05-好きって言って
※性的描写あり
「いたたた…」
動くたび、腰回りに鈍痛を感じて手で押さえた。ちょっと動くのがしんどくなって近くにあった脚立に腰を下ろす。今日は一日、ずっとこんな感じだ。それもこれも全部…。
(もう…夕べは散々だった…)
帰って早々、竜ちゃんに襲われかけて、夜は蘭ちゃんに夜這いされて、あげく処女喪失…
最悪なことにそれを竜ちゃんに見つかって、兄弟ゲンカに発展。でもわたしは凄く疲れてたらしい。シャワーを浴びた後は爆睡しちゃって気づけば朝だった。目が覚めた時は部屋に一人で、きちんとシャワー後に出した別のパジャマもしっかり着て寝てたから、あの後は何もされなかったようだしホっとした。仕事に行く時も二人はまだ寝てるようだったから顔を合わせてないけど、今日帰ったらどんな顏で二人と会えばいいんだろう。
「はあ…二人とも昔からモテるクセに幼馴染のわたしに手を出すとか…意味分かんない…」
――オレも兄貴も…昔からしか見てねえの。
――オレだってが好きなのに…。
あの言葉は本当なのか今もちょっと疑ってしまうのは、散々二人がモテてたのを見せられてきたからだ。
小学校の時から二人はずば抜けて目立ってたけど、中学校に上がる少し前には二人の髪が金髪になった。子供の頃からケンカが強かった二人の周りにはどんどん悪そうな人たちも群がってきてたけど、不良でもお構いなしに女の子からも人気があった。別中の子達まで"灰谷兄弟"を見に来ては校門前で騒いでたっけ。
――幼馴染だからって調子にのんな!
一瞬、嫌な記憶まで蘇ってきて慌てて頭を振った。あれも二人絡みの二次被害ってやつだ。
その時、不意に背後で気配がした。
「今の…本当?」
「え…あ…て、店長…?」
バックヤードの奥にある倉庫。夕方のこの時間は誰も来ないと思っていたからドキっとして立ち上がる。店長は怖い顔をして歩いて来た。サボってたことを怒られるのかと少し身構えていると、店長は「幼馴染に手を出したっていうのはどういうことかしら」と頬を引きつらせた。
(しまった…独り言、聞かれちゃったんだ…!)
店長は竜ちゃん狙いだというのを思い出して、さーっと血の気が引いた。それが答えと気づいたようで、店長はますます目を吊り上げると静かな声で一言。
「…さん。あなたクビよ」
「えっ!!」
「朝から気になってたの。アナタの首元のそれ。キスマークよね。夕べは竜胆くんが迎えに来てたし…蘭さんともそういう関係なら本社の主任も今の話を聞いて納得してくれるはずだから。サッサとロッカー片付けて帰ってちょうだい」
「え、あの――」
言い訳すら聞いてもらえず――言い訳しても無駄だと思うけど――店長は怒りながら行ってしまった。取り残されたわたしは全身の力が抜けてその場にへたり込む。前の会社は倒産して、今度はクビ。目の前が真っ暗になった。
「そ、そんなぁぁぁぁ…」
せっかく紹介してもらったお仕事なのに、まさかの二日目でクビになったわたしは、しばらく立ち上がれないくらい落ち込んだ。
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六本木の繁華街。お店を出てからトボトボ歩いてると無性に泣きたくなった。たった一日半だったけどお世話になった人に挨拶をしたら、お姉さま方はすでに店長から話を聞いてたようで、怖いくらいの塩対応だった。
――幼馴染ってお得ね。蘭さんと竜胆さん、どっちにも手を出せるんだもの。
――よくそんな貧弱な身体で二人を誘惑できたわよねー。どんな手を使ったわけ?
