✿彼氏×彼女✿
大好きな彼女から嫌いって言われ続けたら、さすがのオレでもへこむ。
今日、顔見知り程度の女と歩いてたとこを、に見られてたらしい。
あんな軽い女、目じゃないってのに運悪くあの女がオレの腕に勝手に腕を絡めてきたとこを目撃されて、めちゃくちゃ誤解されてる。
普段はオレにべったりの甘えん坊で、口を開けば「一虎くん、大好きー」って可愛く言ってくれるのに、今日は延々と「一虎くんなんて嫌いっ」なんて悲しい言葉しか言ってくれない。
さっきからとくっつきたくてオレはうずうずしてんのに、近づけば逃げられ、追っても逃げられ、抱きしめようとした腕が何度スカッと空振ったことか。
「なあ、ー。ごめんて。もう知り合いに会っても無視すっから、んな怒んなよ…」
「べ、別に知り合いと歩くくらいはいいのー!でも他の子が一虎くんにくっつくのはやだ」
「………(くっそかわいーんだけど)」
さっきからオレに背中をむけてばかりいたが、ちらっとこっちを見ながら涙目で睨んでくる。その顏が駄々っ子みたいで、めちゃくちゃオレの心臓に色んなもんをブッ刺してくるんだから困った。
「もー何笑ってるの、一虎くんっ」
「ああ、いや…怒ってるもかわいーから普通にニヤけたわ」
「………」
って、言ってるそばから照れてんの可愛いかよ。真っ赤になっちゃって、マジで押し倒したくなってきた。
他の女にここまで嫉妬されて文句を言われたらウゼーだけだけど、には嫉妬されたいし、怒って欲しいって思うの何なんだろうな。
「こっち来いよ、」
「や」
「……(いや、マジ無理。可愛い。ちゅーしたい)」
ぷいっとそっぽを向くを見て顔が自然と緩むってオレもかなり重症だ。でもに逃げられ続けて約一時間半。そろそろオレの限界がきたらしい。
ベッドの上でがオレに背を向けてるこの隙に一気に距離を縮めて、華奢な肩を掴むと、彼女はぎょぎょっとした顔でオレを見上げた。
「ごめん。もう絶対、他の女にあんなことさせねえって」
「………ほんと?」
「…ほんと」
だいぶ怒りは収まってきてたのか、はすんっと鼻を鳴らして視線を上げた。その顏は反則だろ。今すぐベッドに押し倒したいくらいかわいーんだけど。
「じゃあ……許してあげ…ひゃあ」
がこっちを見た瞬間、散々焦らされてたオレは、ベッドに上がって速攻でを抱きしめた。
「か、一虎くん…?」
「仲直りのちゅーしてい?」
「……えっ」
「そのあとは…」
照れ屋な彼女の顔が一気に赤くなったのを見ながら、オレは理性を手放した。の首筋に顔を埋めて、甘い香りを堪能しながら、軽く耳に口付ける。
「濃厚なのしようか」
彼女の返事を待たずして、真っ赤になったの唇を吸いながら、オレは彼女をベッドへ押し倒した。
やっぱケンカのあとのエッチは、お約束だろ。

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