Where it goes ? the inside of such rain
What language Does it wait?
It is not pursued in present me
There is no confidence which gazes at a pupil
It met so that it might call each other...
― 何処に行くの?こんな雨の中
どんな言葉待ってるの?
今の僕じゃ追いかけられない
瞳を見つめる自信がなくて
呼びあうように出逢ったのに…
「え…?」
僕はの言葉を信じられない思いで聞いていた。
は真剣な顔で僕を見ている。
「…大学…行くって…ニューヨーク…?」
考えるよりも先に問い掛けていた。
それに、は小さく頷く。
(ニューヨーク…大学…)
僕の頭の中で、同じ言葉が何度もぐるぐると回っていた。
その時、僕は明らかに動揺していた。
何も考えずに煙草に火をつける。
そしてソファーから立ち上がると意味もなく、その場を歩き回った。
「…ジョシュ?」
が不安げな顔で僕を見ているのだけが分かった。
だけど…今の僕は、いつものように優しく微笑んであげることすら出来ない。
の目を、まともに見れなくて…
今、目が合ったら…この動揺の真意を見抜かれそうで…
今は遊びに来ていたイライジャとショーンがロスへ帰るのに空港まで車で送って帰って来たところ。
父さんと母さんはまだ戻らないから、久し振りにと二人きりになったと思った矢先…
「話があるの…」
と少し目を伏せて、が呟いた。
僕はいつものようにを抱き寄せて、「何?」 と優しく問い掛けた後…
少し重い口調で、
「私…やっぱり大学…行く事にしたの…だから…ニューヨークへ行く」
僕の目を真剣に見つめて、が言った。
その言葉で、僕は目の前が真っ暗になった気がした――
「…どうして急に…?行きたくないって…言ってたろ?」
僕はやっと、それだけ口にして、またの隣へと座ると、思い切りを抱きしめる。
「何で、そんな事…」
(と離れるなんて嫌だ…!)
するとは僕の背中へと腕をまわして胸に顔を埋めると、静かに口を開いた。
「…私…いつまでも今のまま…弱いままじゃいたくないの…」
僕には、その意味が分からなくて抱きしめる腕に力が入る。
「…どういう意味?」
そこでは、そっと顔を上げると、
「私…今のままじゃ一生、ジョシュに頼ってばかりの…弱い人間になっちゃうから…迷惑かけちゃうから…」
「何言って…。迷惑なんてかけてないよ…?!頼ってくれていいんだ…!」
僕は胸が苦しくなった。
でもは少し首を横に振ると、
「それは…もう出来ない…。私、ジョシュに甘えてばかりの自分を変えたいの…。一度くらい一人で頑張ってみたい」
「…」
「あのね…私、ジョシュの側にいると幸せで何もいらなくなっちゃうの…。そしてまた我がまま言っちゃう…。
それに一生、ジョシュの側にいられるわけじゃないでしょ?