昨日まで優しかったお姉さま達に鬼の形相で罵詈雑言をぶつけられ、わたしの心はぺしゃんこに潰れるくらい大ダメージを受けた。何でわたしが手を出したことになってるのか意味が分からない。
(問答無用で手を出されたのはわたしの方なのに…。そりゃ流されたわたしも良くないけど…)
昔から二人が好きなのはわたしも同じだ。だからおかしいって思ってても、つい甘い言葉を言われるとフラフラしちゃうのがいけないんだ。ちゃんとハッキリ言わないと――。
「ねえねえ、君、一人?」
「…え?」
突然肩に腕を回されてビクっとなった。隣に並んで歩いている男は見たこともない人で、馴れ馴れしい態度に少し怖くなった。見た目も不良ぽくて、首にまでタトゥーが彫られてる。蘭ちゃんと竜ちゃんは怖くないけど、やっぱり知らない不良は凄く怖い。
「暇ならどっか遊びにいかない?オレ、いい店知ってんだ」
「い、いえ…行きません」
「何でぇ?いいじゃん。君みたいな可愛い子ならオレ、奢っちゃうよー?」
「あの…ほんとに困ります…」
「えー…マジでダメ?君みたいな妹キャラ風の子、めっちゃタイプなんだけど」
ひょいっと顔を覗き込まれて、ビクっとなった。よく見れば鼻にピアスまでしてるし、やっぱり怖い。
「かーわい。そんな怖がらなくても――」
「おい」
「あ?」
その時、背後から声がしてナンパ男が振り返った気配がした。
「りっ竜胆さん!ちーっす!」
その名前を聞いてビックリした。思わず振り返ると、本当にそこには竜ちゃんが立っている。一瞬嬉しくなって笑顔になったけど、でも竜ちゃんは凄く怖い顔をしてるから、わたしまでビビる。ナンパ男は90度の角度で頭を下げてるから竜ちゃんとは顔見知りのようだ。
「その子、オレの」
「へ?」
「腕放せよ」
「あ、は、はい!!すんませんっ!竜胆さんの知り合いとは知らなくて――」
「コイツには二度と近づくなよ?ケンジ」
「はい!!すんませんでした!!」
ナンパ男は何度も頭を下げながら、わたしにも「怖がらせてごめんね」と謝って、慌てたようにその場から走っていく。それをポカンとしながら見送っていると、頭にポンっと手を乗せられた。
「オマエ、何してんだよ…」
「り…竜ちゃん…」
「ったく。昔からポーっとして隙だらけだからナンパされんだよ」
「ご…ごめん…」
顔を合わせた途端、説教をされてシュンとなる。今日は心にダメージを受ける日なのかもしれない。こんなメンタルの時に説教はさすがに耐えられそうにもなく。やっぱり優しくして欲しい。今のわたしの心は失敗したスポンジケーキのようにぺしゃんこなんだから。
「ってか何でここにいんの?」
「え…?」
「まだ仕事の時間だろ。今、店にオマエ迎えに行こうとしてたのに何でかケンジと歩いてっからビックリしたんだけど」
「…ケンジ…って…さっきの?」
「ああ、オレや兄貴の取り巻き。悪い奴じゃねーんだけど、可愛い子見かけたらすーぐナンパすんだよ、アイツ」
「…………」
二人の知り合いだったのか、と思いながら、仕事のことをどう話せばいいのか迷っていると、竜ちゃんが小さく溜息を吐いた。そんな空気出されると話しにくいのに。
でも我慢してたものが竜ちゃんの顔を見てたら一気に膨らんで唐突に爆発した。
「…う…」
「…は?」
「うわぁぁぁん…っ竜ちゃぁぁあーん」
「げっ!な、何だよっ?」
泣くのを堪えていた涙腺が決壊して、わたしは竜ちゃんに思い切り抱き着いて大泣きしてしまった。竜ちゃんは相当焦ったようで、「泣くな」とか「とにかくどっか行こう」とか言いながら、わたしを近くの高級ホテルへと連れて行った。そして気づけば豪華なスイートルームのソファに座らされ、目の前のテーブルにはこれまた豪華な料理が並んでいる。わたしがぐずぐず泣いてる間に全部竜ちゃんが手配したらしい。
「好きなだけ食えよ」
「…え…」
「オマエ、昔からヘコんだ時は美味いもん食ったら元気になってたろ?」
「…そんな人を食いしん坊みたいに…」
って食いしん坊だけど。すんっと鼻を鳴らして顔を上げると、竜ちゃんはアイスペールからシャンパンを取り出した。
「ほら、特別にの好きなシャンパンも頼んでやったから」
竜ちゃんはわたしの前に綺麗なロゼ色のシャンパングラスを置いた。もしかして慰めてくれてる?
