LAST.Chapter....Memorial day....                   I WISH YOU...




僕とがホテルに戻った時は、そりゃぁ、もう大変だった。

オーリーもヴィゴ&ヘンリーもショーンもビリーもドムもリヴも…

一斉に、"どこにいたんだ"ってね。

だから僕は皆に、との事を話したんだ。


明日…。一緒にロスへ帰るって言う事も…











「えぇぇぇえっ?!嘘…の好きな奴って…リジーだったの?!」

オーリーは唖然とした表情で僕等を見て言った。
は少し照れくさそうに微笑んで頷くと、オーリーは、その場に崩れ落ちた(!)

「そ、そんなぁ…っ。ヴィゴだと思ったから諦めようと思ってたのに…!これじゃあ諦めきれないよ…っ」
「む…っ。そりゃ、どういう意味だよ!」

僕はの気持ちも分って上機嫌だったけどオーリーのその発言にはムっとした。
するとオーリーはガバっと立ち上がり、の肩を掴んだ。

「ほ、ほんとにリジーが好きなの?ほんとに?」
「あ、あの…う、うん…」
「おい、オーリーやめろよ…っ」

の困った顔に、僕はオーリーを彼女から離そうとした。
すると今度は僕に抱きついてきて驚いた。

「な、何だよ…っ」
「リジィ…正直に答えろ…」
「だから何?」

僕はオーリーの顔がすぐ目の前まできたので少し顔を反らしながら問い掛けた。
するとオーリーは真剣な顔で、一言…


と…キスしたのか?」
「は…はぁ?!」
「答えろっ。キスしたのか、と聞いてるんだ!」

その質問にはも真っ赤になり、ヴィゴ達も目を剥いている。
僕は顔をしかめて、

「そんなこと、答える必要は…」

「したのか?」

何だかオーリーはレゴラスのようにクールな眼差しで心なしか声まで低い。
僕は少し怖くなり思わず…


「し、しました…」

「…………っ?!」


うわぁ…、真っ赤になっちゃった…
あとで謝らないと…


僕も少し照れくさかったが、とにかく、このオーリーの恐怖から逃れようと、

「も、もういいだろ?離せ…」

と言いかけた時、オーリーの顔が更に近づいてきて僕は目を見開いた。

「うわぁぁっ!何する気だ、オーリー!!!」
の可愛いチェリーのような唇を奪ったんだから僕にも分けろ~~!」

オーリーは、そう叫んで僕の唇にキスをしようとしていた(!)
それには僕も渾身の力を込めて、暴れるとオーリーも諦めたようだった。


ゴンッ!!


「ぃた!痛いよ、ヴィゴ!」
「お前がアホなことするからだろうが!いったい何を考えてるっ!」

ヴィゴは怖い顔でオーリーの首根っこを掴んでいる。

それでもオーリーは口を尖らせて、

「だって、だって、だって…悔しいだろぉ?年下のリジーにをとられたんだからさ…っ」
「はぁ?そんな事で…。くだらん!いいから、二人を祝福してやれよ。お前だって諦めたんだろ?!」
「そうよ、オーリー!の事は諦めて他に自分だけを見てくれる子を探しなさいよ」
「な、何だよ、リヴまで…。冷たいな…」

オーリーは少し悲しげな顔になり、そう呟いた。

「冷たいって言ったって…仕方ないでしょ?がリジーを選んだんだから…。ま、今夜は飲み明かしましょ?付き合ってあげるし」
「リヴ~~~っ!!」


オーリーは優しさに飢えていたのか、そのリヴの言葉に感動して抱きついていた。
それをヘンリーが相変わらず、からかっている。

「ったく失恋くらいで泣くなんて、ほんとエルフの王子失格だよなぁ?」
「うるさい、チビスケ!!人の傷口に塩を塗るな!」
「ふん!ま、もうちょっと控えめだったら、だって惚れてくれたんだろうけどねぇ?」
「え?!そう思う?」

