Now Where is it? What is carried out?
A thought is increased if it looks at empty.
It believes. It is praying.
This empty is to you. It continues...
今 どこにいるの? 何をしてるの?
空を眺めては思いを募らせる
信じているんだ 祈っているんだ
この空が君へ 続いている事を…
Title:【早く会いたい】
―Dear.ジョシュ
お仕事、お疲れ様!今はロスなのね?
じゃあ時差は三時間かな?
ジョシュの方が遅いのね?
私が起きた時間でも、ジョシュは夢の中かなぁ。
なかなか電話も出来なくて、ほんと寂しいです。
でもクリスマスは会えそうだし今から楽しみ!
絶対に帰るから待っててね?
そうそう、この前、リジーが急に学校に来たの!
いきなり校門の所で待ってるから凄く驚いちゃって…
一緒に食事に行って来ました。
リジーも凄く元気そうだったし、
久々の外食だったから楽しかったわ?
あ、ハロウィンのパーティーだけど、ジョシュが心配するなら
断ろうかなと思ってるの。
私も知らない人がいると疲れちゃうし…
クラスで仲良くなった人の友達とかと集まって何人かで
食事しようって誘われてるし、それでハロウィンは終るかもしれません。
とりあえず今は試験中なので勉強頑張らなくちゃ。
ジョシュもお仕事頑張って下さいね!
それじゃ、またメールします。
From.
僕はからのメールを読んで、ちょっと微笑むと煙草に火をつけた。
何とか勉強も頑張ってるんだな…
今は…試験中か。大変なんだろうな。
でも、とりあえず心配してたパーティーは断るみたいだし僕は安心した。
…、クラスにも仲良くなった子がいるんだ。
良かった…は人見知りが激しいから、そこは心配だったんだ。
でも何だか楽しくやってるようだな…。
さっき頼んだ紅茶をゆっくり飲むと、に返事を書き始めた。
そこに携帯が鳴り出し、手を伸ばして電話を取るとすぐに出る。
「Hello?」
『あ、ジョシュか。俺だ』
「ああ、ロイ。おはよう」
『ああ、おはよう。 ―あのな、さっきブラッカイマーから連絡が来て返事、伝えておいたぞ?』
「そっか、サンキュ。で…あちらさん、何だって?」
『そりゃ大喜びに決まってるだろ?』 とロイは少し苦笑しつつ言った。
「へぇ…。ま、じゃあ、良かったな」
『…ったく、俺は社長に小言言われるし、ちっとも良くないよ…あんな大作の主役を逃すなんて』
「…ロイ…俺は別に主役とかで仕事を決めてないよ…。やってみたい役だったら何でもいいんだ」
『そう言ってもなぁ…』
「もう、いいだろ?決まったんだし…」
『まあな…。あ、じゃ今日は雑誌の取材が6件入ってるからさ。後で迎えに行くよ』
「OK!じゃ、後で」
『あいよ!』
僕は電話を切ると息を吐き出した。
まったく…主役だからいいってもんでもないだろ…
まあ、でも決まったようだし良かった。
社長が怒り出した時は参ったが、なんて言っても製作がブラッカイマーで監督がマイケル・ベイだ。
社長だってバカじゃない。
この映画は当たると睨んだんだろう。
渋々だが、僕が主役じゃない事を承知してくれた。
それ以外にも次々に、オファーが入ってきてるようで機嫌が良かったのもあるんだろうけどな。
ロイだけが直接、社長に文句言われて悪いことしたんだけど。
「はぁ…取材か…」
僕は溜息をつくと、ゆっくり紅茶を飲んだ。
また同じ事を延々と聞かれて終わりだ。
どうしてインタビューする内容を、もっとひねられないんだ?
最初はだいたいが、"この役について自分では、どうですか?"だの"自分と似てる部分はありますか?"だのと当り障りない事を聞いてくる。
その後は、"プライベートではデートしてますか?"とか"好みの女性は?"と映画にまったく関係ない事を聞いてくるんだ。
そんな事を知って、何が楽しいんだ?と聞きたくなってしまう。
あと、どこでかぎつけたのか知らないが、"モデルのエレンとは今でも会ってるの?"とくる時もある。
僕はいっさい、その質問には答えない事にしていた。
ヘタに答えて、言ってもいない事を記事にされでもしたら大変だからだ。
僕が"ああ、今は会ってないよ"と答えても、記事になる時には、"会ってないけど今でも仲のいい友だちさ"なんて書かれてるかもしれないからな。
もし、そんなデタラメの記事をが読んだらと思うと、それだけで気が気じゃない…。
エレンの名前を出されたら、プライベートの事は聞かないでくれと言ってしまう。
もう…に、エレンとの事で悲しい思いをさせたくなかった。
エレンも、あれから連絡してこなくなった。
ロイとも連絡とってないらしい。
彼女も…元気にしててくれるといいんだけど…。
ま、僕が全部悪いんだけどな。
もっと早くに自分の気持ちに正直になっていれば、彼女の事も傷つけずに済んだかもしれない。
そう何でも上手く行くわけじゃないけど…
僕は煙草に火をつけると、またパソコンへと向った。
に今のうちメールの返事を書いてしまいたい。
「クリスマスか…」
まだ二ヶ月近くあるな…
そう思うと気が重くなるが、に何をあげようかと考える。
去年のクリスマスは…そうだ。が冬休み、僕の家に泊まりに来てて、クリスマスには二人で実家に帰ったんだっけ。
母さんが張り切って料理を沢山、作って閉口したのを思い出した。
あの後に、パラサイトの撮影に一緒に行ったんだった。
一年前は…こうして遠く離れる事になるとは思ってなかったな…。
あんなに寂しがり屋だったが今は一人で強くなろうと頑張っている…
も、もう19歳だ。
大人の女性になってくる年齢だよな。
それもそれで寂しいんだけど…
僕は煙草の煙をはきながら、ちょっと溜息をついた。
今は…朝の10時か…今頃、は昼ご飯でも食べ終えて、午後の試験でも受けている頃だろうか…
声だけでも…聞きたい…。
僕はにメールを書きながら、彼女が側にいない寂しさを感じていた…。
Choosing a smiling face Wavering crying
Although it is going to become a strong man
I want to meet in fact. I want to meet extremely...
