プレゼントされただけなのに



※性的描写あり



「…ン…ぁっ」

竜ちゃんの熱い舌が、恥ずかしいところにくっついて、ぢゅるって吸われた瞬間、すぐに達してしまいそうなほどの快感に襲われた。でも竜ちゃんは焦らすように肝心なところは避けてる気がする。だから余計に舐められてる場所がじんじんしてきてしまった。

、気持ちいい?」

わたしを後ろから抱きしめてる蘭ちゃんが、耳元でエッチな質問をしてくる。ここで恥ずかしがると、もっと焦らされちゃうから素直に頷いた。

「き、気持ちい…」
「でもはここの奥に欲しいんだよな?」
「…ひゃ…」

蘭ちゃんの手が伸びて、わたしの下腹をぐっと押すから、広げられてる脚がぴくっと跳ねてしまった。その間も竜ちゃんはわたしのぐずぐずになった場所をちゅくちゅく音をさせて舐めてくるから、下腹の奥の方が疼いて仕方がない。
今夜は楽しく飲んで寝るはずだったのに、何でまた二人に襲われてるんだろう。
朦朧としてきた頭の隅で、ふとそんなことを考える。
さっきまでは、二人のチームの人も交えて、四人で楽しく飲んでたはずなのに――。






「へえ、この子が蘭と竜胆の彼女ー?」

ある日の夜、マンションに蘭ちゃんと竜ちゃんが所属してるチームのトップという人が遊びに来た。
黒川イザナと名乗ったその人は、前から二人に「オマエらの幼馴染だっつー彼女を紹介しろ」ってしつこく言ってたらしい。
イザナさんは大きな瞳が印象的で、めちゃくちゃ綺麗な男の人だから、初めて顔を合わせたわたしは普通にぶっ飛んだ。

「は、初めまして…です」
「かーわい。二人がデレんの分かる気するわ」
「…えっ!あ…ありがとう…ございます…」

いきなり頭を撫でられて驚いたけど、褒められたのは嬉しい。蘭ちゃんも竜ちゃんも凄くカッコいいしモテるから、二人の彼女がわたしみたいなちんちくりんで驚かれるんじゃないかって心配だったけど、イザナさんは随分と気さくな人だった。

「おい、イザナ。に触んなって。さっき約束したろ。こいつ、オレら以外の男にあんま免疫ねーから」
「はいはい…早速ヤキモチとか蘭も変わったよなぁ?」

イザナさんは笑いながら両手を上げると、手にしてた袋をわたしに差し出した。

「これ、オレからちゃんにプレゼントー。活用して」
「えっ?わたしに、ですか?」

ちょっと驚いて蘭ちゃんと竜ちゃんを見上げると、二人はプレゼントのことを知ってたのか「もらっとけ」と苦笑いを浮かべてる。二人が言うなら受け取った方がいいんだろうなあと思って、イザナさんにお礼を言ってから袋を受けとった。シックな感じのお洒落な袋で、どこか海外のショップのものらしい。
開けてみたいけど、こういう場合、どうしたらいいのかなと思ってたら、イザナさんはふっとわたしを見て「あーそれ、あとで開けて」と微笑んだ。何だろう。何か意味深な笑みに見えるのは気のせい?

「あーとりま、何か飲むか。イザナは何がいい?」
「ああ、ならビールでいいわ。オレはちょっと飲んだら帰るし。――それまで付き合ってよ。ちゃんも」
「は、はい」

イザナさんは笑いながら二人とリビングへ歩いていく。その後ろ姿を見ながら蘭ちゃんと竜ちゃんから聞いてた印象と全然違うなあと感じていた。二人より強いって話だったから、もっとこう…ゴツくてプロレスラーみたいな男の人を想像してたのに。
本人に言ったら爆笑されてしまったけど。
何でも中学の頃、一度だけわたしと二人が離れ離れになった時期に、イザナさんと知り合ったらしい。例の事件で少年院に入った時だ。

「まあ…二人には何だかんだ長いこと世話になってんだよ。だからこれでも蘭と竜胆には感謝してんの」
「げ、らしくねえこと言うんじゃねえよ」
「あ?滅多に言わねえんだから、有難く聞いとけよ、蘭」