「…あ…ありがとう…」
竜ちゃんの気持ちが嬉しくて、ついグラスに手を伸ばしかけたけど、そこでハッとした。引っ越し当日、これを飲んでおかしな展開になったことを思い出す。
「どうした?飲まねえの?」
「え、っと…」
どうしようか迷っていると、竜ちゃんはふと意味深な笑みを浮かべて自分もシャンパングラスを手にした。
「あ~また襲われるって警戒してんだ」
「そ…そんなんじゃないもんっ」
ぷっと吹き出されて顔が熱くなる。だいたいよく考えたら今だってホテルに連れ込まれてるようなものだ。わたしが泣いたってだけでスイートルームまでリザーヴしちゃう辺りが竜ちゃんらしいけど、油断したらいけないと背筋を伸ばす。竜ちゃんはわたしの隣に座ると、笑みを浮かべながら顔を覗き込んできた。
「まあ…心配しなくても、オマエが嫌なら何もしねえよ」
「……え」
いつもの意地悪な笑みじゃなく、優しく微笑むからドキっとしてしまった。
「そ…っそんなこと言って…油断させる気でしょ…っ」
「ははっさーなー?それより冷めるから早く食えよ」
竜ちゃんは楽しげに笑いながらシャンパンを飲んでる。それを見てたらぐぅっとお腹が鳴ってしまった。
「腹鳴るほど空いてんじゃん」
「う…だ、だって…今日忙しくてランチもゆっくり食べられなかったから…」
「じゃあまずは食べろよ。話はそれから。な?」
わたしの頭をぐりぐりと撫でながら、竜ちゃんがパスタを小皿に取ってくれる。このホテルのイタリアンは美味しいらしい。それを受けとって口へ運ぶと、本当に頬が蕩けるくらいに美味しかった。
「このペンネアラビアータ美味しい…」
「だろ?もっと食えよ。足りなかったらまた頼んでやるから」
「そ、そんなに食べられないよ」
言いながらも、チーズの盛り合わせにも手を伸ばし、気づけばシャンパンも飲んでしまっていた。でもお腹が満たされてくると、少しずつ元気が出てくるのは昔からだ。
「で…何があったわけ?」
「……え」
「仕事場で何かあったんだろ?もしかしてイジメられたとか?」
「ち、違うの…そうじゃなくて…」
勘違いして怒りだしそうな竜ちゃんを見て、わたしは仕方なくさっきあったことを竜ちゃんに説明した。
「は?クビ…?」
「う、うん…ごめんなさい…。せっかく蘭ちゃんと竜ちゃんが紹介してくれたのに…店長にもバレちゃったし…」
しゅんと項垂れると、竜ちゃんは少し考えこんでから深い溜息を吐いてる。呆れられたかと思ってびくっとなった。けど予想に反して竜ちゃんは、わたしの頭を抱きよせると「ごめん」と謝ってきた。
「え…何で竜ちゃんが謝るの…?」
「だってそれ、確実にオレと兄貴のせいじゃん。まあ…あの店は頼みやすかったから安易に紹介しちゃったけど、そういう問題があるってこと考えておかなかったオレらも悪いし…ごめんな、にも嫌な思いさせた」
「……そんなこと…」
優しく頭を撫でてくれる竜ちゃんにまた泣きそうになる。てっきり夕べのこと怒ってると思ったのに。
「竜ちゃんは…」
「ん?」
「怒ってないの…?わたしのこと…」
「は?怒るって…何で」
「だって……」
蘭ちゃんとあんなことになって、きっと竜ちゃんに「出てけ」くらい言われる覚悟もしてた。なのに落ち込んだわたしを元気づけようとしてくれて、何となく申し訳ない気持ちになる。
「あー…夕べのこと気にしてんのか」
「……竜ちゃん、怒ってるんでしょ?」
わたしが顔を上げて尋ねると、竜ちゃんは苦笑交じりでシャンパンを煽っている。
「そりゃあ…兄貴に先を越されたことはムカついてっけど、に怒ってるわけじゃねえし」
「え…そう、なの…?」
「まあが兄貴に迫られて拒否しきれるとも思ってねえよ。あの人、女の扱いプロだから」
「ぷ、ぷろ…?」
