オレの彼女はエロ可愛い
※性的表現あり
今日はの誕生日。何して欲しいか尋ねると、夢の国で一泊デートがしたいと言うので、そこのスイートルームを予約した。だけど――。
「…骨折で全治一ヶ月?!」
オレと待ち合わせの場所に来る途中、猛スピードで走って来た自転車に左手を引っかけられ、小指を骨折したと連絡が来た。病院まで迎えに行くとはすでに半べそで「イザナ~!」と抱き着いてくる。
「ごめんね…せっかくのデートなのに…」
「いや、そんなのいつでも出来んだろ。それより大丈夫かよ」
おいおいと泣くの顔を覗き込むと、ガバっと顔を上げては口を思い切り尖らせた。小学生か。
「いつでもじゃないよ!今年の誕生日は一回きりだもん!それも付き合ってからイザナと初めての一泊デートだったのに~~!」
「分かった、分かったから」
再びオレの胸に顔を埋めてギャンギャン泣きわめくに困り果て、家にはまだ帰りたくないと言うからオレのマンションまで連れて来た。まあ夢の国でのデートはお預けになったけど、今日はオレんちでのんびり過ごすのもいいかと思う。
「あーケーキ買ってくりゃ良かったな」
「…いいの。イザナと一緒に過ごせるならそれで」
「………(やべぇ、可愛い…)」
はそれでもしょんぼりしてる。今日のデートをコイツが凄く楽しみにしてたのは知ってるだけに、どうしたら元気を出してくれるか考えた。
「せっかく大事な日だったのに……あのチャリ野郎、絶対許さないんだからっ」
何でも相手は音楽を聴きながら凄いスピードで坂道を下りて来たらしい。そして歩道を歩いてたの横をギリギリで駆け抜け、その際、ハンドルが彼女の小指を掠めたようだ。オレがその場にいれば絶対逃がさなかったのに。
「イザナがせっかく予約までしてくれたのに…無駄になっちゃったね」
「んなのいーんだよ。来年また予約すっから」
「……イザナ…」
ソファに突っ伏して半べそをかいてたが顔を上げ、潤んだ目でオレを見つめている。ふと思いついて「ん」と両腕を広げると、の顏が一瞬キョトンとなって、次第に頬が赤く染まり、最後はぱぁ~っと効果音でもつきそうなくらい笑顔になった。と思った瞬間、物凄い勢いで抱き着いて来た。
「イザナ~…!」
「…っぶね!おま、ケガしてんだから無茶すんな」
「ん~!でも腕が邪魔~」
左腕は釣ってる状態で固定されてるからか、正面から抱き着くのは難しい。そこで彼女の体をくるっとひっくり返す。
「ひゃ」
胡坐をかいてる足の間にを座らせ、後ろからぎゅっと抱きしめると、は耳まで真っ赤にして足をジタバタさせている。照れ方、可愛いすぎじゃね。
「こら、要安静だろ」
「だってイザナからバックハグとか死ぬー」
「…死ぬとか言うなって誕生日の日に…ってか、小指、痛くねえ?」
「痛み止め飲んでるから平気。ちょっと眠くなっちゃうんだけどね」
「ああ、酸素カプセル入ると治りやすくなるって、竜胆が」
蘭からケータイに"夢の国デート楽しんでる?"とからかいのメッセージが入っていた。とりあえず事情を送ったら今度は竜胆からそんなメッセージが届いた。は天竺のヤツらからも可愛がられてるから『大丈夫なのかよ?』と心配するメッセージが連続で送られてくる。ついでに鶴蝶は"今から行く"と送って来たから"ぜってーくんな!"と送り返しておいた。これ以上、が楽しみにしてた誕生日デートを邪魔されたくねえし、どうせ来たところで「お兄ちゃん邪魔!」と言われるのがオチだろうから、アイツがショックを受けねえようにとの配慮だ。(建前は)
「酸素カプセル?何それ、入りたい」
「ん。じゃあ週末行ってみるか?」
「やったー!週末もイザナとデート出来るー♡」
「いや、ちげーだろ。治療な?」
言いつつケータイを置いて視線を下に向けると、の胸のふくらみやミニスカートから伸びてる白い太腿が飛び込んで来る。体勢が体勢だけに、思わず顔を横に向けた。怪我人相手に盛ったらマズい。
「ふふ…」
「ん?何だよ」
「今までで一番の誕生日だなと思って」
「…骨折したのにか」
「いーの!イザナに抱っこされて幸せだもん」
「………(くそ……かわいいな)」
はいつもストレートに思ってることを言葉にしてオレに伝えてくれる。オレはあんまり好きだとか言ってやれてねえのに。からはいつももらってばかりだ。だから誕生日くらい何かを返したいと思った。
「」
「ん?」
「オレに何かして欲しいことねえのかよ」
「えっ」
「せっかくの誕生日にこれで一番ってのもかわいそーだし…」
「な、何でもいいの…?!」