何故かヘンリーの嫌味に復活するオーリーに、ヘンリーは怯えた顔をした。


僕はちょっと溜息をついて、の方を見るともまた笑顔で僕を見てくれる。
この瞬間が凄く幸せだ。

「おい、そこ。見つめ合ってないで部屋に戻るぞ?パーティもお開きだ」

ヴィゴは僕の肩をポンと叩いて、そう言うと、「まあ、良かったな?リジー。おめでとう」と言ってくれた。
それに続いて、ビリーとドムも、

「おめでと!やったな?リジー!」
「おめでとう!仲良くな?」

と声をかけてくれる。

「ありがとう…」

僕は嬉しくて胸が一杯になった。

「さて…じゃあ、二人を酒の肴にして今夜は飲みますか!二人の交際記念日とオーリーの失恋記念日だな?」
「うわぁ~ヴィゴ~~!そんな記念日いらないよ~!!」

オーリーはヴィゴに抱き付き叫んでいるが、ヴィゴは気にすることなくオーリーを引きずって行った。
それに皆も続く。

「じゃ、行こうか?」
「うん」

僕の言葉に、も笑顔で頷く。
その笑顔が可愛くて僕は優しく彼女の手を握った。
それすら恥ずかしそうにするを僕は本当に好きだと感じる。

(これからは…二人の始まりなんだ…ほんとに…記念日になりそうだ。)

僕はそんな事を思いながら、ヴィゴの後ろを歩いて行った。











「ではでは…長い撮影が終了した記念と、リジーが長年の片思いを実らせた記念と、
見事、片思いのまま玉砕したオ―リーの失恋を記念して…乾~~杯!!」

ヴィゴの号令で皆が一斉にビールの瓶を持った。
只一人を除いては…


「おい、オーリー!早く瓶を持て!」
「何だよ、ヴィゴ…!俺の傷を抉るような真似をして!」
「後でいくらでも泣き言を聞いてやるから、今は早く持て!」
「ほんと?!いくらでも聞いてくれるの?!」

ヴィゴの言葉で少しだけ復活したオーリーにヴィゴも、"しまった…"という顔をしながらも、

「あ、ああ…聞いてやるよ…」 

と頷いてしまった。
それでオーリーも安心したのか渋々ビールを手にして、

「乾杯!くそう!」

と変な掛け声と共にビールを一気している。
それを見ながら、皆も苦笑してビールを飲んだ。

「はぁ~冷えてるなぁ~っ」

ドムがオヤジのように呟けば、ビリーも、

「ニュージーランドのビールを飲むのも…これで最後かぁ」 

と呟いている。

「美味しいね?」
「うん」

は僕の隣で可愛い笑顔でそう言った。

そこにリヴが来て、「早速見せ付けてくれてるわねぇ?」と笑った。
僕とは同時に顔が赤くなる。

「あらら…そうやってシャイなとこも似てるし、お似合いよ、二人は」
「そ、そうかな?そう思う?」

僕はちょっと嬉しくて訊いてみた。

「ええ、まあ…シャイって言葉が辞書にはないオーリーよりはね?」

リヴはそう言うとウインクして、後ろでヴィゴにグチグチ言っているオーリーを見て笑った。
ヴィゴはすでに顔がゲンナリしているが自分で、"聞いてやる"と言った手前、逃げる事も出来ない様子だ。
ヘンリーは、そんなオーリーを横から突っ込んで遊びつつ、ジュースを飲んでいる。

「で?お二人さんは、これからどうするの?」
「え?」
「ロスに戻って…また会えなくなったりするじゃない?お互いに忙しい仕事してるんだし」
「ああ、そうだね…。でも僕もニューヨークに引越すのやめたしさ?今まで通り毎日は会えなくてもちゃんと時間作るつもりでいるよ?」
「リジィ…」

僕の言葉に、が嬉しそうな顔で微笑んだ。

「そう。なら良かった!はモテるんだから…あまり放っておいたら、すぐ攫われるわよ?特にあそこで嘆いているエセ王子にね?」

リヴが苦笑しながら、僕を見る。
僕は慌てて、

「ほ、放ってなんておかないよ…っ。冗談じゃない…」 と口を尖らせた。
も!リジーだってモテるんだし油断大敵だからね?」
「は、はい。あの…気をつけます…」

リヴの言葉に、も慌てて頷くも、
僕は顔をしかめてリヴを見た。

「ちょっとリヴ…僕が浮気すると思ってるわけ?」 
「あら、分らないじゃない?リジーだって男なんだもの。
忙しくてに会えない日が続いた時に、凄く好みの子に言い寄られたら、ね?」

僕はリヴの言葉に真っ赤になって慌てて、を見た。

「だ、大丈夫だからね?!心配しないで?僕は絶対に、以外を見たりしないから!」
「う、うん…。ありがとう…リジー。私、信じてるから…」
…ありがと!もう…大好きだよ?」