― 笑顔を選んだり 泣くのを迷ったり
強い人になろうとしてしまうけど
本当は逢いたい ものすごく逢いたい…
「、どうだった?午前の試験」
食堂でアリーとランチをとっていると、アレクがやってきた。
「まぁまぁかな?アレクは?」
「俺も今回は頑張って勉強したから、まぁまぁかな?」
と笑いながら向かいの席へ座る。
「あと一教科だし頑張りましょ」 とアリーは気合い十分。
「そうねぇ…早くゆっくりと寝たいなぁ…」 私はちょっと目をこすりながら呟いた。
「何?遅くまで試験勉強してるの?」
「うん。アレクは?」
「俺もバイト終って、毎夜、勉強だよ…そろそろ限界超えそうだよ…!」 と、苦笑してコーヒーを飲んでいる。
「あ、もう時間よ?教室戻らないと…」 とアリーが腕時計を見て言った。
「そうね。アレクは?何か食べたの?」
「ああ、ちょっとチキン、つまんだくらい?あまり食べると試験中に眠くなっちゃうからさ…俺、睡魔が襲ってくると、バッタリ寝ちゃうんだ」
「そうなの?」 と、私が笑うと、「そのうち授業中に俺が寝る姿が拝めるよ、きっと」 と、アレクも笑っている。
「そうなったら、ちゃんと起こしてあげるわよ」
私がそう言うと、アレクも笑って、「俺、一度寝るとなかなか起きないよ?」 と言いながら席を立った。
「じゃ、最後の試験、受けに行きますか!」
「うん。頑張るぞ〜」
と、アリーも自分のトレーを下げながらガッツポーズしている。
私も自分のトレーを下げると、二人の後についていった。
ジョシュは…今頃、仕事中かなぁ…。
ふと、空を見上げて、ジョシュの事を考える。
クリスマスまで、あと二ヶ月以上か…
それまで自分の生活をきちんと過ごして頑張ろう…。
は空にポッカリ浮かぶ大きな雲を見ながら、あの雲が…ジョシュのいるロスまで飛んでいくといいのになぁ…と思っていた。
「おっつかれぇ〜〜!!カンパーイ!ってコーヒーだけど」
「アハハ。何でもいいわよ。乾杯! ―それよりアリー、試験どうだった?」
「もう、よくわかんないわ!でも、とにかく終ったわぁ〜〜って感じ?」
とアリーは思い切り伸びをしている。
二人で校内にある学食で、お茶を飲んでいた。
「やっと教科書地獄から開放されるわね?」
「ほんと!睡眠時間なんて毎日3時間くらいだったじゃない?よく体が持ったと思わない?もちょっと痩せたわよ?」
「え?うそ…!」 と私は慌てて両手で頬を触る。
「ほんと!前より痩せたわ?ちゃんと食べてても寝不足が続くと痩せちゃうんだから…今夜から、ゆっくり寝てね?」
「そ、そうね…。困ったなぁ…」 と、私は溜息をついた。
「どうして?そんな痩せたら困る事でも?」
「うん…。ジョシュに会った時に…痩せてたりすると凄く心配するの…。もう過保護の度が超えるくらい…」
と私は苦笑した。
アリーは、ちょっと微笑むと、
「そう…。お兄さん、優しいものね…。それに凄くの事を大切に思ってるもの。心配するわよね?」
アリーに、改めて、そう言われると凄く恥ずかしくなってしまった。
「そ、そうかな…。ずっと私がベッタリだったし…余計かも…」
私は、そう言うと紅茶を飲んで息をついた。
「よぉ!お疲れさん!」
いきなり肩を叩かれて驚いて振り向いた。
「あ、アレク…お疲れ様!試験どうだった?」
「ああ、それは聞かないで!ここ、いい?」
「ええ、どうぞ?」
「お邪魔しまーす!」
とアレクはかぶっていたキャップを脱ぐと私の隣に座った。
「うわ、そんなに食べるの?アレク!」
と、アリーが目を丸くして言った。
アレクの持って来たトレーの上には、ハンバーガー3個に、ポテトサラダ大盛り、フライドポテトが二つとチキンが5本も乗っている。
「だってさぁ〜ずっと我慢してたんだよ…もう、お腹ペコペコ!」
と言うとアレクは勢い良くハンバーガーにかぶりついた。
私は苦笑すると、
「そんなに一気に食べると、お腹こわすわよ?」
「大丈夫!俺、結構丈夫だから」
と真顔で言うアレクに、ちょっと笑ってしまった。
「そうだ、アレク。明日のハロウィン、ほんとに食事するの?」 とアリーがコーヒーを飲みながら聞いた。
「ああ、そっちが都合いいなら是非にってジェイクも言ってたよ?」
「でも…知らない人だと緊張しちゃうなぁ…」 と私はちょっと溜息をついた。
「大丈夫だよ?ジェイクも変なやつだしさ?」
「ちょっとアレク…。それ全然、フォローになってないわよ?」 とアリーが突っ込んだ。
「え?そ、そうかな?」
私もちょっと吹き出すと、「変な人だと緊張しないみたいじゃない?」 と言ってアレクを見た。
「え?緊張するようなやつじゃないって!あ、あとさ、他にも仲がいい奴、誘ったんだ。ハットリって…知らない?日本から来てる…」
「あ、知ってるわ?あの、ひょうきんな人でしょ?」 と私が言うと、
「そうそう!ハットリもパーティーはだるいって言っててさ。だから食事に誘ったんだけど…いいかな?」
「ええ、構わないわ?ね?」
「うん。彼は何度か話したこと、あるし…」
「そう!なら良かった!」
