあっ」
「は……ヤバ……ナカ、凄い熱い。とろとろなのに締め付けてくるから挿れただけでイキそう」
「……っま、って……この体勢……む、り」
「何で?気持ちいいでしょ……?のナカ、めちゃくちゃうねって締め付けてくるし……」
「……ひゃぁ……ん、っ動か、ない……で」
いわゆる寝バックの状態で激しく抽送されると、ナカをぬちぬちと擦られる感触が直に脳を刺激してくる。足を閉じてるせいで余計締め付けるらしく、悟も甘い吐息を吐きながら夢中で腰を振り出した。最奥をとんとんされるたび、わたしの肌を泡立たせる。
ぞくぞくしたものが何度も体内を駆け巡って、大きな快感の波が延々と続くようだ。
繋がってる場所からは愛液なのか潮なのか分からないものが溢れてくるのに、そこを激しく出し入れされて、ぐちゅ、ぬちゅっと耳を覆いたくなる音が響いていた。
「……ちょ……待っ……激し……っ」
「めちゃくちゃに抱くって言ったでしょ」
「な……さ、さっき……まで優しかった……のにっ……んぁっ」
「油断してたよね、。そういう素直なとこも可愛くて好きだよ」
「……あ、んっぁあ」
何が悟を興奮させたのか分からないけど、また動きが激しくなって、このあと何度もわたしはイキ地獄を味わうことになった。
「……最低、悟」
「えっ何で。、あんなに気持ち良さそうだったのに」
「……ぐ……っ」
ケーキをつつきながら文句を言えば、悟は恥ずかしげもなく、そんなことを言っている。本気で驚いた顔をしてる辺り、全然反省してないな。
そりゃ……気持ち良くなりすぎて、また意識飛ばしちゃったけど――。
でもこれだけは許容できない。
「……あと深夜に甘い物食べると太るから、ケーキある時はもっと早く言って」
「でも食べてるじゃない」
「あと……」
「え、まだあるの」
「……2回もしないで」
「それは……ごめん。でも記念日だし、僕はとエッチするの好きだし、何か可愛いからムラっとしちゃって。え、っていうかエッチしたあとのデレはくれないの?」
「……イチゴのショートケーキ好きなの覚えててくれて嬉しい。ありがと」
頬杖を突いてニコニコと見てくる悟から目を反らしつつ。お礼を言うと、彼はやっぱり嬉しそうに「うん」と微笑む。
悟とは長い付き合いだけど、こんな風に愛しいなあと言いたげな甘ったるい顔を見るのは初めてで、今更ながらに、わたしはちゃんと愛されてたんだと実感が湧いてきた。
「あと……」
「え、まだ文句あるの」
「……わ、わたしも好き、だから」
「え、僕とのエッチが?」
「さ……悟のことが!」
何でもかんでも下半身で考えるところは変わってないようだ。思わずノリツッコミの勢いで伝えると、悟の頬が一瞬で綻んだ。
ああ、わたしも悟のこの顔が、どうしようもなく好きみたいだ。
わたしが五条になるまで、あと一カ月と少し――。