二人は睨み合いながら互いのオデコをくっつけ合って威嚇してる風に見えて、仲良くじゃれ合ってるようにしか見えない。つい笑って見ていると、隣でお酒を飲んでた竜ちゃんが「イザナくん、きっとに心配させねえように来てくれたんだろうなー」と言い出した。

「え、どういう意味?」
「んー?まあ、だから…兄貴とか、まあオレもだけど、呼び出しかかったらイザナくんとこ行っちゃうじゃん。でもにしたら知らない人間だろうし、いつも心配してんじゃねえ?って前に聞かれたことあっからさ。だからこうしてに会いに来たと同時に、自分の顔見せに来たんじゃねえのかなと」
「そ、そっか…。っていうか…イザナさんはわたし達のこと…」
「あー…別にそういうこと話したわけじゃねえけど…イザナくんは気づいてるっぽい」
「そ、そっか…だよね」
「気にすんな。イザナくん、そういうこと全然偏見もねえみたいだし気にしてねえからさ」
「う、うん…」

竜ちゃんは苦笑交じりでわたしの頭を撫でてくれた。確かにイザナさんはさっきも普通に二人の彼女かって言ってたし、わたしもそうだろうなとは思ってたけど、知っててなお普通に接してくれてるんだという事実が嬉しかった。
三人でいるのが一番幸せだと気づいてからは、わたしもあまり考えこまないようにしてるけど、やっぱり多少は周りの人の目とかは気になっちゃうし、二人のことを彼氏だって公に言えないのも地味に悲しかった。だからイザナさんがわたし達の関係をそのままストンと受け止めてくれたことで胸がすっと軽くなった気がする。
このまま三人でいていいんだ、と思えるから。

「んじゃーオレもこれからデートだから帰るわ」
「オレ達は前座かよ、ったく」

小一時間ほど飲んだあと、イザナさんは彼女の元へと出かけて行った。何でも彼女さんが六本木のお店で行われてる同窓会に出席してたらしい。それを知った蘭ちゃんが苦笑気味に嫌味を言ったら、イザナさんは「一石二鳥って言うだろ」なんて返してたけど。

「今度は他のみんなも紹介すっから蘭と竜胆に横浜にも連れてきてもらえよ」

帰り際イザナさんにそう言ってもらえた時は嬉しくて「ぜひ」なんて応えてしまったけど、よく考えたら不良ばかりのチームだというし、ちょっとだけ怖い。
わたしのそんな気持ちを察したのか、蘭ちゃんも竜ちゃんも「みんなに会ったら、ビビんじゃねえの」なんて言って笑ってる。わたしが二人以外の不良は苦手だと知ってるからだ。

「蘭ちゃんと竜ちゃんの友達なら…へ、平気だよ、わたしだって」
「ほんとにー?」
「ひゃ」

リビングに戻った途端、蘭ちゃんに抱えられて膝の上に座らされてしまった。イザナさんはビールしか飲んでなかったけど、蘭ちゃんと竜ちゃんはシャンパンを飲んでたから少し酔ってるみたいだ。まあ、それはわたしもだけど。
だからイザナさんに横浜に連れてきてもらえって言われた時も、酔った勢いであんなことを言ってしまった。

「んー。のホッペあっちーなー」
「う、うん…緊張してちょっと飲みすぎちゃったかも…」

蘭ちゃんに擬音付きでちゅーっと頬を吸われて、火照った頬が余計に熱くなってしまう。すると竜ちゃんも隣に座って「オレにも抱っこさせて」と両手を伸ばしてきた。
イザナさんがいたからくっつくのは遠慮してたみたいで、その反動がきたーなんて言ってる。やっぱりチームのトップの前ではベタベタしにくいのかなと思っていたら、竜ちゃんにもホッペを吸われてしまった。わたしはお吸い物じゃないってのに。

「あ、そういや、イザナに何かもらってなかった?中身見たのかよ」

竜ちゃんからわたしを奪い返そうと蘭ちゃんがまた手を伸ばしてくるのを見ながら「あ」と声を上げる。そう言えば「あとで見て」と言われてたんだっけ。

「ま、まだ見てないの。イザナさんがあとで見てって言うから」
「マジ?つかイザナはオマエに何買って来たんだ?」
「さあ…?え、二人も知らないの?」
「おー、イザナくん、オレらが聞いても秘密って言うだけで教えてくんなかったしな」