とアレクはニッコリ微笑むと一気にトレーの上の食べ物を平らげてしまった。
「じゃ、俺、今から稽古あるから行くね!」 と椅子から立ち上がる。
「え?ああ、空手?柔道?」
「今日は空手!試験の間、休んでたしさ。ちょっと休むだけで体がなまるし、ついていけなくなるんだ」
「そうなの・・。大変ね?試験終ったばかりなのに・…頑張ってね!」
「サンキュ!は少し休んだ方がいいよ?顔色悪いぞ?」
「うん。今夜はちゃんと沢山寝るつもり!」
「そっか!じゃ、また明日!」
「ええ、気をつけてね?」
「バイバイ、アレク!」
とアリーも手を振っている。
アレクは笑顔で手を振りながら走って行ってしまった。
「ほんと…嵐のような人ね?」 と私がクスクス笑うと、
「でも彼、結構、モテるみたいよ?ほら、モデルやってるって言ってたじゃない?最近は有名な雑誌にまで載っちゃったみたいで、
女の子が騒いでたわ?何か凄いブランドの専属モデルの契約までしたらしいし…」
「へぇ〜そうなんだ!凄いわね…!」
「ほら…あそこの子達も、さっきから、こっちを見てるし…」
とアリーが小声で奥の席を見ている。
私もさりげなく、そっちの方を見ると、女の子が3人、こっちを見て何か話しているのが見えた。
「ほんとだ…。何だか怖いなぁ…。ああいうの苦手…」
「は高校の時から、そうだったものねぇ…。お兄さんの事を知ってる子が何人も、ああやって遠くでヒソヒソと…」
「そうね…。それが嫌で学校にも行きたくなくなっちゃって…」 と私は苦笑した。
「ま、でもアレクとはクラスメイトなだけだし、気にしないでおきましょ?」 とアリーは私の手を掴んで微笑んだ。
「そうね?次の授業も一緒だし…彼がいてくれて、心強かったの」
「も人見知りするから…。でもマグディ教授のクラスだし大丈夫でしょ?」
「うん。平気よ?少しづつ慣れていかなくちゃ…知らない人にも」
私がそう言うと、アリーは、ちょっと微笑んで、「…お兄さんとは話せてるの?」 と聞いてきた。
「ううん…。それが、なかなか…。私が起きる時間とかはジョシュは寝てる時間だと思うし、夜は夜でジョシュも仕事の真っ最中だし…
私も夜中まで起きてられないから寝ちゃうでしょ?そうすると電話もかけられなくて…だから最近はずっとメールオンリーなの…」
「そう…寂しいわね?」
「声だけでも聞きたいけど…仕方ないわ」
と、私はちょっと笑いながら肩をすくめた。
どことなくアリーも寂しそうな顔をしている。
「アリー?どうしたの?」
「え?ううん!何でもないわ!じゃ、そろそろ帰りましょうか?今夜はノンビリ寮で寛ぎましょ?」 と言ってアリーは席を立った。
「うん、帰ろうか」 と私も席を立ち、すぐ二人で学食を出た。
「!」
学食を出てすぐに呼び止められ、私は驚いて振り返ると、そこにはクラスが一緒だったミックが声をかけてきた。
私はちょっとアリーの腕を掴み、後ずさる。
「やあ!試験、どうだった?」
「う、うん…何とか終ったわ?ミックは?」
「俺はちょっとヤバメだったけど何とか頑張ったよ?」
「そう…お疲れ様…。じゃ、私達は帰るから…」
と言って歩き出そうとするのを、急にミックに、「あ、待って!」 と腕を掴まれて驚いた。
「キャ…!」
「ちょっとミック!放しなさいよ!」 とアリーがミックの腕を私の腕から放してくれる。
「え…そんな驚かなくても…」 とミックも驚いた様子。
「いいから、気安くに触らないで?が、人見知りするの知ってるでしょ?」 とアリーは怖い顔で怒っている。
「わ、分かったよ…。いや、たださ…明日のパーティーの件で返事聞こうと思っただけだからさ…」 と、ミックは頭をかいている。
「ああ、その事?は他に約束があるから行けないわよ。ね?」
と、アリーはボディーガードよろしく、代わりに断ってくれている。
「うん…ミック、ごめんなさい…。私、明日は友だちと食事の約束をしてて…」
「ええ?そんなぁ・…。だって俺の方が先に誘っただろ?」
「ごめんなさい…。でも最初からパーティーに行く気はなかったのよ…」
「そうよ?最初から、断ってたじゃない?それをミックったら、しつこく誘うんだから…」
とアリーはミックを睨みつつ言った。
「だって新入生ばかりで親睦を深めようっていうパーティーだしさ…!別に変なパーティーじゃないよ?合コンとか…」
「あ、そ、それは分かってるの…。そうじゃなくて…私、知らない人が、ほんと苦手で…いきなりパーティーとか参加しても、
ついていけないと思うし…もっと慣れてから…」
と、私は精一杯言った。
「そんな…だってあれだろ?食事する友だちってアレクだろ?何で、あいつとは仲がいいわけ?あいつだって新入生で会ったばかりなのにさ…」
私は、そう言われて困ってしまった。
まさか、彼は怖くないから…とは言えない。
アレクは、こうやって私に無理強いもしないし、何だか自然なんだ。
一緒にいても、ちっとも苦じゃない。
彼も自然体だからか、私も普段の自分でいられるのだ。
「バカねぇ〜?アレクとは最初に仲良くなったし大丈夫なの!それに彼は、こうやって、しつこくしないわよ?」
