WEB拍手用SS......"First snow of the season"
The kiss is a taste of the snow....by.JOSH
不意に視界に白いものが現れて僕らは顔を上げた。
「わ、ジョシュ!雪よ?」
「ほんとだ……。どおりで寒いはずだよ…」
僕が苦笑しながらも首をすぼめると、彼女は繋いでいた手を離して楽しそうに駆け出した。
「初雪だね!」
「そんな走ると滑って転ぶぞ?」
僕が呆れたように声をかけると、彼女はすぐ口を尖らせる。
そんな君が愛しいから、ほんとに転ばないか心配だから走って行く彼女を追いかけた。
「キャ…っ」
案の定、彼女は雪で濡れた道路に滑って転びそうになる。
それを慌てて抱きとめた。
「ほら、危ないっ」
「あ、ありがと……」
彼女は恥ずかしそうに、そう言って僕の腕にしがみ付いた。
そんな彼女に苦笑しつつもマフラーを巻きなおしてあげる。
その時、フワフワと空から落ちてきた雪が彼女の唇に一つ落ちる。
「冷た……」
君の驚いた顔が可愛くてつい笑顔になると、僕はそっと顔を近づけて彼女に口付けた。
「ジョ…ジョシュ……?」
少し深く口付ければ、見る見るうちに君の頬が赤く染まっていく。
そんな彼女の唇をそっと指でなぞった。
「……初雪の味……」
そう言って笑うと彼女の奇麗な瞳が少しだけ揺れて、ますます恥ずかしそうにしているから、僕もドキっとさせられた。
その間も雪が舞い降りてきて彼女の頬に落ちては消えていく。
そして再び唇に落ちたとき、
「もう一回キスしていい…?」
と聞いてみた。
「え?ジョ…」
少しだけ開いた唇を返事を待たずに、そっと塞ぐと、彼女の言葉が僕の中に吸い込まれる。
そんな僕らの周りに、どんどん初雪が舞い降りて少しづつ景色を白く染めていった。
......END.....
I want to embrace you closely......by.ORLANDO
隣を黙って歩く彼女をチラっと横目で見ながら、僕は胸が痛むのを感じた。
口を真一文字にしたまま少し俯き加減で歩いている君は、きっと今、初雪が降ってるのさえ気づいていない。
彼女の細い肩に雪が落ちては解けていくのを見ながら、僕はちょっとだけ溜息をついた。
君に元気をあげたいのにどうしていいのか分からない。
僕が落ち込んだ時はいつも君が元気をくれるのに…
そんな君が大好きなのに僕は自分の気持ちさえ言えない。
僕は立ち止まってポケットから、そっと入れていた手を出した。
「オーリィ…?どうしたの…?」
僕が立ち止まったのに気づいて彼女が振り向いた。
その顔にはまだ笑顔はなく、少し寂しげだ。
「…元気ないね?」
「え……?」
「急に黙るから…」
そう…さっきまでは彼女も楽しそうにしていた。
なのにカフェを出てからは、ずっと押し黙ったままで何だか凄く悲しそうにしている。
その原因さえ分からないなんて…と自分が情けなく感じた。
彼女は僕の問いかけに少しだけ困ったように微笑んだ。
「そんな事ないよ?帰ろう?オーリー」
それだけ言ってまた歩き出す彼女の背中を見つめていると、思い切り抱きしめたくなる。
(もし…今、抱きしめたら…君は、どんな顔をするんだろう?)
「わ…雪だ……。オーリー、雪が降ってる」
やっと初雪に気づいた彼女が少しだけ明るい声をあげた。
その声を合図に僕はそっと彼女に近づくと後ろから強く抱きしめた。
「キャ…オ、オーリィ…?」
突然、抱きしめられて驚いたのか彼女が僕の腕の中で飛び上がった。
だけど離したくなくて、また少しだけ力を入れる。
「……ど、どうしたの?オーリィ…」
「……君が……悲しそうだから」
「え…?」
「……好きな子の悲しそうな顔は見たくないんだ」
「……オーリィ…?」
思い切ってそう言うと腕の中の彼女は緊張したように体を固くした。
それが分かり、僕はそっと腕を離すと、「ごめん……。今の忘れて…?」とだけ呟く。
すると彼女がゆっくり振り向いた。
雪の中で佇む彼女の瞳には涙が浮かんでいてドキっとする。
「……ご、ごめん…。泣かせるつもりは……」
「…ううん…。違うの…嬉しくて…」
「え?」
その言葉に驚いていると彼女は手で涙を拭い、いつものように微笑んでくれる。
「私も…オーリーが好きだから……」
「…ほんと…?ほんとに…?」
信じられなくて、そう聞き返すと彼女は恥ずかしそうに頷いた。
「オーリーが…また長いロケに行くなんて言うから……さっきまで凄く悲しかったんだけど……今は凄く凄く嬉しい…」
ああ、そうか……
彼女が元気なかったのは…僕がロケの話をしたからだったんだ…
胸のつかえが取れて、僕は少しだけ苦笑した。
「ねえ…」
「え…?」
「もう一度…抱きしめてもいいかな……?」
「………」
僕の言葉に彼女の頬が赤く染まった。
......END.....