蘭ちゃんも竜ちゃんもプレゼントの中身を知らないらしい。二人して「開けてみて」みたいな顔でわたしを見ている。イザナさんにもらったプレゼントは言われた通り、あとで見ようとソファの後ろへ置いてあった。

「じゃあ一緒に見る…?」
「「当然じゃん」」

蘭ちゃんも竜ちゃんも即答するから笑ってしまった。

「何か海外のショップっぽいんだけど…」

と言って袋をとると、ラッピングされている赤いリボンを解いていく。持った感じそこまで重さはないから「ハンドタオルとかかな」と言いながら、破かないように可愛いシールを剥がしていく。でも蘭ちゃんは「イザナがそんなもん買うかよ」と鼻で笑った。

「どうせコンドームとか、そういったふざけたもんじゃねえの」
「えっ」
「ありえる」

竜ちゃんまでが肯定するから驚いてしまった。いくら何でも初対面のわたしにコンドームなんて無粋な物をくれるはずが――。

「え…」
「「お?なに?」」

袋を開けて中身を見ると、そこにはコンドームとは似ても似つかないものが入っていた。

「え…これって…」
「……下着?」
「下着…だな」

手触りのいい何かを袋から出して広げてみると、それはいわゆるランジェリーといったものだった。肩紐が控え目のフリルになっているキャミソールタイプのインナーで、裾が広がってミニワンピみたいなデザインだ。でも若干の透け感はあるから、かなりエッチかもしれない。大きく開いた背中には可愛いリボンがついている。

「お、まだ袋ん中に何か入ってンぞ」
「え…?あ…ほんとだ」

それも出して広げてみると、それは今手にしているキャミソールとお揃いのショーツだった。

「え、可愛いかも。何か日本の店では見かけないデザインだし」
「まあ…確かに。でも可愛いけどエロくもあるな」
「イザナくん、これどんな顔で買って来たんだよ」
「いや、どうせ彼女と選んだろ」
「あーなるほど」

蘭ちゃんと竜ちゃんがそんな会話をしてる中、わたしはこの下着をどうすれば…と困っていた。こんな物を送られたのは初めてだから、ちょっとだけ恥ずかしい。

――活用して。

そう言えば、これをくれた時、イザナさんはそんなこと言ってたっけ。活用、と言われても何をどう活用すれば――。

「…ほ、ほんとにもらっちゃっていいのかな…」

アレコレ考えていたら痛いくらいの視線を感じた。ん?と思って顔を上げれば、蘭ちゃんと竜ちゃんがわたしをジっと見つめている。そして、同時ににやぁと意味ありげな笑みを浮かべた。


「…え?」
「せっかくもらったんだし――」
「これ、着るよな?」

竜ちゃんがわたしの手からキャミソールを奪っていく。「…う」と言葉を詰まらせると、今度は蘭ちゃんが「着るよなぁ?」とニッコリ微笑んだ。二人の「着て見せて」と言いたげな圧が凄い。
結局、二人の圧にわたしが勝てるはずもなく。もらったばかりの下着を身に着けるはめになった。

「おー。イザナ、センスはいいよな」
「…あ、あの…」
の為に作られたような下着だな、マジ可愛い」
「も、もう…いい?」

裸にキャミソールとショーツを身に着けた状態で寝室に攫われたわたしは、ベッドの上に座らされて二人から熱い視線を向けられているこの状態に顔が真っ赤になった。デザインは凄く可愛いけど、やっぱり透け感のある下着は恥ずかしすぎる。

「良くねえだろ」
「え」

蘭ちゃんがベッドに上がってわたしの肩を抱くからびくりとした。

「こんな可愛い見せつけられて、さあ寝るかってなると思う?」
「わ、ら、蘭ちゃん…?」

体を抱えられ、蘭ちゃんの脚の間に座らされる恰好にされたわたしは、慌てて蘭ちゃんを仰ぎ見た。でも今度は竜ちゃんがベッドに上がってくると、わたしの頬に手を添えて軽く撫でてくる。

「そういうこと。今から襲うに決まってンだろ」
「…え、んぅ」

ぐいっと顎を持ち上げられた瞬間、竜ちゃんの唇がわたしのと重なる。余裕のない感じですぐに舌が侵入してくると、口内で迷子になってたわたしの舌をすぐに見つけて絡みついてきた。