僕はの言葉が嬉しくて思わず頬にキスをした。
は頬を赤らめて恥ずかしそうに俯いちゃったんだけど…
その時、後ろからゴジラみたいな泣き声(遠吠え?)が聞こえた。


「くらぁぁぁああ!そこ!何してるんだ、人前で!!!」

オーリーがヴィゴを押しのけて僕との間に割り込んできた。

「な、何だよ。オーリー!」
「そうよ?それに人前って、あんただって、いっつも人前でに抱きついたり頬にキスしたりしてたじゃないのっ」

リヴがオーリーの額をこづきながら文句を言った。

「うるさぁーいっ。そんなもの忘れたさ、ああ、忘れたね!と・に・か・く!俺の前ではイチャイチャ禁止ね!」
「な、何だよ、それ!オーリーには関係ないだろ?」

僕は、ムっとしてそう言うとオーリーはの肩を抱き寄せて、

「べーっ」

と僕に舌を出している。

「ぬ…っ」
「あ、あのオーリィ…離して?」
「ああ、ご、ごめんね?」

に、そう言われると以外にもすぐ手を離した。 
―どうやら馴れ馴れしいのはダメなんだと学習したようだ―


「リジーに放っておかれて寂しい時はいつでも俺に連絡ちょうだいね?いつでも、どこにいても駆けつけるからさ!」
「え?あ、あの…ありがとう」

オーリーの言葉にも何と答えていいのか分からないようで、お礼を言っている。
僕は腹が立つも、大人気ないところは見せられないと、ぐっと我慢していた。

何て言ったって…僕の方が年下だからね?(結構、僕の方が歳を気にしてるようだけど…)

でもでもオーリー諦めたって言ってたのにっ
何で、こうなるかなぁ…

僕はオーリーを睨むと、思い切り睨み返されて、ちょっと溜息が出た。
そこからヘンリーが寝ちゃってヴィゴは、それを言い訳に、そそくさと自分の部屋へと戻って行った。

ぉ~い!暴走王子の話を聞くんじゃなかったのかぁ~~!とは僕の心の声。

だってさ?だってオーリーは、もうすでに軽く20本は飲んでるんだよ?
いったい誰が面倒見るって言うのさ…っ。


「うぉ~い、リジー!絶対に、俺は諦めないからなぁ~~!」
「はいはい…分ったよ…。もうそれ聞くの30回目…」
「何だとぉ~?」
「何でもないよっ」

僕はと二人で、そっとオーリーから離れていった。
因みにこの部屋はビリーの部屋だから、このままオーリーを置いて、こっそり帰ってしまえばいい。


…そろそろ…部屋に戻ろう?明日は移動だし辛いだろ?」
「え?あ…うん…」

が笑顔で頷いてくれたので、僕は、今度はドムに絡んでるオーリーをチラっと確認すると、
こ~っそり部屋のドアまで歩いて行った。
もちろん、の手を繋いでね。

その時、ふとリヴと目が合ってドキっとするも、リヴも笑顔で、"早 く 行 き な さ い" と口を動かしてくれた。
僕は、"ご め ん"と言って軽く手を上げると、と二人で廊下に出た。