アリーがの代わりに気持ちを代弁してくれてるかのように言った。
それには、さすがにミックも、ムっとした顔をしたが、の手前、すぐに笑顔になると、
「そうか…だったら今回は諦めるよ。でも、これから少しづつでいいし俺にも慣れて欲しいな」
ミックはに、微笑みながら、そう言うと、「じゃ、今夜はゆっくり休んでね。また!」 と言うと、渋々歩いて行った。
私は思い切り溜息をつくと、「アリー…ありがとう…」 と言ってアリーの手を握った。
「ううん、いいのよ!ああいう奴にはビシっと言わないと!何て言っても私は、お兄さんにの事を宜しく頼まれてるんだから!
お兄さんの代わりに、を守らないとね!」
と、ウインクしている。
私はちょっと笑うと、「ジョシュも心強い人に頼んだものね?」 と言ってアリーに軽く抱きついた。
「そうよ?私はニューヨークでは、のお兄さん代わりよ?―って何だか変かな…?」
「やだ…それを言うなら、せめて、お姉さんでしょ?同じ歳だけど」
と私が笑うと、アリーもペロっと舌を出して、「それも、そうね?」 と言って笑った。
そんなアリーの気持ちが嬉しくて、「ほんと…ありがとう…」 と言うと、アリーも優しく微笑んでくれる。
「さ、帰りましょ?」
「うん」
私はアリーの優しさに心が温かくなって、そっと掴んでる手を握り返した…。
「では今日は、これで終らせて頂きます。本日は、本当にありがとう御座いました!」
そう言うと記者は部屋を出て行った。
それを見届けると僕は思い切り溜息をつく。
「お疲れさん!」
ロイが僕の肩を軽く叩くと、コーヒーを入れてくれた。
「サンキュ…。はぁ〜…また映画と関係ない話で長々と伸びたな…。ったく何で俺の恋愛事情を知らない奴に話さないといけないんだ?」
「まぁ、そんな怒るなって!それもACTORの宿命ってやつだろ?お前ももっと愛想よくしろよ?」
「してるだろ?一応…笑いたくもないのに、ニコニコしてると、ムズムズ痒くなってくるんだよ…」
と僕はウンザリした顔で言った。
「アハハ…ま、それも仕事と思ってさ…。それに、お前だって特定の彼女を作らないから、皆が勝手に詮索するんだろ?」
「はぁ?別に、作らなきゃいけないって契約はしてないけど?」
「アハハ!そうだけどさ!ACTORたるもの、恋人の一人くらい、いて当たり前だと思ってるんだよ、ああいう連中は」
「アホくさ…。ACTORだからって皆が女にだらしないとか思ってんのかな・…」
「まあ、そうだうな?それに、お前だってエレンと付き合ったりしてたんだからさ」
僕は、エレンの名前を出されて、つい顔をしかめる。
「もう、エレンの話はするなって・…。俺だって彼女には悪い事をしたと思ってるよ…」
「いや、俺は別に責めてるわけじゃ・…。ただ、ジョシュは妹ばかり気にかけて恋人も作れないんじゃ、心配もするだろ?」
「そんな心配するのも、マネージャーの仕事のうちか?」 と僕は苦笑した。
「そういうワケでもないけどな?お前と来たら、どんな奇麗な女優と共演しようが見向きもしないで、が心配だとか、
そういう事ばっかり言ってるからさ。マネージャーとしてじゃなく友人として俺は心配してるんだよ」
ロイは少しおどけて言った。
僕は溜息をつくと、「そんな心配は無用だって…」 と呟く。
「まったく…お前は、そればっかりだなぁ…。妹がニューヨーク行っちまってから機嫌がいい日がないときてるしな…!」
とロイは苦笑しながら僕を見る。
「そうか?そんな事はないよ?」 と言いつつ、心の中では、"確かに!"と呟いた。
「ま、そんな君に朗報だよ?」 と急にロイが、ニヤリと笑った。
「は?何だよ?どうせ、ろくでもない事なんじゃないのか?」 と僕は煙草に火をつけながら苦笑した。
「あれぇ〜?そんなこと言っていいのかなぁ〜? 」 とロイがスケジュール表をヒラヒラさせながらニヤニヤしている。
「何だよ?」 僕は少し気になり、そのスケジュール表をロイの手から、パっと奪うと、さっと目を通した。
「そこの10月17〜18日の欄を見てみろよ?」
「え?17〜18日?」
僕はロイに言われた日付を見てみた。すると――
そこの欄は空白になっていて、その日がオフだという事が分かった。
「…嘘だろ?マジで?!」 僕は思わず驚いてロイに確認した。
「ああ、マジもマジで、その二日間はオフだよ?」 と、ロイはちょっと得意げにニヤリと笑った。
「最近、ずっと仕事入れつづけてたからさ。そろそろ休みでも…って社長に掛け合ってやったんだぞぉ〜?感謝しろよ?」
僕は、その言葉に思わず笑顔になった。
「ほんとかよ?!やった!サンキュー!ロイ!!」 と、僕は嬉しさのあまり、ロイに抱きついた。
「おいおい…お前が、こんな喜ぶなんて珍しいな?どうしたんだ?」 と、今度はロイが面食らっている。
「いや、本気で嬉しいよ!!あ〜イイヤツだな〜!ロイ!それでこそ、俺の敏腕マネージャーだよ!」
と、普段なら口が裂けても言わない賛辞を特別に言ってやった(!)