「…んんっ」

口内で竜ちゃんの舌が動くたび、くちゅ、と唾液の混ざり合う音が聞こえてくる。竜ちゃんの少し強引なキスはいつもわたしから余裕を奪っていくから困ってしまう。じゅっと吸われてしまえば、体の力も抜けて抵抗する気力さえ奪われていくからだ。

「ん…っ」
「かわい。の乳首もう硬くなって下着越しでも分かる。えろ」

蘭ちゃんの手が後ろから伸びてきて、長い指がツンと上を向く乳首をくにっと押し潰す。その刺激だけで声が跳ねたけど、その声は竜ちゃんの口内に呑まれてしまった。
二人に挟まれる形で体を弄られ、一気にアルコールが回るほど血が巡ってるのが分かる。その時、竜ちゃんの唇が離れて、解放された口から一気に空気が入ってきた。でもホっとしたのもつかの間。次の瞬間、竜ちゃんの舌が下着を押し上げてる場所をぺろりと舐め上げてきて、びくびくっと体が跳ねてしまった。

「ここ、こんなに硬くしちゃってかわい」
「あ…っら、蘭ちゃ…」

もう片方の乳首を蘭ちゃんの指がきゅっと摘まむ。同時に刺激を受けたせいで、ぞくりとした刺激が全身に巡っていった。

「せっかくだし、着たままするか」
がもたなそうだしな」

蘭ちゃんの提案に竜ちゃんが乗っかる。相変わらずわたしの意見は聞いてくれないみたいだ。蘭ちゃんは再び後ろからわたしを抱えると、竜ちゃんが足元に移動してわたしの太腿を開いていく。そこでショーツのクロッチ部分に飾られたリボンに気づいたらしい。当然のようにそこへ指を伸ばした。

「え、これ、リボン解いたらどーなんの」
「あ…や、やだ…っ」
「解いてみろよ、竜胆」
「え、だ、だめ…」

クロッチ部分には可愛いリボンが縦に並んで二つ飾られている。そのリボンの一つを竜ちゃんの指がいとも簡単に解いていくと、大事な部分を守っていた場所がぱかっと見事に開いてしまった。それは穿いていたわたしもビックリする。

「や、うそ」
「うわ、えろ。さすが海外の下着。脱がさなくてもちゃんと挿れられるようになってるじゃん」
「イザナが買うだけあるわ。つか、もう一つも解けよ、竜胆」
「え、や、やだっ」

いくらわたしが抵抗したところで、蘭ちゃんにがっちりホールドされてるから逃げられるはずもない。その間に竜ちゃんの指が下のリボンも外していく。そうすることでクロッチ部分が開いてしまって恥ずかしい場所が丸見え状態になった。

「うわ、えろ…」
「や、竜ちゃん…そんなじっくり見ないで…ひゃぅ、さ、触るのだめ…っ」

ぱっかり開いた場所に顔を近づけて指で弄ってくる竜ちゃんに抗議すると、竜ちゃんは「だって濡れてきてるし、下着エロいし、こんなん触りたくなんだろ」と言いながら、割れ目を指で撫でてくる。脱がされてもいないのに直にそんなとこを触られて凄く恥ずかしいのに、何度も往復されるたび、だんだんぬちぬちと湿った音がしてきた。

「や…ぁ、触らないでってば…ぁ」
「でも、気持ちいーって顔してるし、もっと焦らして感じさせたくなるなー?」
「…兄貴相変わらず性格わりー」

竜ちゃんは苦笑交じりで言いながら、わたしの脚をぐいっと押し開いた。ドキッとして身を竦めると、竜ちゃんはニヤリと意味ありげな笑みを浮かべてわたしを見上げてる。何かとても嫌な予感がしてきた。

「り、竜ちゃん…?」
「指は嫌なんだろ?」
「…え、ちょ…そういう問題じゃ…待っ…ひ…ぁ…あ…っ」

竜ちゃんは言うや否や、わたしのあそこへ舌を伸ばした。ジクジクしてきた場所にぬるっとした感触が与えられ、たまらずに腰をくねらせたけど、今度は蘭ちゃんに耳殻をぺろっと舐められ、肩も跳ねてしまう。その間も蘭ちゃんの指はキャミソールの上から乳首をくにくに弄ってきたり、合間にきゅっと摘まんでくる。二人からの愛撫せいで、一気に快感が全身へと蔓延していく気がした。あっちもこっちも気持ちいい感覚しか分かんなくなる。

