From me Dear you....~Catch
me if you can!Sequel...~
Extra
Story...ジョーの秘密プロジェクトA ~本編ACT1のその後~
俺はジョニーとトビーを送ると、急いで約束の場所へ向かった。
(ったく…何で俺が酔っ払いを送らないといけないんだ!)
そんな事を思いつつアクセルを踏み込む。
ハァ…さっきはレオにバレなくて良かった…
あいつにバレたら会わせろって、うるさそうだからな…
俺は時計を確認しながら道を飛ばして、ある家の近くの公園前に到着した。
約束通り携帯でワンコール鳴らして切る。
「ふぅ…」
ちょっと緊張した。
まさか…彼女から会いたいなんて言われるとは思わなかった。
(俺…今日はズボン裂けてないだろうな…)(!)
ふと気になって手でお尻を触ってみる。
よし、大丈夫。裂けていない.…
あの事件から皆して"ケツ裂けジョー"などと変なニックネームまでつけやがって!
冗談じゃないっつーのに!!
好きで裂いたわけじゃないぞ?俺は…
だいたい、あのクソガキ(マーク)が大騒ぎするから皆にバレてしまったんじゃないか!
(あ…その前に式でバレてたんだっけ…?まあ、いい…)
「そろそろかな…?」
俺は携帯の時計を見て呟いた。
そこに足音が聞こえて来てドキとする。
「ジョーさん…?」
「あ…どうも…」
俺が振り返ると、この前の少女が笑顔で立っていた。
「今晩わ。すみません、こんな遅くに電話して…」
「い、いや…いいんだ、うん」
「あの…この前はほんとに、ありがとう御座いました」
「え?あ、ああ…。あんな事くらいでそんなお礼を言われるなんて…」
俺はちょっと恥ずかしくて顔を反らしながら頭をかいた。
すると少女は俺の前まで歩いて来て心臓の鼓動が早くなってくる。
「あの…」
「は、はい?」
「これ…この前のクリーニング代…」
「あ、そ、そんなものは…」
「いえ…これ払おうと思って…電話したんです」
彼女はそう言うとニッコリ微笑んだ。
そっか…そうだよな…。
こんな可愛らしい子から今から会えますか…?なんて言われて電話まで待って浮かれてる俺がバカだったんだ。
ちょっと悲しくなってしまったが彼女にそれを見せるわけには行かない。
そもそも…何でこんな若い(21歳)女の子と知り合ったのかと言うと…
彼女、シェリーは駆け出しの女優なのだ。
つい先日、事務所の社長に飲みに誘われ、そこで知り合いのタレント会社の社長が居合わせた。
その社長と一緒だったのが、このシェリーだった。
一応、挨拶を済ましながら一緒に飲む事になり、途中までは楽しく会話もしていたんだがシェリーがトイレに立ったとき、
他の酔っ払いの客にからまれてしまった。
その酔っ払いというのがどう見てもチンピラ風で、彼女に付き合えと誘っていた。
社長たちは怖いものだから助ける事も出来ない。
そこで仕方なく俺が彼女の連れだからと声をかけ、シェリーを席へ戻そうとした、その時…
バシャ…っ!
という音と共に俺の顔やスーツにウイスキーをかけられた。
まあ、それで気が済んだのか、そのチンピラはそのまま店を出て行ってくれたのはいいが、
シェリーが責任を感じてしまってクリーニング代を払いますといって聞かなかった。
もちろん俺は受け取らなかったが…
でも電話番号を帰り際に聞かれ、つい教えてしまった。
いや、だって可愛い子から聞かれたら…誰だって教えるだろ?
今でこそ、奥さん一筋な顔をしてるレオだって実は過去には色々と…ああ、いや、こんな話はいい。
とにかくだ。彼女に電話番号を教えてしまったわけだが…
今日の朝、彼女から電話がかかり、今夜会いたいと言われた。
俺はそりゃもう、すぐにOKしたさ!ああ、したさ!
俺の暗い独身生活もこれで終わりを告げるかも…ああ、そこまでは飛躍しすぎだが…
それでシェリーは仕事が終ったら電話すると言って、その時はそれで電話を切った。
だが一人だと、どうも落ち着かなくてレオの家に言って時間を潰した(!)
いつシェリーから電話が入るかとドキドキしながら…
そしたら…本当に電話が来て、家の住所を告げられ、そこの近くに公園があるからそこに来て欲しいと言われた。
それで…浮かれて来たんだが.…
やっぱり恋愛の神さまは俺には微笑んでくれないらしい…
目の前に出された数ドル札が何よりの証拠だ…。
「あの…ジョーさん?」
「え?あ、ああ…わざわざ、すまないね?」
俺は大人らしくそう言うとお金を受け取った。
ああ…これで彼女との縁も切れてしまう…
まあ、もともと、たいした縁でもなかったんだけど…
「ほんとに、ありがとう御座いました」
シェリーは、そう言って俺にニッコリ微笑んでくれた。
(ああ…ほんと可愛いなぁ…)
ついつい彼女に見惚れてしまう。
最初に会った時もそう思ったが、こんな可愛い子が相手にしてくれるはずはないともっぱら三枚目に徹し、
社長連中共々、彼女も笑わせただけだった。
だいたい社長までがケツ裂け…などと言うものだから、シェリーなんかお腹を抱えて笑っていた…
恥ずかしさのあまり、飛び下りようと思ったほどだ。(あのじじぃめ…)
俺に一番手のかかるレオなんか(!)押し付けやがるし!
