窓から入る朝日に私は目を細めた。 真っ白なキッチンに立ちながら私は彼の好きなコーヒーを用意する。 コポコポと音がしてコーヒーの香りに包まれる、いつも通りの朝。 彼はブラック。 私はお砂糖二つ。 それぞれの好みに合わせて用意が終わると、コーヒーをカップにゆっくり注いだ。 彼に借りた少し大きめのシャツの袖を軽く捲ると私はトレンチを持ってリビングへと急ぐ。 素足のまま冷んやりとする床をペタペタ歩いて行くと、ソファに座り、煙草を吸っている彼の後姿が見える。 そして気配を感じたのか、すぐに私の方に振り向いた。 「おはよう、」 「おはよ、レオ」 彼の奇麗な笑顔は私の心を幸せにしてくれる。 彼に微笑みかえし、側に行くと私はテーブルにカップをそっと置いた。 すると、すぐに腰に腕が絡みつき、気づけば彼の膝の上。 そして、ゆっくり近づいてくる唇。 チュ・・・っと小さな音を立てながら、彼はいつものキスを私にくれる。 「愛してるよ」 「私も・・・」 これが私達の、いつも通りの朝。 こんな風に、朝日が入るリビングで、大好きな貴方と二人、熱いコーヒーなんか飲みながら心穏やかに暮らしていたい。 たまにはケンカもするの。 天気のこととかでね。 でもすぐ仲直り。 きっとね、いつかは笑い話になるような、楽しい思い出、沢山作れるよ。 そんな、ささやかで幸せな夢をくれたのは、きっと、この世で貴方だけ。 こんな薔薇色の生活が、いつまでも続きますように――― ......END.....
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