「…ン…ぁっ」

竜ちゃんの熱い舌が、恥ずかしいところにくっついて、ぢゅるって吸われた瞬間、すぐに達してしまいそうなほどの快感に襲われた。でも竜ちゃんは焦らすように肝心なところは避けてる気がする。だから余計に舐められてる場所がじんじんしてきてしまった。

、気持ちいい?」

わたしを後ろから抱きしめてる蘭ちゃんが、耳元でエッチな質問をしてくる。ここで恥ずかしがると、もっと焦らされちゃうから素直に頷いた。

「き、気持ちい…」
「でもはここの奥に欲しいんだよな?」
「…ひゃ…」

蘭ちゃんの手が伸びて、わたしの下腹をぐっと押すから、広げられてる脚がぴくっと跳ねてしまった。その間も竜ちゃんはわたしのぐずぐずになった場所をちゅくちゅく音をさせて舐めてくるから、下腹の奥の方が疼いて仕方がない。
涙がぽろぽろ零れて頬を濡らしていくと、蘭ちゃんが目尻にちゅっと口づけてから、わたしの涙を舐めとった。その時また乳首をきゅっとされて、びくん、と肩が跳ねる。

「指でもダメで、舌でもダメなら、は何が欲しい?」
「…んっ」

蘭ちゃんの唇がわたしの耳にちゅっと音を立てて吸い付く。耳孔にもぬるりと舌を入れられて、顔全体に熱が集中してしまうくらい、全身が気持ちいいに埋め尽くされてきた。
竜ちゃんはわたしの太腿をすり、と撫でながら唇を放すと、その場所へ再びちゅぷっと指を埋め込んでふっと息を吹きかけてきた。

「…ひぅ」
「オレと兄貴の、どっちが欲しい?」
「どっちもだよな」

今度は蘭ちゃんがわたしの頬にちゅっとしながら囁く。そんなの聞かれても分かんないのに、二人して意地悪だ。その時、蘭ちゃんの腕に体を回転させられ、今度は向かい合う格好になった。

「じゃあ順番、竜胆に先譲ってやるよ」
「…へえ。そのやるよって言い方が上から目線でムカつくんですけど…ってか兄貴、何か余裕ある?」

竜ちゃんは着ていたトップスを脱ぎながら、にこにことわたしを抱きしめてる蘭ちゃんをジト目で見てる。
蘭ちゃんは意味深な笑みを浮かべながら、わたしの濡れた頬を指で拭ってくれた。

「別にー。ただの可愛い顔を独り占めすんのも好きだからさー。竜胆には見せてやんねえ」

そう言って蘭ちゃんがわたしの頭をぎゅうっと抱きしめると、竜ちゃんが軽く舌打ちするのが聞こえてきた。

「やっぱ性格わりー…可愛い顔なんかできねえくらいぐちゃぐちゃにしてやっから」
「…や…優しくしてね…」

竜ちゃんがゴムを装着したものを、ぐずぐずのところへ押し当ててくるから、怖くてついそんなことを哀願する。それに竜ちゃんにお尻を向けてる恰好だから恥ずかしいのに、蘭ちゃんに絡めとられた頬を上に向かされてしまった。

「竜胆が酷い分、オレが優しくすっから」
「…ん、……んん~!」

言った通り、蘭ちゃんが優しく口付けてきてホっとした瞬間、竜ちゃんにずぷん、と挿入されて声まで跳ねる。言ってた通り容赦がないくらい腰を打ち付けてくるから、一気に酸欠になって唇を放してしまった。

「キス、やめんなって…」

蘭ちゃんに背中を抱き寄せられて、また唇を塞がれる。今度は柔らかい舌がすぐに侵入してきて、わたしのと交わった瞬間、くちゅり、と卑猥な音がした。竜ちゃんに後ろから貫かれて、蘭ちゃんには口内を犯されて、目の前がチカチカしてくる。

「んぅぅ…んんー…っ」

竜ちゃんの両手がわたしの腰を掴んで腰を思い切り押し付けてきた時、最奥に届いてナカがきゅん、と反応するのが分かった。すると蘭ちゃんの手がまたその部分をすりすりと撫でてくる。