だから一人でも平気になれるように一度でいいから、親からもジョシュからも離れて…生活してみたいの…」
「でも…!」
その後の言葉が出てこなかった――
の言っていることが分かるから…
が自分を変えようとしてる事も…僕のことを思っての事だということも…
僕は心臓が鷲掴みされてるような苦しさを感じ、を抱きしめたまま、彼女の頭へ頬を摺り寄せた。
腕の中の温もりを手放したくなくて…
でも…これは僕の我がままだ。
の言う通り、一生、側にいれるわけじゃない…
それは分かってる…。
ほんとなら…どんな風にも当てず、真綿で包むように誰の目にも触れさせず…を一生、側に置いておきたい…
そんな風に思う事もあった。
だけど…そんなことは現実には無理で…だって人形じゃない。
僕だって現実には仕事があって…それも時間に追われるような生活…
にも自分の人生を生きる権利があるんだ。
それを…邪魔するわけにはいかない。
頭では理解出来るのに…胸の痛みだけは増していった。
「ジョシュ…?」
またが心配そうな声で僕を呼んだ。
僕は軽く溜息をつき、を少し離すと、「…分かった」 と言った。
「…ほんと?」
「ああ…心配なのは変わらないけど…が真剣に考えて出した答えだろ?俺には邪魔することはできないよ…」
と、言って僕はの額にキスをした。
そしてまた抱きしめると、「ニューヨークも…近いしな…。仕事でも、よく行くから…その時は会ってくれる…?」 と、ちょっと笑いながら聞いた。
は顔を上げ、黙ったまま僕を見つめている。
僕も目を反らせず、の寂しそうな涙の堪った瞳を見ていた。
するとが急に僕の唇へとキスをしてきた。
僕は驚いたが、それがの返事のような気がして、そのままを抱きしめの唇を受け止めた。
いつもより…少しだけ…長いキス…
僕はの頬を両手で触れると、そっと唇を離し、そのまま額へと唇を押し付けた。
するとは僕に抱きついて、「…私も、たまには会いたい…」 と一言、呟く。
僕は力いっぱい抱きしめると、「…うん。会いに行くよ…。会いたくないって言われても…」 との頭へ頬を寄せた。
その言葉には少し顔を上げると、
「会いたくないなんて言う訳ないじゃない…私は…出来れば…いつでもジョシュに会いたいんだから…」
と少し微笑むと、大きな涙がの頬へ一粒零れた。
胸が痛くなっての涙を唇で掬ってあげる。
「俺も…いつでも一緒にいたいけど…大学卒業するまでは…我慢するよ」
するとの瞳からポロポロと涙が零れて、「…ごめんね?勝手に…決めて…」
僕はまた涙で濡れた頬へとキスをした。
「…いや。も、もう18歳なんだし色々と考えてるよな?ちょっと驚いたけど…今のうちに色んなこと勉強するのも大事だから。頑張れるよな?」
「…うん…。大人の女性になるためにも頑張る…」
とがちょっと笑って言った。
僕はそれを聞いて、少しおどけた口調で、
「いや…大人になりたいなら、もう少し胸の辺りを成長させないとな?」
と笑った。
それには、も顔を真っ赤にして、「も、もう!ジョシュのエッチ!!バカ!」 と僕から、バっと離れると、そっぽを向いて頬を膨らませている。
僕は吹き出すと、「冗談だってば!…?そんなに怒らないでよ」 と言って膨らませているの頬へとキスをした。
はそれでも、「エッチなジョシュとは口聞かない!」 とプリプリ怒っている。
僕は苦笑しながら、ちょっとだけこの前のショーンの気持ちが分かった気がした…(!)
(まぁ…あいつは、"スケベ"で僕は"エッチ"だし、まだマシか…)(?!)
は僕に背中を向けて、まだスネている。
僕はそれを見て微笑むとを後ろから思い切り抱きしめた。
「…ジョシュ?」
「ちょっとだけ…このままで」
僕はの頭へ頬を寄せてキスをすると、その温もりで胸が痛くなった。
が…大人になったら…いつか、この想いを…伝えられる時が来るんだろうか…。
今はお互いに若くて…世間的には兄妹で…
でも、いつか大人になって何も気にする必要もなくなったら…この想いを伝えたい…。
が僕の事を兄としてしか思っていなくても。
受け入れてもらえなくても。
もう…他の誰かじゃダメだから…
しか…
愛せないから――
僕は後ろから、そっとの頬へキスをすると、心の中で
" I will get married some day... "
と、いつか未来に口にするだろう言葉を、そっと呟いた…。
I from impending
If it disappears
You call and look for a name?
For example
When I stop being
It stops being together
it says it is
Some are said...
― 目の前から私が
消えてしまったら
貴方は 名を呼び 探してくれる?