「って、こういうこと言うとぶん殴られっから内緒な。がハタチになるまでの間、寄ってくる女で我慢してたとこあっから経験だけは豊富なわけ。まあ、それはオレもだけど」
「…え、それって…彼女ってことじゃなく…?」
「だからオレも兄貴も彼女って存在、作ったことねえし。言ったろ?オレも兄貴もガキの頃から一筋だって」
竜ちゃんはあっさりと言ってわたしを見つめてくるから、思わず頬が熱くなって目を反らしてしまった。まさか二人がそこまで想っててくれたなんて思いもしなかった。
「は…?」
「え…?」
「はどー思ってんの?オレと兄貴のこと」
「ど…どうって…」
「あー幼馴染とかはなしな。男としてって意味だから」
竜ちゃんは意外にも真剣な顔だった。素直に心臓が反応して頬が熱くなる。どう思っているかなんて、そんなの一つしかない。わたしも昔から二人のこと――。
「え…り、竜ちゃん…?」
ぐいっと肩を抱き寄せられて顔を上げると、竜ちゃんはふっと笑みを浮かべた。
「の顔見たら分かった」
「え…?ん、」
不意に身を屈めた竜ちゃんのくちびるがわたしのに重なる。びっくりして瞬きをする間にそれは離れたけど、目の前でわたしを射抜いてくる竜ちゃんの瞳から目が離せない。
「少しは元気出たみたいだな」
「…え…ひゃ…」
ぎゅっと抱きしめられた途端、耳もとにちゅっとキスをされて肩が跳ねる。そこからざわりとした感覚が生まれて、一気に体が強張った。
「り…竜ちゃん…?」
「なあ。兄貴としてどうだった?」
「え…っ?…んんっ」
竜ちゃんの吐息が耳にかかって、そこをペロリと舐められると、首の後ろがぞくぞする。思わず首を窄めたけど、竜ちゃんは容赦なく耳たぶをかぷっと食んできた。
「あれがオレだったらとか…考えた?」
「か…考えないよ…そんな…っ」
「なら今、考えてみろよ」
「…んぁ」
耳に口付けられて舌を這わせられるたびに肩が跳ねてしまう。顏が熱くて少しクラクラしてきた。
「オレは兄貴みたいに性格悪くねえから…のいいとこ攻めてやる」
耳元で囁かれると、首筋がぞくぞくする。竜ちゃんは指でわたしのお腹をつつくと、そこから下腹までゆっくりとなぞっていった。
「お前の中がオレの形になるまで何度も何度も」
「へ…変なこと言わないで――」
と言った瞬間、視界が揺らいで気づけばソファに押し倒されていた。
「り…竜ちゃん…?」
「ほんとにオレが何もしないとか思ってたのかよ」
「な…だ、だって…わたしが嫌ならしないって…」
「嫌?して欲しいって顔してんじゃん」
「そ、そんなことないっ…ちょ…っ」
竜ちゃんは器用にわたしのシャツのボタンを一つ一つ外して、合わせ目を開いていく。下着姿のわたしを見下ろして、首から胸元まで指を滑らせた。
「こういうこと、そろそろ好きになっただろ?」
「…え…ゃっ」
「もう認めろよ。オレにも抱かれたいって」
「そ、そんなこと思ってない…」
「恥ずかしがるなって」
「り…竜ちゃん…こんなの…ダメだよ…」
「何で?オレも兄貴もも幸せなんだから、これでいいじゃん。はオレも兄貴も好きだろ?」
「で、でも……ひぁっ」
ブラジャーも外され、露わになった胸の先端に吸い付かれた途端、そこから快感が全身に走る。前よりも体がやけに敏感になってる気がする。ちゅうっと吸われるだけで乳首がツンと硬くなるのが自分でも分かった。
「相変わらず感度いいな、オマエ…」
「んんっり…竜ちゃん…それ…やめ…て…」
吸われたと思ったら今度は舌で舐められ、もう片方は指で軽く撫でられる。胸を同時に愛撫されてビクビクと体が跳ねてしまう。二人からエッチなことをされすぎて、わたしの体がどんどんおかしくなってる気がする。触れられるたび、次にされることが想像できてしまうせいだ。
「もう、ここ凄いな…」