「…ん、」
「ここ、いっぱいにしてもらえて良かったなー?でもは欲張りだからナカも外も両方気持ち良くされたいだろ?」
「え…あ…だ、だめ…っ」

蘭ちゃんの手が竜ちゃんと繋がってる場所へ伸びるのを見て、何をされるのか分かってしまった。でも逃げ場なんか当然ないから、蘭ちゃんの指がぷっくりしてる場所をぬるっと撫でただけで、腰がびくん、と揺れてしまう。同時にナカを締め付けつけてしまったせいで、竜ちゃんが「…きっつ…」と切なげな声を漏らすのが聞こえた。

「んな締め付けんなよ…」
「ふ…ぁ…っ」

後ろから竜ちゃんの手が伸びて髪を片寄せられると、項にちゅっと口づけられる。その刺激すら全部気持ちよくて頭が回らなくなってきた。

、腰動いてる」
「あ…違っ…」
「どっちも擦られんのがいい?」

蘭ちゃんがわたしの頭を抱き寄せて意地悪なことを訊いてくる。でも蘭ちゃんはいつもの余裕ある顔じゃなくて、どこか切なそうにわたしを見つめながら「好きだよ、」と、こんな状況で反則的な言葉を呟いた。その一言で体のどこかがぞくりと泡立つ。

「オレも…がすげー好き」
「り、竜ちゃ…」

後ろから伸びた手に振り向かされて竜ちゃんを見上げれば、蘭ちゃんと同じような顔をしてわたしを見つめてた。またぞくぞくしたものが全身を駆け巡っていく。
わたしも二人が好き。そう思ったら、また涙が溢れて来て目の前が真っ白になる。その瞬間、わたしのナカで竜ちゃんが果てたようだった。わたしも全身の力が抜けて、蘭ちゃんにくたりと抱き着くと、その体をひょいと抱えられてしまった。

「じゃあオレの番な?」
「ま、待っ…て、蘭ちゃん…イったばっかり…」

蘭ちゃんの上に座る形になって慌てると、蘭ちゃんは「知ってる」とまた意地悪な笑みを浮かべる。でもやっぱり切なそうで「もうこれ以上オレも待てねえから」と言った瞬間、下からずぷっと一気に挿入してきた。自分の体重がかかる分、一番奥まで貫かれてしまったらしい。達したばかりのナカがきゅうっと収縮する。

「挿れただけでイクとか、マジかあいーなー?は」
「…ん…ぁあ…」
「竜胆とは違うとこに当たってる?」
「…や…ぁ…ん、っ」

蘭ちゃんに下から突き上げられて背中が勝手に反ってしまう。その体を竜ちゃんが支えるように後ろから抱きしめてきて、項や背中にちゅうっと吸い付いてきた。その瞬間ちくり、とした感触が走る。

「だ、だめ…跡ついちゃ…う」
「もうおせぇよ」
「あ…っら、蘭ちゃん…?」

今度は蘭ちゃんに首筋や胸元を吸われて、赤い跡が肌に咲いていく。こんなに付けられたら着る服が限られちゃう、とちょっとだけ悲しくなってると、竜ちゃんは「いっそ、コレさらしてくれてもいいけどな」と笑った。

「だな。だってこれはオレと竜胆の"が大好き"って証だし」
「…蘭ちゃん」

二人からそんなことを言われたら、今度は感激の涙が溢れてきた。蘭ちゃんと竜ちゃんの愛情の証なら、もう体中にキスマークを付けられてもいいかも、と朦朧とした頭で思う。
流されやすいわたしの性格は、そんなとこでも発揮されたらしい。その後も三回くらい襲われて、二人から体中にキスをされまくってしまった。

そのあと、シャワーを浴びにバスルームへ行ったら、鏡に映る自分の体を見て呆気にとられた。

「わ…もー蘭ちゃんも竜ちゃんも…つけすぎ…」

首筋や胸元、手鏡を使って背中も確認すると、そこにも無数の赤い跡が見えて深い溜息が出る。エッチの最中はまともな思考が働かないから、つい流されてしまうわたしも悪いんだけど…。

――が大好きって証だし。

でもあの言葉を思い出すと、自然に頬が赤くなって、ドキドキが一気に戻ってくるようだった。

(わたしも二人につけたら良かったなぁ…)

なんて思ったのは、蘭ちゃんと竜ちゃんには内緒の話。





ひとこと送る

メッセージは文字まで、同一IPアドレスからの送信は一日回まで