だって 例えば
私がいなくなる時には
一緒に いなくなって など
言えるはずない
ねぇ 何か言って…
私はジョシュに抱きしめられてる温もりに身を寄せていた。
何度も触れてくる唇の温もりに安心していた。
本当は…離れたくない…離れたくなんかない…。
ずっと ずっと ジョシュと一緒にいたい。
でもこのままジョシュに甘えて生きていく女にだけはなりたくなかった。
支えて貰うだけじゃなく…
私もジョシュを支えてあげたいと思った。
でも今の私じゃ…ジョシュに心配をかけるだけ…。
辛いけど…そうなんだ。
私がニューヨークに行く事も…心配をかけるのは分かってる。
でも…たった数年だから…。
さっき私が、「大学に行く」 と言った時のジョシュの悲しそうな顔が私の胸を痛くさせた。
でも少しだけ…ホっとした。
「頼ってくれていい」 と言ってくれて…嬉しかった。
その言葉で…私は頑張れる。
きっと毎日、毎日、ジョシュに会いたくて死にそうなくらい寂しくなると思うけど…。
「会ってくれる?」って言ってくれたから…。
嬉しくて…涙が零れそうになったから…返事の代わりに思わずキスをしてしまった。
初めての…ちょっとだけ長いキス…
ジョシュは優しく受け止めてくれて、やっぱり泣いてしまったんだけど。
たまに会えた時くらいは…思い切り甘えちゃうんだから。
私は抱きしめてくれているジョシュの手に、そっとキスをした。
するとジョシュは腕を離して、私を自分の方へと向け、「……。いつ発つの?」 と聞いてきた。
「多分…来週…寮に入るから、その準備があるらしくって…」
そう言うとジョシュは少し悲しげな顔をした。
「そっか…。でも…アリーも一緒の大学なんだよな?なら寂しくないよな?」
私は、ジョシュの胸に頭をポスンと埋めると、「…うん…」 と強がりを言った。
違うよ…
"誰か"がいるから寂しくないんじゃない…
会いたい"誰か"がいないから寂しいんだよ…
「…どうした?」
ジョシュが私の頭を撫でながら心配そうに聞いてくる。
「ううん…ニューヨーク行くまでは…ずっとジョシュと一緒にいたいなって思って…」
そう言うとジョシュは私の頬を両手で包むと、「もちろん…俺も、そう思ってた」 と優しく微笑む。
そして唇に軽くキスをすると私を抱きしめてくれた。
私はジョシュの胸に顔を押し付けて、力いっぱい抱きしめ返す。
何で・…こんなに力強く抱きしめてもらっているのに、もっと、もっとって思うの?
こんなに側にいるのに…こんなに体が触れているのに、
心の奥から…どんどん熱い想いが溢れてきて…
もっと、もっと強く抱きしめて欲しい…と思うのは何故?
ジョシュの体に顔を押し付けても…まだ、もっと側に行きたいと思うのはどうして?