それでもロイは単純なので、少し照れながら、「ま、まあな〜」 と頭をかいている。
僕は、そんなロイを見て吹き出しそうになったが必死に堪えると、
「もう取材ないんだろ?部屋に戻ってもいいかな?」 と急いで聞いた。
「え?ああ…いいけど…お前、夕飯は?」
「ああ、別にルームサービスでいいよ!俺、ちょっと急ぐからさ!じゃ、お疲れ!」
と言うと、僕はさっさと取材用に借りた部屋を出て自分の部屋へと向った。
きっとロイも唖然としているだろう。
今は…夜の7時…と言う事は、ニューヨークは、今、夜の9時頃だな…
この時間だと、も起きてるだろう…
僕はに電話するために、速攻で部屋へと戻ると、すぐに携帯でに電話をかけた―
Title:【俺も会いたいよ】
―Dear.
メール、ありがとう。
今は試験中なんだね。あまりムリして夜更かしとかするなよ?
はすぐ痩せちゃうんだから・…
電話だけど、今度、別に起こしてもかまわないから朝にでもかけていいよ?
たまにはの声が聞きたいしさ。
それとパーティー、断るって聞いて安心したよ。
クラスの友だちと楽しんでおいで?
そうそう。リジーの奴、いきなり学校に行ったんだな?
俺もメール読んで驚いたよ。
でも久々に楽しんだようで良かった。
リジーには、いっぱい我がまま言っていいからな?
何か困った事があったら、リジーに相談しろよ?
それじゃ…俺はこれから雑誌の取材攻撃にあってくるよ。
またメールする。
試験、頑張れよ!
From.ジョシュ
「ジョシュったら…リジーに我がまま言っていいだなんて…」
と、私は思わずメールを読んで吹き出してしまった。
それでも起こして構わないから電話してと書いてあって凄く嬉しくなった。
明日の朝…学校に行く前に電話してみようかな…そんな事を思いつつ、
でも…食事するのが男の人だと分かったら…やっぱり心配するわよね…
アレクの事は黙ってようかな…
私は紅茶を飲みながら、しばし考え込んでいると、いきなり携帯が鳴った。
時計を見ると、夜の9時10分を過ぎたとこ。
(こんな時間だと…リジーかな?)
私はすぐにベッドに放ったままの携帯をとってディスプレイを確認した。
そして…そこに出ている名前を見て、一瞬で心臓がドキン…と鼓動を早める。
(ジョシュだ…!!)
私は急いで通話ボタンを押した。
「Hello?!」
『Hello?か?』
「ジョシュ?どうしたの…?驚いちゃった…」
私は声が震えるのが分かり、ちょっと深呼吸をした。
『さっき取材が終ってさ。この時間なら、も起きてるかと思って…そっちは9時過ぎだろ?』
「う、うん!今は、9時17分ちょうど!そっちは7時過ぎ?」
『ああ、7時16分になったとこ?』
「そう…!今ね…ジョシュのメール、読んでたとこだったの」
『あ、そっか。あれ?試験は…?』
「今日で全部終ったわ?」
『そう。お疲れ様!で、どうだった?』
「うん、何とかできたかな?頑張って勉強したの」
『また夜遅くまでか?ムリするなよ?』
「うん、大丈夫よ?今日から少しノンビリできるし…」
『そうだな。今夜はゆっくり寝ろよ』
「うん…」
私は久し振りに聞いたジョシュの低音の優しい声に鼓動が、どんどん早くなるのが分かった。
(久し振りのジョシュの声…やっぱり好きだな…)
『あ、?あのさ、今、ロイから聞いたんだけど…』
「え?うん」
『17〜18日が、オフになったんだ』
「え?!」
一瞬、頭の中が真っ白になったが、すぐに嬉しさで胸が熱くなった。
「ほんと?!」
『ああ、ほんと!だから、その時、ニューヨークに行こうかと思うんだけどさ…、用事とかない?』
「ううん!ないわ!それにあってもキャンセルしちゃう!」
と、私は思わずそんな事を言った。
それにはジョシュも笑いながら、
『そりゃ嬉しいな…。でも用事ないならさ、一泊二日で、そっちに行くよ。久々に会ってくれる?』
ジョシュの言い方にちょっと照れたが、すぐに、「うん!会いたい!」 と言った。
ジョシュも嬉しそうに、
『良かった!友だちと約束があるから無理なんて言われたらどうしようかと思ってたんだ!』
と、おどけた口調で言っている。
「やだ…そんなこと言うわけないでしょ?」 と、頬を膨らませると、
『あ…、今、頬膨らませてるだろ?』 とジョシュが笑った。
私は顔が赤くなるのが分かり、「またバレたの?」 とちょっと笑いながら言った。
『俺が誰より、のこと分かってるからね?』
そう言ったジョシュの言葉に、私は胸が、ますますドキドキとうるさいくらいに鳴って電話の向こうまで聞こえるんじゃないかと心配になる。
「そうね…ジョシュが一番、私の側にいて…見ててくれたから…何でも知ってるよね?」
『その通り!』