は真っ赤になりつつ瞳をキラキラさせながらオレを見上げて来る。えらい食いついて来たな…と苦笑しつつ「安静に出来ることならな?」と付け足しておく。じゃないとがどんな無茶ぶりしてくるか分かったもんじゃねえ。もその辺は理解してるのか「分かってるもん…」と頬を赤らめた。
「えーとね…じゃあ…」
とモジモジしながらが再びオレを仰ぎ見た。
「歳の数だけ…キスして欲しい…」
「…………は」
とんでもないリクエストに加えて、真っ赤になりながらも潤んだ目で見て来るのは心臓に、いや…下半身に悪い。こういう状況で煽ってくるってどういう了見だ、ったく。
「………勘弁しろよ。はあ…」
「えーっ嘘つき―!」
ガックリ項垂れて溜息を吐けば、がすぐに半べそで文句を言って来る。
「つい最近までするたびに転げ回ってたヤツが…まあ、でもそろそろ慣れたか。てか飽きそうだな」
「そ、そんなことないもんっ。それにきっと慣れることなんてないよ…。一回一回大事だもん。イザナなんだから…」
「………」
ほら、やっぱり煽る。
「…ん」
を横向きに座らせ、顔を覗き込むとすぐに唇を塞いだ。
「ズルしねえで、ちゃんとカウントしとけよ」
「……ん」
もう一度ちゅっと口付け「1」と数えながら、またすぐにキスをする。
「2、3、4…」
「も、もぉー待って待って…もっとちゃんとー!」
ちゅっちゅっと連続でキスをすれば、は真っ赤になりながらも苦情を言ってくる。でもさすがにこれはオレでも――。
「ちゃんとって…思った以上に恥ずいぞ、これ」
「え…!イ、イザナが照れてる…」
「うっせぇな…」
「ん…」
「5」
「…ふふ」
キスをするたび照れ臭そうに笑うが可愛すぎて、ただキスをするだけなのにしんどい。膝の上に抱えてる分、互いの体温が上がっていくのが分かるだけ余計に。
「んー」
「6」
だんだん触れるだけじゃ足りなくなって、深く唇を交わせると、の呼吸が少しだけ乱れて来た。
「ん……は…8」
「ちゃんと息しろ」
「ん…してる…つもりだけど…はー…」
胸を抑えつつ、小さく呼吸を繰り返す。頬がさっきよりも紅潮しててやけに艶めかしい。小さな耳にそっと触れると、の肩がピクリと跳ねた。
「ん…」
「9……10…」
「んん」
「11…」
キスをして、一度離れては休む。そしてまたキスをする。それを繰り返していくうちにの目がとろんとしてきた。痛み止めが効いてきたようだ。
「ん…?」
合間に頬へちゅっと口付けると、はゆっくりと目を開けた。
「今のは箸休め。ノーカンな?」
「ふふ…イザナが優しい…」
頬を染めてオレを見つめてくるを愛しいと思う。から目を反らしてた頃はまだ何ともなかったのに、今じゃオレの方が溺れてるんだから嫌になる。
「…んん」
「20…」
「…ぁ…」
力の抜けて来たの体を支えながらそっと寝かせて「これでラスト」と言って、最後のキスを落とす。深く唇を塞いで、上唇をちゅぅっと吸うように口づければ、控えめな声がの口から洩れた。ヤバい。オレが反応しちまいそう。
「…はい、おわり」
「あ…」
上体を少し起こすと、は「もっと…」と言ってオレの服をぎゅっと掴んで来る。死ぬほど可愛いの反則すぎるだろ。
「歳の数だけつったろ」
「…だって…」
服を引っ張られ、再び顔を近づけると、額に軽く口付ける。
「それにこれ以上したらオレも我慢出来なくなるし」
「えー…じゃあイザナとエッチしたい…」
「……あのな。人が我慢してんのに――」
「だってさっきして欲しいこと言えって言った…」
「……だからキスしたろ」
「……キスだけじゃ足りない…もん」
真っ赤な顔でスネるのやめて欲しい。マジで理性が危うい。キスだけじゃ物足りないのはオレも同じだから困るってのに。ただ、誕生日にケガをして楽しみにしてたデートもなくなったから、今日くらいはの我がままを全部きいてやりたいとは、思う。
「ひゃ…」
体を起こしてを抱えると、そのまま寝室へと運ぶ。は驚いたように首にしがみついて「イザナ…どうしたの?」と顔を覗き込んで来た。
「キスだけじゃ足りねえんだろ?」
「…え?」
そう言ってをベッドへ寝かせると、上から覆いかぶさった。
「イ、イザナ…?」
「誕生日だから今日だけリクエストきいてやる」
「ん、」
もう一度唇を塞いで、今度は触れるだけじゃなく舌を滑り込ませた。やんわりとした動きで歯列をなぞり、舌を絡めとって吸い上げると、の体がかすかに震えて小さな手がぎゅっと胸元を掴んで来る。それが可愛くて最後に頬にも口付けながら「何かして欲しいことは?」と再度尋ねた。
「え…」
「触って欲しいとことか」
