私のことを必要としてくれる人がいたら 私はその人の為に、唯一、そういう存在になりたくて 私はただ一人――― そういう存在が欲しいの。 「ジョシュ」 「ん~?」 返事をしながらも彼の視線はずっと台本に向いたまま。 つけたままの煙草からは白い煙が上がり、灰は今にも落ちてしまいそう。 その灰と同じで、私の心もどこかに落ちてしまいそうだ。 足音を忍ばせ、そっとジョシュに近づくと、後ろからギュっと抱きついた。 そこでやっと彼は顔を上げ、私を視界に入れてくれる。 「どうした?」 台本を置いて、空いた手で私の頭を優しく撫でながらジョシュは目を細めて微笑んだ。 だけど、まだ私は満たされなくて、ジョシュの肩に顔を埋める。 そのままジョシュの煙草の香りに包まれながら、私はさっきから気になっていた事を呟いた。 「ねぇ・・・・・・・・・ジョシュにとって私は必要な存在―――?」 そう呟いて、すぐに後悔した。 だが彼の顔は少し驚いたように眉が上げられ、でもすぐにバカだなぁとでも言いたげに、ふにゃっと目尻が下げられた。 「バーカ」 「むぅ・・・」 すぐに口を尖らせた私の唇に、ジョシュは軽くキスを落とすと、そのまま頬をキュっとつねってきた。 「は俺にとって――――――めちゃくちゃ必要」 私はその人の為に、唯一、そういう存在になりたくて――― ......END..... ※ブラウザバックでお戻りください。
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