私もクスクス笑うと、「じゃあ、17日は何時頃、こっちに来る予定なの?」
『えっと…そうだなぁ。移動で5時間くらいかかりそうだし…こっちを始発で出るよ。そしたらノンビリ出来るだろ?』
「え?でも…それだと前日に仕事が遅くなったりしたら、辛いでしょ?」
『そんなの気にしなくていいよ?もし、そうでも飛行機の中で寝ていくからさ』
相変わらず優しいジョシュの言葉に私は胸が熱くなった。
「ありがと…ジョシュ…」
『お礼なんていいよ。俺がそうしたいんだから…』
私は嬉しくて涙が出そうだった。
『じゃ、とりあえず、また電話出来る時はするよ。もし出来なくてもメールで詳しい事送るからさ』
「うん、分かった。待ってるね?」
『ああ、じゃ、もう寝ろよ?どうせ寝不足だろ?』
「うん…」
まだ声を聞いていたかった…
でも心配をかけるのも嫌だし…もうすぐ会えるんだから…
「じゃ、もう寝るね…?ジョシュは?」
『俺は今から夕飯食べて、ちょっと次の映画の台本でも読むよ。きっとすぐ眠くなるだろけどな』
「そう…あまりムリしないでね?」
『うん、分かった。 ―じゃ…おやすみ、』
「うん、おやすみなさい、ジョシュ…」
私は、そう言うと静かに受話器を置いた。
前の様に先に切れなかったりすると、ジョシュも心配するからだ。
(それでも…もうすぐ会えるんだ…!!)
私は、それだけで嬉しくて、眠気なんて吹っ飛んでしまった。
「ちょっとワインでもあけちゃおうかな…」
ほんとなら部屋では、そんなに飲んだりはしないのだが、今日は寝酒とは言わないまでも、このままだと興奮して
寝れそうにないので、お酒を飲む事にした。
自分用に小さなワインを買い置きしてある。
キッチンに行ってワインの栓を抜くと、ワイングラスへと注いだ。
ちょっと空気に触れさせてから、ゆっくりと飲む。
「はあ〜美味しい…」
私は、ホっと息をつくと、ベッドへと腰をかけた。
(あ〜もう、早く会いたい…ジョシュの顔が見たい…)
私は、そんな事を考えながら、その日は外出届を出して、ジョシュの泊まるとこに行っちゃおうと考えていた。
明日、外出届出しておこう…
家族が来るって言えば、すぐ許可してもらえるだろう。
ジョシュが来たら…どこに行こうかなぁ…
そんな事を考えていると、ますます目が冴えてきてしまって、この日、結局寝たのは試験勉強してた日とほぼ同じくらいの時間帯だった…。
「、ここじゃない?」
「そうねぇ…住所だと…この辺よね?」
アレクの家を探して、散々歩き回って、やっと到着した。
「もう〜アレクの書いた地図、分かりづらいったらないわ?」 と、アリーは苦笑している。
「ほんと…線が書いてあるだけだもんね?」 と、私も、その地図を見て吹き出した。
「とにかく行きましょうか」 アリーはそう言うと、その建物の中へと入って行った。
今日はハロウィンで、アレクの家で集まって、食事(飲み会ともいう)をする約束だった。
階段をあがって行って、アレクの部屋を見つける。
「あ、ここだ。もうバイトから帰って来てるかな?」
アレクはバイトがあったので、地図を書いて渡してくれた。
「ここだから、6時に来てよ。俺がいなくてもジェイクはいると思うしさ」
そう言いながら慌ててバイトへ行ってしまった。
いきなり、そのジェイクって人だけだったら、どうしよう…
私は少し不安だったが、彼も元ACTORで、しかも子役の頃から何となく見ていて知っているし大丈夫よね…と思いつつ、
アリーが家のチャイムを鳴らすのを見ていた。
ビービ―っと、やかましい音が鳴り響き、暫くするとドアが開いた。
「いらっしゃい!」
そこに立っていたのは…アレクじゃなく… ――グレイで切れ長の瞳…
「あの…」
「君が?僕はジェイク・ラング。レヴァインの友だちだよ。宜しく」
いきなり手を出されて戸惑うも、そっと握手をした。
アリーも、ポーっと彼を見たまま、握手をしている。
「あいつ、まだバイトから帰ってないんだ。 ―どうぞ?」
「はぁ…」
私は促されるまま、部屋へと入って行った。
「適当に座ってて?今、お茶入れるから…コーヒーと紅茶、どっちがいいかな?」
「あの…紅茶で…」
「私も…」
「OK!」
ジェイクは慣れた感じでキッチンへ行って、紅茶を淹れてくれている。
私はソファーに座ると部屋の中を見渡した。
「へえ…奇麗に片付いてるわね?」 と、アリーも関心した様子で呟く。
「ほんと…それにしても・…彼、随分と慣れた感じよね?しょっちゅう遊びに来てるみたいな…」
「ああ、ほんと。かなり仲がいいみたいね? ―それにしても本物のシヴァよ?ちょっと緊張しちゃう…」 と、アリーは頬を赤らめている。
「そうね?だって…彼のドラマとかも見てたし…映画も見た事あるわ?」
