僕は機械が苦手だ。


コンピューターなんて聞くと耳が痒くなるしパソコンはもちろん今や持っていないと変人?っていうような目で見られる携帯。
それだって僕は使い方がいまいち分からないんだ。
音楽は好きだけどステレオだって殆ど手をつけない。
テレビすら見ない。




こんな僕に恋人のは不満を持ってるようだ。














「もう!携帯くらい持ってくれないと連絡取れないわっ」
「だから、いつもホテルについたら、そこの番号と部屋番号、教えてるだろ? それに普段、家の電話にかけてくれれば―」
「家? だってオーリィ、家にいること殆どないじゃないのっ。それにメールくらい覚えてよ」
「えーメールはもっと嫌だよー!別に電話で話せばいいじゃん」
「じゃあ携帯くらい持ってよ。そしたら、ちょっとした連絡とか出来るし時間があれば、何時でもかけれるでしょ?」
「う・・・」








はぷぅっと頬を膨らまし、僕の服をギュっと掴んでくる。(ほんと可愛いなぁ)
ソファに寝転がっていた僕は上半身だけ起き上がると彼女を抱き寄せ、その少しだけ膨らんだ頬にチュっとキスをした。






「分かったよ。じゃあ携帯は持つから・・・それでいい?」


「ほんと?! ほんとに持ってくれる?」


「うん。やっぱり、ちょっとした時間があればの声が聞きたいしね」







僕がそう言うとは嬉しそうに微笑んで僕に抱きついてきた。(ほーんと可愛いなぁー♪)(デレデレ)
こんなに可愛い恋人の頼みなんだ。
僕も頑張って機械音痴から脱出しないと!


これも愛ゆえの決断だ!と僕は心から彼女への愛を誓ったつもりで、(んな大げさな)携帯を持つ約束をした。



















次の日、僕は早速、携帯電話を買いに行き、説明書を見ながら何とかの家に電話をかけてみようと頑張っていた。
もちろん買った事はには、まだ内緒。
今日は一緒に夕飯を食べる約束をしているし後で僕の家にくる事になってるんだけど、
いきなり携帯からかけて驚かせようという魂胆だった。








「・・・これでよしっと!で・・・? どこを押せばかけられるんだろ・・・」





最新型のを買ったけど何だかボタンが沢山あって、よく分からない。(おじいちゃんか、俺?)
だけど、その中に電話マークの絵を見つけて僕は思わず笑顔になった。







「これだ、きっと!えぃ!」






ピっと音がして僕はすぐに携帯を耳に当てた。(ちょっとワクワク)
これでが出れば凄く喜んでくれるに違いない。


"わあ、オーリィ携帯からかけてくれたの? 凄いじゃない!嬉しい♪今すぐ行くわY"



なぁーんて言って、すぐに会いにきてくれるはず!
って一人でニヤニヤしているのに(怖)
てっきり、すぐ繋がると思っていた受話器の向こうから聞こえてくるのはプープーっという話中を伝える効果音のみ。






「何だよー。誰と話してるんだろ・・・」







に繋がるのを楽しみにしていたのに、それだけで初携帯体験のウキウキ気分も一気に萎んでいく。
その後も何度かけても話中で、とうとう夕方なってしまい僕はいい加減、ふてくされてしまった。


家に来る約束なんて忘れて誰と電話で盛り上がってるんだよ・・・








「何だよ・・・!せっかく携帯、買ったのにさ!」






そうボヤいて携帯をテーブルに放り投げ、自分はソファに寝転がった。
そこへガチャガチャ・・・っと鍵の開ける音が聞こえて来てドキっとする。







「あ、オーリィ、寝てた?」


?!」










可愛い声と共にリビングにひょこっと顔を出したのはだった。
僕はそれに驚いて体を起こすとは両手に買い物袋を抱えて部屋に入って来た。







「ど、どうしたの? あれ?」
「どうしたって・・・今日は一緒に夕飯食べる約束したじゃない」
「そ、そうだけど・・・だっては今誰かと電話中じゃ―」
「え? あ!オーリィ、携帯買ったの?!」







は荷物をテーブルに置いた際に、僕の携帯を見て嬉しそうに聞いてきた。
だけど僕はまだ機嫌が戻らず、「まぁ・・・」 と曖昧に答えて再びソファに寝転がる。






「わぁ、最新型じゃない!もうーどうして、すぐに電話してくれなかったの? そしたらもっと早く来たのに」







はそんな事を言って僕の服を引っ張ってくる。
それには僕もぷぅっと頬を膨らませ、体を起こした。







「かけたよ!さっきから、ずぅーっとかけてた!」
「えー? 嘘!かかってこなかったもん」
「かけたよ!驚かせようと思って携帯から何度もっ!でもさっきまで、ずっと誰かと電話してただろ?」
「え? してないわよ? だって私、買い物に行ってたから家にいなかったし・・・携帯に電話くれてたの?」
「違うよ。家にかけてたんだ。携帯の番号は暗記してなかったから・・・」
「じゃあ・・・何で話中なの・・・?」
「そんなの俺が知るわけないだろ?」








僕がそう言ってスネるとは突然、僕の携帯を手に取った。
そしてピッピとボタンを押して何かを確認している。







「・・・はぁ・・・・・」


「な、何・・・?」







は思い切り溜息をついて携帯から視線を僕へと移した。
だけど、その目は普段の半分は閉じられてる・・・(ぶっちゃけて言えば半目)
その様子に僕はちょっとだけ不安になった時、彼女が呆れたように口を開いた。






























「オーリィ・・・携帯からかける時は・・・・・・市外局番から入れるのよ?」



























「ぇっ!」




























I am Techno Forb...!






僕が機械音痴から脱出できるのは・・・当分無理なようだ。


(ってか何で同じ場所にいるのに市外局番なんか入れるんだ!僕にはそれがワケワカメだよ!)



















※ブラウザバックでお戻りください。


すみませ・・・!Sちょっと間抜けなオーリィが書きたくなってーっ(笑)
オーリィ、そろそろ機械音痴も直ってるかしら? うふY


皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて…

【C-MOON...管理人:HANAZO】