と言いながら、これじゃオレの方が楽しいやつか?と苦笑が洩れる。でもケガをしてるから、に負担のない程度で普段よりも彼女が悦ぶことをしてやりたいと思った。でもオレの問いには真っ赤になりながら顔を反らし「そんなの…わかんない」と呟いた。まあ、最近まで処女だったには確かに分からないかもしれない。
「じゃあ…色々してやるから気持ち良かったら言えよ」
「え…あ…」
の着ているトップスのジッパーを下げて脱がしていくと、恥ずかしそうに身を捩る。その手をそっと掴んでシーツに縫い付けると、首筋へとキスを落とした。
「ん…く、くすぐったい…」
「くすぐってーの?じゃあこれは?」
そう言って今度はペロリと舐めると、更に身を捩って「くすぐったい」と笑う。それを何度か繰り返しながら下着を脱がしていく。
「ん…ぁ」
胸の先端を口に含めば、ピクリと彼女の腰が跳ねて、その隙にスカートを捲ってショーツを脱がした。
「ぁ…や…」
「指でされんのと舐められんのどっちがいい?」
かすかに潤み始めた場所を指で撫でると、は「ん…」と悶えながらオレを見上げて来た。
「え…ど、どっちも…」
「どっちも?」
「イ、イザナに触ってもらえると嬉しいから…」
「………オマエ…それわざと煽ってんの」
「え、違……ひゃぁ…っん」
グイっと太腿を押し広げると、は驚いたように身体を起こそうとした。
「動くなって。は何もしねえで寝てろ」
「で、でも…」
「気持ち良くしてやっから」
「………」
オレの一言での容量を超えたのか、茹蛸みたいに真っ赤になってベッドへ倒れ込んだ。その隙にの濡れた場所へ舌先を伸ばせば、脚が大きく跳ねた。
「…んぁ…や…恥ずかし…」
割れ目に沿って舐め上げ、小さな突起を転がせば、ビクビクと脚が震えるのが手から伝わって来る。舌を這わせるたび、潤みが増えてそこへ指を埋め込んでいくと、ちゅぷっと水音がたってオレの欲が更に煽られた。
「ん…あ…ぁ」
優しくナカの壁を擦るように抽送しながら、膨らんで来た場所をちゅっと吸ってやれば、が控え目に「そ、それ…」と呟く。「え…?」と顔を上げると、は自分の顔を右手で覆って恥ずかしそうにそっぽを向いている。手の合間から見える頬は真っ赤にそまっていて。その可愛い仕草にふっと笑みが漏れた。
「…リクエスト?」
「…っふぁ…う」
可愛いリクエストに、同じ場所をちゅぅっと吸えば、刺激が強すぎたのか、の腰がびくんと跳ねた。右手を伸ばしてくるから、その手を掴んで指を絡めれば「手、握ってくれるのも嬉しい」と、小さな声が耳に届く。内腿にもちゅっと口付けながら、再びの弱いところを舌で攻めると、「ず、ずっとは…ダメぇ!」と可愛い苦情を言われた。少しずつ抽送を速めながら突起を舌で転がし、軽めに吸い付くと、の声がいっそう高く上がって、ナカがきゅうっと締め付けてくる。どうやら今ので達したようだ。
「…気持ち良かった?」
「…う…うん…」
体を起こしての顔を覗き込めば、涙目でオレを見上げてくる。上気した頬にちゅっと口付けると、「それも好き…」とが可愛く微笑んだ。
「もっかいしてやろーか?」
「い、いい…」
ニヤリと笑えばが恥ずかしそうに首を振る。あんなに感じてしまったことが恥ずかしいらしい。そういうとこがオレの心を疼かせるってことには気づいていない。
「遠慮すんなよ。誕生日だしもっとサービスしてやるけど?」
「…ダ、ダメ…これ以上、イザナに触られたらおかしくなっちゃう…」
「………(可愛いヤツ)」
真っ赤になって首を振るに、もう一度キスを落としながら、ベッドサイドのチェストの中にある物をこっそり取り出した。付き合いだした時、すでに準備をしていたものだ。
「…ん……え?」
「誕生日のプレゼント」
キスをしている合間に、彼女の指へそれをはめれば、はキョトンとした顔をした。それは左手薬指にぴったりと納まっている。本当は今日の夜、ホテルのディナーの時に渡そうと思ってたものだ。
「こ、これ…」
「一応、婚約指輪。オマエ、欲しいって言ってたろ」
「…え…」
自分の指にはめられた指輪を見て、は固まっている、もっとはしゃぐかと思っていたのに、彼女は急に涙を浮かべて抱き着いて来た。
「イザナ~!ありがとう…っ…う…嬉し…」
「……はいはい。ケガしてんだから小指は動かすなよ?」
「ん…うん…」
「ってか泣くなって」
ケガをした手を圧迫しないよう、また抱えて足の間に座らせると、は「イザナ、大好き」と頬にキスをしてくれる。さっきから悶々とさせられて今すぐ押し倒したい衝動を抑えつつ、最後に「オレも」と応えて、また何度目かのキスを唇に落とした。とりあえず、今日もオレの彼女はエロ可愛いから困ってる。