「実は…うちのママも彼のファンで私も…」 と、アリーが苦笑している。
「アリーのママって、ほんと若いわよね?いいなぁ」
「よくないわよ?ただのミーハ―だもの…」
そんな話をしていると、ジェイクが紅茶を入れて運んで来てくれた。
「はい、どうぞ」
「あ、ありがとう御座います…」
「ありがとう…」
何となく緊張してしまう。
ジェイクも何となく、その空気を感じたのか、「もうすぐ戻ってくると思うんだけど…」と言って微笑んでくれる。
「あ、はい…」
私は、そう言うと淹れてもらった紅茶をゆっくり飲んだ。
すると、ふいにジェイクは私を見て、「そうだ。…って呼んでも?」
「え?え、ええ…」
「のお兄さんは、ACTORだって聞いたんだけど…」
「あ、はぁ…。そうです…」
「もしかして…ジョシュ…ハートネット?」
いきなりジョシュの名前を言われて驚いた。
「え…」
「いや、名前を見てさ…そうかな?って…」 と言うとジェイクは自分のカップに紅茶を注いでいる。
(そうか…私の苗字を見れば…ジェイクなら分かってもおかしくはない。アレクには分からなくても…)
私はちょっと息をつくと、「そうです…」 と答えた。
「やっぱり!そうかぁ…。俺、彼の映画、見に行ったんだ」
「え?あの…」
「うん、今、公開中のやつ?」 とニッコリ微笑む。
何だか私が照れくさくなってきた。
「そうですか・…」
「あれ、面白かったよ?ジョシュの役は良かったね?普段も、あんなにクールなの?」
「いえ…あ、凄く優しい…です」
「そうなんだ!へぇ…今度会ってみたいな」
いきなり、そう言われて私は何と答えていいのか分からなくなってしまった。
その時、いきなり玄関のドアが勢いよく開いて、「ただいまぁ〜!」 と大きな声とともにアレクが入って来た。
「あ、アレク…お帰りなさい」
私は少しホっとして笑顔になる。
アリーも同じような顔で息を吐き出していた。
「あ、、アリー。いらっしゃい!」 とマウンテンバイクを下ろしながら、ニコニコと歩いて来た。
「おっせぇ〜よ、お前!」とジェイクがアレクの頭をグリグリしている。
「ぃてて…だって今日は忙しかったんだよ…」
「まったく…お嬢さんがたが緊張して、俺まで緊張しちゃっただろ?」
苦笑しながら、そういうジェイクに、私は驚いた。
(彼も緊張してた…?…そんな風には見えなかったのに…さすが元ACTORだわ…)
「あれ?ハットリは?まだ?」
そう言った瞬間、ビービ―っと、またチャイムが鳴り、「Hello!」 と勝手にドアを開けて、ハットリが入って来た。
「おっそいよ?何してたのさ?」
「悪い!悪い!チャールズ教授に捕まってさぁ〜。あいつ、しつこいんだよな?説教!―あ、、アリー」
「お疲れ様!」 私とアリーは苦笑しながら声をかけた。
「酒、買ってきた?」 ジェイクがハットリの持ってる袋を受け取る。
「ああ、バッチリだよ?はぁ〜疲れたぁ〜」 と椅子に腰をかける。
「ハットリ、何したんだよ?チャールズ教授に捕まるなんてさ?」 とアレクが笑いながら言った。
「別に何もしてないよ?人の顔見て、いきなり呼び止めてきてさ〜。
普段の授業態度が悪いだの、レポートの書き方が悪いだのって、いきなり説教だよ…。まいるよなぁ?」
「あの教授って人のあら捜しばっかりしてない?前に私もちょっと小言言われて、なかなか終らないし困ったわ?」
アリーが口を尖らせて文句を言っている。
「ああ、そうそう!あいつは、そういう奴だね?アレクなんて、もっとひどいもんな?」 とハットリは苦笑しながら言った。
それにはアレクも笑って、「ああ、俺は二時間、説教くらったからなぁ…」
「ええ?二時間?!そんな長い間、何を言う事があるのかしら…」 と私は驚いてしまった。
「別に同じ事を延々言って来るからさ、つい寝ちゃったんだよねぇ。説教の最中に。そしたら、ますます怒りまくってまいったよ…」
と、アレクはケロっとして言った。
私は、それを聞いて吹き出してしまった。
「アレクったら…説教されてるのに寝ちゃったの?!それは怒るわよ、あの教授じゃなくても…」
そこへ、「ハイ、お待たせ〜」 と、ジェイクがビールを運んできた。
「つまみは、おいおい作っていくとして…まずは乾杯だな?」
「ではでは・・…試験終了とハロウィンに…カンパーイ!」
ハットリが音頭を取って皆で乾杯をした。
その後、ジェイクが色々と食べる物を作ってくれて、それが夕飯代わりになった。
「ジェイクって料理うまいのね?」 と、アリーも驚いている。
「子供の頃から一人暮らしが長かったからね?自然と覚えたんだ」
「そうなんだ〜でも凄いわよ」
「そう言えばさ、ミックが何だか俺に文句言ってきたんだけど…昨日何か言われたの?」
ふいにアレクに、そう言われて私は驚いてしまった。