「はぁぁあ…。つ、疲れた…」

僕は思い切り溜息をつくと、が心配そうに僕の顔を覗き込んだ。

「大丈夫?リジィ…」

僕はそれが嬉しくて、そのままの唇にチュっと口付けるとすぐに頬が赤くなるのが分る。
そんなをそっと抱きしめると、

「今夜は…。一緒に朝まで寝ようか?」 

と言った。

「え…っ?!」
「僕と一緒じゃ嫌?」
「い、嫌なんかじゃ…」

は恥ずかしそうに俯いてしまったから、僕は慌てて、

「あ、あの…!変な意味じゃなくて…!ただ一緒にと寝たいなって思っただけだから…っ」 

と言った。
それにはも顔を赤くして、「わ、分かってる…」 と呟いた。
僕はホっとして、体を離すと、の手を繋いだ。

そのまま僕の部屋まで行って、その日の夜は二人で手を繋いだまま寝たんだ。


それだけで僕は幸せになれた。

僕の腕の中の小さな温もりを、ずっと離さないと誓いながら…。












「う~頭が痛い…」
「大丈夫?オーリィ…夕べは飲みすぎよ?」

リヴが呆れ顔で、そう言うと、オーリーは青い顔で、「俺…途中の記憶ないんだけど…」と呟いた。

「まあ、その方がいいわね?ただ絡んでただけだけど」
「嘘…ほんと?リヴ…ぃつつ…」

オーリーは頭が痛いのか、顔をしかめた。
僕とは一通り、残ってる皆に挨拶を済ませると先に、僕のマネージャーの用意した車に乗り込む。


「じゃあ、皆、元気でね!またロス戻ったら集まろう?」
「ああ、連絡してよ!」

ドムが笑顔で手を振っている。
隣でビリーも、「また飲もうな?」 と言ってくれた。
ヴィゴは窓から顔を出している僕の肩をポンポンと叩くと、

「また一緒に仕事をしよう。ま、たまには連絡して来いよ?とも仲良くな!」

と言って戻って行った。
リヴはオーリーの面倒を見ながらも、「またね?!結婚式には二人とも来てよ?」と言って手を振っている。

「ああ、必ず行くよ!二人でね?」
「必ず行きます!」

僕とも笑顔で、そう言った。
するとオーリーが青い顔のまま、近付いて来た。

…まだ遅くはないからね?僕はいつまででも待ってるから!」

性懲りもなく、そんな事を言っている。
でも、は笑顔で、

「オーリィ…。ほんとに今までありがとう…。私の事を…好きになってくれて…ほんとに、ありがとう…」

といった。
きっと素直な気持ちなのだろう。
それにはオーリーも少し悲しげに微笑んで首を振っている。

「さ、もう出すぞ?」

僕のマネージャーが後ろを見て言った。

「じゃ…オーリィ…また…遊ぼうね?」
「ああ…。 ―あ、リジー!」
「え?」
を…泣かしたら承知しないぞ?」

さっきまでとは全く違う真剣な顔のオーリーに僕も真剣に、「うん」 と答えた。
すると少し安心したように微笑んで、

「じゃ…また!」


と言って車から離れた。
僕とは残っている皆に手を振って、窓を閉めると、ゆっくりと車が動き出す。


ふと見ると、オーリーはヴィゴに抱きついて少し泣いてるようにも見えた。


オーリーも…本気だったんだなぁ…と少し胸が痛くなる。


僕とは手を繋ぎながら皆が見えなくなるまで後ろを振り返っていた―












エピローグのエピローグ…










「おい、オーランド…泣くなって…男のクセに…っ」
「だ、だってヴィゴ~…は僕から初めて好きになった子だったのに~…」
「あのなぁ…他にも女はいるんだ…。そこから探せよ。お前だけのベターハーフを!」
「い、いるかな…?出会えると思う?俺、みたいな子がいいんだけど…」
って…。 さ、さぁ…ど、どうかな?リヴ…」
「え…?あ、あの…そうね…。ど、どうかしら?ビリィ…」
「は?何で僕に…。みたいって…ど、どうかなぁ…どう思う?ドム…」
「え?ああ…いないんじゃない?(!)」


「「「………っ!!!」」」

「ほらーーーーーっ。やっぱりいないんじゃないかぁーーーーっっっ!!ヴィゴの嘘つきぃ~~~!!」

「お、おいドム!!」

「このバカ!」

「そこは上手く言えよ!」

「な、何だよ、皆して…!俺は素直に思った事を言ったまでだ!」


「ひどいよーーーっ!!旅の仲間なんて、旅が終ったら、こんなもんなんだーっ!」


そこから皆はオーリーを宥めるのに1時間かかって、他の共演者より遅れてやっと空港に辿り着いたという。




でも、このオーランドも自分の国に帰り、とある場所で、ある少女に恋をするが、それは、また別のお話――







Postscript


いやぁ、エピローグなんで意味ない話で、しかも短いです(笑)
何とか二人は無事に帰国。
最初からオーリーの確信犯的な邪魔にも負けず、よくリジーも耐えましたねぇ(笑)
まあ・・・・このまま、オーリーの話を、別に新作として書こうかどうしようか迷っておりますが・・
もし書くなら少し成長したオーリーを書くと思います(笑)
ヘンリーに鍛えられたしね(笑)
今回はヘンリーも登場少ないですけど・・・^^:
いや~やっとこ最終話でした!
ほんとに、このお話を最後まで読んで下さった皆様・・・ありがとう御座いましたvv
気分的には、この前の話で、この話も完結した気分だったんですけど、
ちょと付け足したかったもので、これを書きました(何の意味もない話ですが。笑)
ほんとに、ほんとにありがとう御座いましたvv感謝ですvv

本日も皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて...


【C-MOON...管理人:HANAZO】