「…ん、んぁっ…」
スカートを託しあげられ、最初から下着の中に手を滑り込ませた竜ちゃんは、すでに濡れ始めている場所を弄りながら、わたしの耳を舐めてきた。
「指でされんのと舐められんの、どっちがいい?」
「…ぁっ」
「オレは兄貴と違うから…の喜ぶことしかしない」
胸からお腹へ舌を這わせながら、竜ちゃんは体を下げていく。そしてわたしの脚をぐいっと開くと、太腿にちゅっと口付けた。
「焦らすより…オマエを喘がせたい」
「え…待っ…」
竜ちゃんの舌がぐずぐずに濡れている場所に伸ばされてたのを見て慌てて上体を起こそうとした。でもその瞬間、じゅるっと吸われ、あまりの強い刺激に腰が跳ねる。
「ん…ぁあ…っダ…ダメ…」
敏感なところを優しく舐めたり、時には強く吸ったりと緩急をつけられ、脚がガクガクと震える。そのうち指がゆっくりと挿入されて、外と中を同時に愛撫される快感に、涙がジワリと浮かんだ。
「い、一緒にしない…で」
指を抽送しながら敏感な陰核を吸われると、一気に快楽の波に飲み込まれそうになる。竜ちゃんが指を動かすたびにくちゅくちゅと卑猥な音が鼓膜を刺激して、恥ずかしくて死にそうなのに身体は勝手に上りつめていった。
「り…竜ちゃん…も…むり…イっちゃ…」
オーガズムが襲って、もう少しでイキそうになった時、どこかからバイブの振動音が聞こえてきて、竜ちゃんの動きがふと止まった。イク寸前にやめられたことで舐められていた場所がジンジンと疼いたままだ。
「ああ、のケータイだ」
「え…?」
竜ちゃんはバッグの中で振動しているわたしのケータイを取り出すと、何を思ったのか「もしもし」と電話に出ている。そして「ああ、兄貴?」と言いながらわたしを見た。その名前を聞いた瞬間、心臓がドクンと大きな音を立てる。
「あ?何でオレが出るんだって言われても…、今ちょっと手が放せねえみたいだから」
「り…竜ちゃん…?」
意味深な笑みを向ける竜ちゃんに、頬がカッと熱くなる。
「つーわけで今夜遅くなっから。は?兄貴も出先かよ。んあーまあ、のことはオレに任せて、兄貴はイザナくん達と飲んでろよ。はは、夕べのオレの気持ちが分かったか。じゃーな」
竜ちゃんはそれだけ言うと勝手に電話を切ってしまった。その会話で蘭ちゃんにこの状況がバレてるんじゃないかと思うと更に変なドキドキが襲ってくる。
「兄貴、めっちゃヤキモチ妬いてんの。まあ、でも平等ってことだからいいよな?」
竜ちゃんはそう言いながら再び覆いかぶさってくると、「オレだってを抱いても」と言ってニヤリと笑う。同時に疼いてる場所に硬いモノを押し付けられた。
「ん、ぁ…ダ、ダメ…今されたら……んぁあ…っ」
ずりずりとナカへ押し入ってきたと思った瞬間、ずんっと奥まで一気に突かれて、さっきの余韻がそこから広がり全身が粟立った。膣壁を擦られるたび、奥の方がじんじんしてくる。
「は…挿れただけでイクとか…可愛すぎ…っ」
「ゃ…あ…っん…っ」
「…く…ってか、さすがにまだ狭いな…」
竜ちゃんに揺らされながらくちびるを塞がれる。くちびるの形を無視した乱暴なキスに、また身体が追い詰められていく感覚に襲われた。
「……オレのこと好きって言って」
「…ふ…ぁ……?」
「早く…」
「あ…んっ…ンっ」
竜ちゃんが耳元で呟きながら強く腰を打ち付けてくる。激しく奥を突かれて、竜ちゃんの甘い声にゾクリとしながら震えるくちびるを開いた。
「…す…き…」
「もっと…大きな声で…」
「竜ちゃん…好…き…っ」
「…オレも…が好き…」
互いの熱が交わって、次第に頭が朦朧とする中、竜ちゃんの優しい告白が耳に届いた。

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