いっそのこと、ジョシュの体の一部になれたらいいのに…
ほんとは…一分でも、一秒でも…離れたくない…
そう思うと知らず、ジョシュの背中にまわした手が服を掴んでいた。
「?どうした?」
優しいジョシュの声が心地よく耳に響く。
「…な…何でもない…」
私は必死に自分の中に溢れてくるジョシュへの想いを押し殺していた。
思わず、"愛してる" と言ってしまわないように。
「?大丈夫か?」
ジョシュが少し体を離して、私の顔を覗き込む。
私は精一杯の笑顔で、「…大丈夫」 と言って、またジョシュにしがみついた。
体を離したくなかった。
ジョシュは少し笑うと、「どうした?行く前から、もう寂しい…?」 と言いながら私の頭を撫でてくれる。
「ううん…。今のうちに甘えておくの…」
私も少しおどけたように呟いた。
リビングの中は、いつの間にか薄暗くなってきていて雨があがった後の夕日だけで照らされている。
私とジョシュは暫く、そのまま体を寄せ合っていた。
ジョシュは黙って私の頭を撫でてくれている。
このまま時が止まってしまえば…どんなにいいんだろう。
私は目を瞑ってジョシュの温もりを感じていたら、いつの間にか眠ってしまったようだ。
携帯電話の音で目が覚めた。
「ん…あれ…?私…寝ちゃった?」
ジョシュの腕の中で寝ぼけた頭を働かせる。
ジョシュは笑いながら、「ああ…よく寝てたよ? ――ちょっと待ってて…。電話だ」
ジョシュは、そっと私を離すとテーブルの上へ置いてた携帯を取った。
「Hello?・…ああ、ロイ?ああ…」
私はロイと話してるジョシュを見ていた。
(仕事かな…私の出発の日は…ジョシュはいるのかどうか…)
「え?あ、来週はダメ…急ぎじゃないだろ?それなら再来週に…うん、ちょっとね。 ――分かった。じゃまた…」
ジョシュは、そう言って携帯を切ると、心配そうに見てた私に微笑み、また腕に抱いてくれる。
「…ジョシュ。お仕事じゃないの?」
つい、聞いてしまった。
ジョシュは私の額にキスをして、「大丈夫…。インタビューとかは延ばして貰ってもかまわないから」 と微笑んだ。
それが嬉しくて、ジョシュの胸に顔を埋めて頬を摺り寄せた。
「嬉しい…ありがとう、ジョシュ」
「ハハハ、猫みたいだな?の見送りだけは行きたいだろ?そんな事でお礼なんて言わなくていいよ」
ジョシュは、いつも優しい声で私を安心させてくれる。
するとジョシュは思い出したように、
「…そう言えば…お腹空かない?何も食べてないだろ?」
「あ…忘れてた…」
だって…大学のこと、ジョシュに何て言おうか悩んでたから。
ジョシュは笑いながら、「何か食べにいく?」 と言った。
私は何も食べなくていいから…ジョシュとこうして一緒にいたかった。
私がジョシュの服をギュっと掴むと、ジョシュはニッコリ微笑んで、「そうだ。ちょっとドライブに行こうか…?」 と言った。
「え?ドライブ…?」
ジョシュは私の腕を引っ張ると、「さ、行こう?食べる物はどこかで買えばいいし」 と笑顔で私の手を繋いだ。
「ちょ…ジョシュ…ドライブって…」
と言う私の手を繋いだまま、ジョシュは、どんどん歩いて行ってしまう。
そのまま駐車場へ行くと、ジョシュはドアを開けて私を乗せ、自分も運転席へと乗り込んだ。
そして私を見ると、優しく微笑んで、「じゃ、行こっか」 と言うとエンジンをかけた―
僕は、黙ったまま車を走らせた。
右手は、ずっとの手を握っていた。
セカンドアベニューに入った頃、またポツポツと雨が降り出してくる。
「あ…雨…」 が、そう呟いて窓の外を見ている。
僕は運転に集中しながら、そっとの横顔を見た。
どこか…寂しそうな顔で外を眺めている。
僕はこのままを連れて、どこか遠くへ行ってしまいたくなった。
握っていた手に自然と力が入る。
「…ジョシュ?」
が振り向いて、「どこに…行くの?」 と首をかしげている。