俺は、心の中でブツブツと愚痴りながら、ちょっと溜息をつくと彼女に微笑んだ。
「じゃ…俺はこれで…仕事、頑張ってね?」
「はい!ジョーさんが担当してるレオナルドともいつか共演したいです!」
「あ~…」
凄いテンションが下がった…(!)
「レオ.…レオね…。いや、あまり近づかない方が…」
「え?」
「ああ、いや何でもないよ。ア八八ハハ!」
何とか笑って誤魔化すと、シェリーはクスクス笑いながら、
「ほんと、ジョーさんって面白い人ですよね?」
と言った。
「え?ああ…よく…言われるよ…」 (別に笑わそうとしてないのに笑われる…とは言えなかった)
「そうなんですか?この前も凄くお話楽しかったです」
「ああ…そう?喜んで頂けて嬉しいよ。あ、じゃあ、もう遅いし俺はこれで…」
俺はこのまま話してると帰りにくくなると思って唐突に話を切ると彼女に手を振った。
「え?あ、はい。あの気をつけて…」
「うん、ありがとう。お休み」
「お休みなさい」
シェリーはそう言って可愛い笑顔を見せると俺に手を振ってくれた。
はぁ…何だか勝負スーツ(!)なんて着てくるんじゃなかったな…
この帰り道が悲しいよ…。
俺はトボトボと車の方へ歩いていった。
その時.…
「ジョーさん!」
彼女の声が聞こえてドキっとして振り返ると、
「また…電話してもいいですか?」
と聞いてきた。
な、何ですと?!い、今…な、何て言った?!
また…電話しても….いいですかぁぁぁああ?!どっひゃーん!
「ジョーさん?あの…迷惑…ですか?」
彼女が不安そうに聞いてきて、俺は慌ててブンブンと首と手を振った。(一瞬クラっとした)
「い、いや…迷惑なんてことは…。俺で…良ければ…いつでも電話してくれて、か、構わないよ?」
う、噛んでしまった…と思いつつ笑顔は絶やさない。
するとシェリーはホっとした顔を見せた。
「良かった….。じゃ、今度…電話します…」
「う、うん.…。待ってるよ…ハハハ…」
「はい。じゃ、失礼します」
「あ、ああ.…。また…」
「はい」
彼女はそう言うと笑顔で手を振って走って行ってしまった。
彼女が見えなくなって俺は初めて、その場にへにゃ~っと座り込んだ。
(あ、あのシェリーから!電話していいかと…き、聞かれたんだ…)
改めて、そう思うとドキドキしてくる。
ん…?いや…待てよ.…
浮かれるな、俺!
今まで、こんなうまい話があったか?!
ないだろう?!
自慢じゃないが、このジョー・サンダー(初めて知るジョーのファミリーネーム。笑)
36年も生きてきて女がらみでいい事があった試しがない!
き、きっと何か裏が…そ、そうだ。
俺に近づいて後でレオに会わせてとか…そんな事かもしれない…
くそう…レオめ!またしても俺の前に立ちふさがるのかっ(前にもあったのかよ…)
いや…待て….もしかしたら….もしかしたら….シェリーは特殊なのかも…(!)
凄いマニアックだとか…
「ブサイク」エーンド「こでぶ」フェチとか…(!)
も、もし、そうなら俺にも、まだ未来があるかも.…!!!
よぉーーし!こうなればジョー・サンダー(36歳)ここに人生かけるぞ!(オイオイ)
この事はまだ誰にも秘密だ…
邪魔されて上手く行くのも壊れる事があるからな.…うん。
よし…これは俺だけの秘密プロジェクトAだ!(何気にジャッキーファン歴20年)
ふっふっふ…見てろよ、レオナルド・ディカプリオ!!(?)
俺の人生最大のライバルのお前に、もうバカにされたりしないぞ!
絶対、シェリーを俺の彼女に…!!い、いや…奥さん(!)にしてみせる!
歳の差なんて愛があればだいじょーーーぶぃ!!(古!)
アッハッハ!!
俺にも春が…もう"ケツ裂けジョー"などと言わせない。
レオにもジョー様とか言わせちゃうぞ、このやろう!(思考回路ショート寸前)
よぉーし!帰って早速、作戦Aを考えよう!
俺は、この日、恋愛の神さまに少しだけ微笑んで貰った気がして、帰り道はブンブン飛ばして帰った。
…そのままスピード違反で掴まり、一日拘留されたのは…俺だけの秘密だ。
>>Back
ジョーに恋の予感?!かもしれません(笑)
本日も皆様に楽しんでいただければ幸いです。
日々の感謝を込めて...
【C-MOON...管理人:HANAZO】
|