With you next year.......by.VIGGO
「奇麗ね?」
「ああ。写真に撮りたいくらいだ」
先ほどから降り出した初雪を彼と二人で眺めながら、私は少しだけ窓を開けてみた。
冷たい風が吹き付けてくるけど、さほど気にならない。
「冬の匂いがする……」
「え?冬の匂い……?」
「うん。あるのよ?季節によって匂いが」
私が、そう言うとヴィゴは少しだけ顔を出して空気を吸っている。
「ああ…確かに……空気が乾燥した匂いだな」
「もう!ヴィゴってばロマンティストじゃないんだからっ」
現実的な事を言って来るヴィゴを軽く睨むと、彼はクスクス笑っている。
そして私を抱き寄せ、優しく頬にキスをしながら頭を撫でてくるヴィゴに、
「また子ども扱いして…」
と呟けば、彼は困ったように微笑んだ。
「子ども扱いしてるわけじゃない…。可愛いからさ」
「……………」
そんな事をサラリと言われて私は顔が赤くなってしまった。
ヴィゴはちょとだけ微笑むと、私の額にもキスを落とす。
「来年も…さ来年もずっと……君と、こうして初雪を見れたらいいのに」
ヴィゴが空から落ちてくる真っ白な雪を見て、そう呟いたのを聞いて私は思わず抱きついた。
「ずっと一緒にいてくれるなら………ヴィゴのお嫁さんになってあげてもいいよ……?」
「え……?」
少し冗談っぽく、そう言えば、今度はヴィゴの頬が赤くなっていく。
「もらってくれる?」
彼の首に腕を回してイタズラッ子のように、そう聞けば、ヴィゴは嬉しそうに微笑んだ。
「子持ちのおじさんで良ければね?」
仕返しなのか、ヴィゴも、そんな事を言ってくる。
それには私も考えるフリをして、
「う〜ん……どうしよっかな〜?」
なんて言ってみた。
するとヴィゴにぐいっと抱き寄せられ、深く口付けられる。
彼の唇を受け止めながらも驚いたように目を見開いてる私に気づくと、ヴィゴはそっと唇を離してニッコリ微笑む。
「嫌だって言っても………もう遅いよ?君は私がもらう」
「ヴィゴ……」
自分からプロポーズしたはずが、気づけばすっかりヴィゴのペースで少し悔しかったけど、でも、その何百倍も幸せを感じた。
「じゃあ……来年の初雪を見る頃には……私はヴィゴの奥さんだね?」
「そういうこと」
ヴィゴは軽くウインクをすると、もう一度優しくキスをしてくれた。
その時、風が吹き付けてきて真っ白な雪が二人の周りに飛んでくる。
白い綿毛のような雪が、まるで祝福してくれてるように私達を包んでくれた。
......END......
You want the morning, daytime, and the
night.....by.LEONARDO
かすかに寒い空気に俺は目が覚めて少しだけ顔をあげた。
「雪……?」
カーテンの隙間から見える白いものに思わず、そう呟くと隣で眠る彼女が少しだけ動いた。
「ん……レオ…?もう朝……?」
そう呟きながらピタっと寄り添ってくる彼女が可愛くて、俺はまた横になると彼女の額にキスをした。
「そんなの気にしないでいいよ…」
「え……?でも……」
眠そうに目を擦っている彼女に覆い被さり、最初から深く口付け、そっとカーテンの隙間を埋めた。
「ん…レオ……?」
「寒いから…このままで…」
そう言って最後にチュっと軽くキスをすれば、彼女は少しだけ冷えた裸のままの肩を竦める。
「ほんと……今日、寒いね…?」
「ああ、外は初雪が降ってるよ?」
「え?初雪?」
俺の言葉に、すっかり目が覚めたのか、彼女は起き上がり、カーテンに手を伸ばそうとした。
それを素早く止めると、もう一度彼女をベッドに押し倒す。
「もう、レオ…?」
「雪なんて見なくていいよ…。俺だけ見てて」
「………っ」
すぐに顔を赤くする君を手放したくないから…例え数秒でも。
朝も昼も夜も…こうして君を抱いていたいから……
小さな理由を作って二人で抱き合おう…?
今日は、そうだな…
雪が降って寒いから……とでも言いながら君の肌に暖めてもらおうか。
「…また……暖めてくれる?」
「え?」
驚いた表情の君にちょっと微笑んで、俺は彼女の唇を優しく塞いだ。
夕べの熱もまだ残る肌にもう一度暖めてもらうために…
......END.....
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Comment
□JOSH
ジョシュに、もう一回キスしていいなんて言われたらタコになっちゃうね(笑)まさに骨抜き…(謎)
□ORLANDO
好きな人と暫く離れるのは寂しいな〜なんて思いつつ、そんな時に告白されたら最高v
□VIGGO
女の子からプロポーズもいいかなーなんて(笑)でもヴィゴにはかないませんね(笑)
□LEONARDO
レオから暖めてもらいたーい(笑)
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