僕はに微笑むと、「…俺が初めて免許を取った時、を連れて行った場所」
「え…?セントアンソニー滝?!」
「そう。久し振りだろ?」
「うん…!また一緒に行こうねって言ってて、ジョシュも忙しくなっちゃったから、あのままだったね」
僕は嬉しそうなの顔を見て、そっと微笑むと、目の前に見えてきたストーンアーチ橋へと入って行った。
僕らは車から降りると小雨の降る中、滝の見えるミルシティ博物館の方へと歩いて行く。
車に傘がつんであったのがラッキーだった。
僕はの手を繋ぐと、博物館の表玄関横にある滝へと続く細い道路を歩いて行った。
建物はレンガ造りのレトロな外観で、その裏には大きな滝が見える。
雨が降っているからか、滝が見えるスペースには誰もいなかったので水のゴォーっという音だけが響いていた。
「わぁ。夜来ると少し怖いね。水の音が…」
「ああ、ちょっと体に振動がくるくらいの音だよな」
僕はそう言って笑うと、の肩を抱き寄せて、下を覗き込んだ。
「真っ暗で何も見えないな…下の方は…」
「怖いよ…?下から何か這い上がってきそうで・…」
はそう言うと僕にしがみついてきて、そんなが愛しくて僕もそっと抱きしめた。
「……寒い?」
「ううん…大丈夫。ジョシュは?寒い?」
「いや…の体温で暖かい」
「…私も」
は僕を見上げて微笑んだ。
「ね、あの奥まで行ったら近くで見れるよ?」
は滝のすぐ横にまで行ける小さな道が続いているところを指差している。
「ああ、でも少し濡れるんじゃない?滝の水しぶきで」
「いいの!」
と、はいきなり僕から離れて、奥の方へと走り出した。
「、危ないよ!暗いんだから足元、気をつけて!」
僕は慌てて追いかけると、の腕を掴んだ。
が、勢いが良すぎて予想以上に力が強くなった。
「キャ!」
が驚いて僕の方へ背中から倒れ込んできたのをすぐに抱きとめた。
その拍子に傘が僕の手から落ちる。
「?大丈夫?」
すぐにを僕の方へ向かせると顔を両手ではさみ覗き込んだ。
「…う、うん。大丈夫だよ?転んでないし…」
とはニコっと笑って僕はホっとした。
「…もう…。急に走るなんて…危ないだろ?」
と、をそっと抱きしめた。
「ジョシュ…そんな子ども扱いしないでよ。ちょっと走ったくらいで…」
は少しスネたのか、頬をぷぅっと膨らませている。
僕はそれを見てちょっと笑ってしまった。
「…だってさ、、子供みたいだろ?いきなり走り出すなんて…小さな子もよくやるじゃないか。道路に飛び出したりさ」
そう言うと、はますます頬を膨らませて、「子供じゃないわよ…」 と僕から離れて、滝の方へと近付き、手すりに手を乗せた。
僕は苦笑しながら、さっき落とした傘を拾うとに翳した。
「風邪引くよ?」
「大丈夫!」
「まだ、スネてんの?」
僕は笑いながら、の濡れた髪を優しく撫でた。
「スネてないわよ…」
と、はやっと僕の方を見る。
は小雨にあたり髪が顔にかかっていた。
僕はそれを、そっと額からとってあげて、手で頬へと触れた。
「…濡れちゃったな…」
お風呂上りみたいに髪がペチャっとしてて、もっと幼く見える。
「ジョシュも濡れちゃってるよ?」
と、も少し笑うと背伸びをして、僕の前髪へと指を通す。
そんな彼女が可愛くて僕は少し屈むと、の頬へ軽くキスをした。
「…最近、濡れてばっかりだな」
そう言って抱きしめると、は僕の胸に顔を埋めてきた。
「…?どうした?寒い?」
心配になってそう聞いたがは首を振るばかりで何も答えない。
僕はもう何も言わず、そのまま暫くを抱きしめていた。
滝の流れるゴォーっという音だけが耳に響き、僕はの肩が少し震えている事にも気づかなかった―
小雨の降る中で、二人は暫く滝の流れを見ていた。
どちらも口を開く事はなく、ただ体を寄り添わせている。
私はそっと涙を拭くと、ジョシュを見上げた。