「え?文句って…何を言われたの?!」
「いや…何だかに、どうやって取り入ったとかさ〜。わけ分かんないよ?あいつ」
「やだ…最悪ねぇ〜。昨日、あんなに言ったのに、まだ分かってないわ!」 とアリーがプリプリ怒っている。
「ご、ごめんね?」 私は、つい謝ってしまった。
「が謝る事じゃないだろ?気にしないでよ。それより…何?あいつ、しつこく付きまとってんの?」
「いえ…そういうわけじゃ…」
と私は何だか罪悪感で思わず俯いてしまった。
「そうじゃないの、…。―あのね、ミックはをハロウィンパーティに誘ってたんだけど、は断ってたの。
そしたら、どこで聞いたのか、昨日、アレクと食事するんだろって言って来て、何でアレクと仲がいいんだとか、もうしつっこいの!」
と代わりにアリーが説明している。
「はぁ?まったく…しょうもない…」 と、アレクは溜息をついた。
「は大人しいから、ああいうのに目をつけられるんだよ。一度、ビシっと言ってやればいいのに…」 と、ハットリが言った。
「でも…私、そう言うの苦手だから…それでもハッキリ断ってはいたんだけど」 と私は苦笑した。
「そうよ?はハッキリ言ってるのに、あいつ分かってるんだか分かってないんだか…」
「アリーが言っても聞いてくれないの…」
「じゃあ、今度、そいつに何か言われたら、すぐアレクに言えばいいさ。こいつなら何とかしてくれるよ?」
と、ジェイクが優しく微笑んで言った。
「でも…かえって迷惑かけたら…」
「ああ、いいよ?今度、何か言われたら俺にいいなよ。俺がビシっと…」
「背負い投げでもするか?」 と、ジェイクは軽いジョークで言ったのだが…
「ああ、そうだね!背負い投げ一本、かましてやるよ!」 と、アレクはノリノリで答えて、ジェイクは吹き出している。
「ぷ…っアハハハ!お前が本気出したら、相手が怪我するって!」
「え?そうだけどさ…」
私も何だかおかしくなり笑ってしまった。
(ほんと、アレクって素直と言うか…ジェイクは、その辺がツボみたいね…)
私は、何だか、ますますアレクに好感を持った。
今時、珍しい熱血漢だわ…ほんと、良い人ね。
私は初めて、学校の友だちと、こうして食事したりして、自分でも驚いていた。
前の私なら考えられない事だ。
(これも…第一歩かな?)
そんな事を考えつつ、また、お互いの学校の話で盛り上がっている、アレクとジェイクを見ていた。
「はぁ〜疲れた…ちょっと酔ったかなぁ…」
私は帰ってくるなりベッドへと寝転がった。
頭がほわーんと回っている感じがする。
何だか、良く知らない人と、ああして飲んだりするのは初めてで新鮮だった。
皆、凄くいい人だし、楽しかったなぁ…
また集まろうって約束までしちゃった。
こんな事、ジョシュに、バレたら凄く心配しそうだわ…
私はちょっと苦笑すると無理やり体を起こした。
「さて、と…。シャワー入って寝よう…」
私はバスルームへ行くと思い切りお湯を出してバスルームを暖めた。
そのまま、すぐに熱いお湯にあたり顔も洗ってスッキリする。
「はぁ〜…明日も学校なんてキツイな…」
すでに夜の12時になるところだった。
昨日も寝るの遅かったし寝不足気味だったから、体全体が、すでにだるい。
(早く…ジョシュに会って安心したいな…)
私はバスルームから出ると、カレンダーの日付に、印をつけた。
(あと少しの我慢でジョシュに会えるんだ… 早く会いたい…)
私は溜息をつくと、そのままベッドに横になる。
(ああ…気持ちいい…このまま寝ちゃいそう…着替えなくちゃいけないんだけど…)
そんな事を考えながら、私はウトウトとして、気づけば深い眠りの中に入っていたらしい。
目が覚めると朝方の5時で、私は驚いて、また布団に潜り込む。
外は、薄っすらと明るくなり始めていた――
Postscript
まだまだ遠距離ですねぇ(苦笑)
今回はジェイクとハットリくんまで登場でした(笑)
設定は同じでも今後は性格とか、違ってくるかもしれませんが軽く流してやって下さい…^^;
何だかACTORとコミックのキャラの融合って書いてて変な感じ…
最初はただ名前と設定だけのはずだったんだけど、
やっぱ性格とかもでてきちゃうのね…(苦笑)
因みにロイはマネージャーで使ってるので出てきません(笑)
他のキャラも多分出ません。
どんどん出しちゃうと、コミックドリームになりそうで・…^^;
あくまで大学の友達と言うだけで出したいのです〜
まあ、流れで他のキャラも出て来るかも…?ですけど(笑)
そこは、まだ考えてませんv
本日も皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて...
【C-MOON...管理人:HANAZO】