ジョシュは優しく微笑むと私の額へキスをして、「…そろそろ帰ろうか?体が冷えてきた」 と肩を抱く。
私は軽く頷き、ジョシュと一緒に、ゆっくりと歩き出した。
雨が降ってて良かった…
泣いた顔だとバレずにすんだから…
ジョシュがこの場所へ連れて来てくれたのが嬉しかったのもある。
初めて二人で来た頃は、こんな気持ちでまたこの場所へ来るとは思ってなかったな…。
あの頃は無邪気に、ただただジョシュに甘えてばかりいた気がする。
妹なら…それでも構わなかったのかもしれない。
でも今は…あの頃の様に無邪気には甘えられなくなっていた。
"私も連れてって"とか…"行かないで"とか…言えなくなってしまった。
時々…言いそうになってしまう自分を抑えるのもきつかった。
そういう自分が嫌で…敢えて今、ジョシュから離れようとしてる私は…愚かなんだろうか。
「…?」
ジョシュが車のドアを開けてくれた。
「あ、ありがと…」
そう言って車へと乗るとジョシュもすぐに乗り込みエンジンをかける。
「寒いだろ?今、暖房入れたからすぐ暖かくなるよ…」
と、ジョシュは車につんであるタオルで、私の濡れた頭を拭いてくれた。
そのジョシュの優しさが好き。
「?どうした?」
そう言って私の顔を覗き込む時のジョシュの優しい目が好き。
私は笑顔で首を振ると、そのタオルを手に取り、今度は私がジョシュの頭を拭いてあげた。
「ぃたた…痛いよ?…」 とジョシュは笑いながら私の腕を掴んだ。
思い切り拭いたのでジョシュの髪がクシャっとなってしまい、私は、それを見て吹き出した。
「ぷっ…アハハ…。ジョシュ、寝起きみたいな頭になっちゃった」
「あ〜あ…自分でやっておいて笑ってるんだから…」
とジョシュは苦笑いしながら髪を直している。
「だって…ジョシュ、子供みたいだったんだもん…」
とまだクスクス笑いながら言うと、ジョシュは私の顔を横目で見て、
「だって…髪、グチャグチャだよ?」
と言った。
私もジョシュに拭いてもらってたのでクシャっとなっている。
私はそれを手で直しながら、「私は長いからいいの!」
「はいはい。じゃ、帰るか」
ジョシュは少し笑うと車を発車させて、もと来た道を戻って行く。
私は運転しているジョシュを、見ながら、ジョシュの大きくて長い指がハンドルを切るとこも好きだな…と思った。
(…結局…私はジョシュのしぐさは全て好きなんだわ…)
自分でもおかしくなった。
これからは、それも見れなくなるんだけど…。
自分で決めたことだ。
(ちゃんと一人でも頑張ってみなくちゃ…)
その時、ジョシュが、また私の手を握ってきた。
運転する時は必ず手を繋いでくる。
それが凄く愛情を感じて、私は嬉しかった。
窓の外を見ると。また雨が激しく降り出してきていた―
あれから一週間、細かい手続きや荷造りも済ませて、全てニューヨークの寮へと送ってしまった。
今日は…出発の日。
「…忘れ物は?ない?」
ジョシュが心配そうに、私の鞄をチェックしている。
「うん。さっき一応確認してみたし大丈夫だと思う」
「そう?」 とジョシュは、まだ不安げだ。
私はクスクス笑うと、「そんな心配しないで…?これからは私、一人なんだし…甘えた自分を変えたいんだから」 と言った。
「分かってるけどさ…。心配くらいさせてくれないと困るよ…。俺はを心配してないと張り合いないんだ」
ジョシュは、そう言って笑うと私の頬へとキスをする。
私は、そのジョシュの言葉に吹き出してしまった。
「張り合いって…。私はそんなに頼りないの?」
「そういう…ことじゃなくてさ…」
とジョシュも苦笑して頭をかいている。
それを見ながらアリーも笑っていた。
今日はアリーとニューヨークまで一緒にに行く事になっている。
「私もついてますから大丈夫ですよ?」
アリーに、そう言われて、ジョシュは真面目な顔で、
「アリー、ほんとを宜しくね…?何かあったら、すぐに電話するようにして?」
「もう!まだ心配してるの?お母さんよりひどいんだから…」
「そりゃそうだよ。母さんより、俺の方がと一緒にいる時間が今じゃ長かったんだからさ」
とジョシュは笑いながら私の頭を撫でた。
今はセントポール空港の出発ゲート前だった。
両親とは家で別れて来た。
空港まで行くと言うのを何とか思いとどまらせた。
たかだか、ニューヨークの大学に行くのに両親の見送りなんて大げさよ?と言って…
それも本音だが…見送りはジョシュだけにして欲しかっただけ。
「向こうで何か困ったら、ロイに連絡しろよ?ロイには言ってあるから」
「うん。大丈夫よ?ほんとに!」
ジョシュの心配性は一生治らないかも…と思いつつ私は微笑んだ。
「あ、それと…夕べ、リジーから電話があってさ。リジーもニューヨークに、しょっちゅう行くって言ってたし、たまに様子見てくれるってさ」
「あ、私にも、電話くれたわ?でも私の方が年上なのに…」
と少し頬を膨らませて文句を言った。
「いや。リジーも小さい頃から、業界でもまれてるしさ。シッカリしてるから」 と
ジョシュは笑いながら言った。
「もう…帰って来たら驚くくらいに大人の女性になってやるんだから!」
私が、そう言うとジョシュは少し悲しそうな顔で、「あまり…派手にはなるなよ?」 と呟いた。
それには私もアリーも笑ってしまう。
その時、「ニューヨーク行きのお客さまは…」 とアナウンスが流れた。
私とアリーは椅子から立ち上がり、バッグを持つと、
「じゃ…ジョシュ…ついたら電話するね?」
「ああ…。出来れば毎日して欲しいよ…」
「…そんな事言って…ジョシュも来週から忙しいんでしょ?」
「ああ…。でも電話しろよ…」
と言うと私の頭を撫でる。
「…私、先に入ってるから…まだ少し時間あるし、二人で話してて?」
アリーが笑顔で言ってきて私は驚いた。
「え…でも…」
「いいから!暫く会えないんだし…。ゆっくりお別れしなさいよ」
こう言われると、私も素直に頷くしかない。
「じゃ…。お兄さん、のことは任せて下さいね?」
とアリーがジョシュへと微笑みながら言った。
「ああ、ほんと頼むね?アリー。ありがとう」
ジョシュも笑顔でそう言うとアリーと握手をした。
アリーは少し顔を赤くして、「じゃ…」 と出発ゲートの中へと入っていく。
その場には私とジョシュが取り残され、何だか少し気まずくて私は顔を伏せてしまった。
絶対に泣いちゃうから…さっきまで、ふざけて話せていられたのに…二人きりだと、どうしても笑顔を作れない…
その時、ジョシュの手が私の頬に触れた。
私は少しドキっとして顔を上げると、ジョシュは凄く悲しそうな顔で私を見ている。
「…。あまり…無理するなよ?辛い時は電話しておいで…」
やっぱり二人きりで、優しい言葉をかけられると涙が出そうになる。
私は黙ったまま頷くだけで精一杯だった。
するとジョシュが私を思い切り抱きしめて、
「…時間出来たら…すぐ会いに行くから…」 と呟いた。
私は我慢していた涙が限界になり、一粒頬をこぼれ落ちていった。
ジョシュは指で涙を拭いてくれると、そっと唇にキスをして、「…いってらっしゃい」 と言うときつく抱きしめてくれる。
私はジョシュにしがみつき、「…ジョシュも仕事…無理しないでね」 と言うと、そっと体を離した。
そしてバッグを持つと、そのまま後ろへと下がり、ジョシュへと手を振る。
「行って来ます…」
私は最後に、そう言うとジョシュへと背中を向け、出発ゲートへと歩き出した。
Postscript
ああダメダメ・…撃沈!(苦笑)
もう繋ぎで読んでやって下さい(涙)
ちょっと暫くストップかも(汗)
スランプ街道まっしぐらです。すみません〜
本日も皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて...
【C-MOON...管理人:HANAZO】