20章 / 迷月(3)




間違いだった―――。

予想外の展開でと再会した時、すぐに思った。そう――全てが間違いだったと。


の手を引きながら、ギンはこれまでに感じた事のない胸騒ぎや不安感に襲われ戸惑っていた。
彼女の存在を知る前は、全てが順調で予定通りに進んでいたはずだ。
ちょっとした気まぐれが命取りになる、そう分かっていたはずなのに――。

藍染の言うとおりだ。彼は全てを見通している。をこの場に呼びもどした事がそれを物語っていた。

少しでも危険から遠ざけたい。彼女に自分の裏の顔など見せないまま去ってしまいたい。
出来る事なら――これから起きる全ての事を、彼女に知られないまま、消えてしまえれば。


目的はただ一つ。それを遂げる為に今日まで自分を殺して来たのだ。
あの長い年月を無駄にするわけにはいかない。
ここで壊すわけにはいかない。まだ足りない。まだ――早い。


手の中にある温もりを感じながら、ギンはに会ってから今日までの事を、心の底から後悔していた――。




「市丸隊長……?」

不意に手を強く握られた事で、が顔を上げた。
同時にギンはハッとしたように足を止めると、動揺を悟られないよう、いつも通りの笑みを見せながら振り向く。

「ほな、ここで待機しとって」

気付けば三番隊・隊舎の前まで来ていた。ギンが手を放し微笑む。
はあちらこちらで感じる霊圧に落ち着かない様子でギンを見上げた。

「でも私だけ休んでるなんてやっぱり…」
「何言うてるん?この二週間、ちゃんは殆ど鍛錬してへんやろ。急に体が動くはずないやんか。そないな部下をいきなり戦闘になるかもしれん相手のとこに向かわせるわけにはいかへん」
「そ、それは…そうですけど…。吉良副隊長にも手を貸せと言われましたし…」
「イヅルにはボクから言うとくし、ええからちゃんは待機しとき」

有無も言わせぬギンの言葉には反論する事が出来なかった。

「市丸隊長はどうするんですか?」
「…イヅル達と合流して旅禍を追う事になる思う。他の隊長さん方も動いてはるし心配せんでも、すぐ終わるて」
「そう…だといいんですけど…」
「何や。ボクら護廷十三隊が旅禍ごときに負ける思うとるん?」

不安げなの様子に、ギンは苦笑いを浮かべた。
しかしは何も応えないまま俯く。今までなら確かにこんな不安などなく、安心して送りだしただろう。
だが今回だけは心が、いや五感全てがどこかおかしい、と告げている。でもそれは本当に不確かな、漠然としたものだったが。

「そうは思いませんが…相手は正体の分からない旅禍…。市丸隊長も一度は取り逃がしたと――」

と、そこまで言ってから「すみません……」とは言った。
隊長に対して言うべきことではない。しかしギンは怒るでもなく、そっとの頭に手を乗せた。

「何や、知ってたんかー。まぁ、当たってるし謝らんでええよ。油断してミスったボクが悪いねん」
「…油断…?」
「あの一撃で倒した思ててんけど……。生きとる聞いてボクも驚いてんかー」

ギンの説明を聞きながら、はふとイヅルが話していた事を思い出した。

「隊長は旅禍と顔を合わせたんですよね。どういう風貌でしたか?吉良副隊長は旅禍の中に死覇装を着ていた者がいたらしいと言ってたんですが本当なんですか?」

の問いにギンは僅かに眉を寄せ、すぐに肩を竦めてみせた。

「どうやったかなぁ。アッという間の出来事やったし…」
「刀を交えたのに……覚えていないんですか?」
「せやからアッという間の事やってん。まあ言い訳のしようもないわぁ」

頭を掻きつつ笑うギンを見て、は「そうですか……」とだけ言った。
何となくこれ以上、追及しても本当の事は答えないだろうと思ったのだ。
ギンは何かを誤魔化している。明らかに旅禍の事をには教えたくない様子だ。

「では私はここで待機しています。でも…何か手伝える事があれば呼んで下さい」
ちゃんは休暇から戻ったばかりなんやし無理したらアカン。この騒ぎはすぐ収まるから心配せんでええ」
「はい……」

ギンの言葉に仕方なく頷く。
とはいえ、ここで一人、ジッとしていられるかどうか、それはにも分からなかった。

(あまりに時間がかかるようなら少しくらい様子を見に行っても…)

そんな考えが脳裏を過った時、ギンは身を屈め、見透かすような目つきでの顔を覗き込んだ。

「もしちゃんがボクの命令に背いて出歩いた時は……ほんまに怒るで?」
「……え?」

心を全て読まれた気がしてドキっとする。
僅かに見上げると、ギンの鋭い瞳と視線がぶつかった。
どうやらギンは本気らしい。そう感じたが動揺したように目を伏せると、ギンは小さく笑みを零した。

「なーんて、こんくらい言わなちゃんは無茶しよるから」
「市丸隊長……」
「ほんでも冗談抜きで、心配やから出歩かんといて。守れるかどうか…もう約束はできひんし……」
「……え?」

どこか寂しげな最後の一言が気になり、慌てて顔を上げる。
しかしギンはいつもの笑顔を見せると、

「ほな、行ってくるわ」

そう言っての肩をポンポンと叩き、元来た道を戻って行った。

「市丸隊長……」

はギンの後ろ姿を見送りながらも今の言葉はどういう意味かと、聞かなきゃいけないような気がして、僅かに足が動く。
しかし、呼びとめようとした瞬間、ギンは瞬歩で姿を消した。

(隊長……何であんな事……)

良く考えてみれば、最初からギンの様子はおかしかった。もっと早くに聞いてみるべきだったのかもしれない。
何故か、その答えはもう聞けないような気がした。

(まさか、ね……。この戦いが終われば、また普段通りの生活に戻れるんだし…)

僅かに抱いた不安を消し去るように頭を振ると、は仕方なく隊舎の方へと歩き出した。
が、ふと足を止め、暫し考え込むと思い切ったように方向を変える。
ギンはに行って欲しくない様子だったが、やはり三番隊、第五席の立場上、敵が侵入している状況で大人しく待機しているのも躊躇われる。

(そうよ…。確かに戦闘は無理かもしれないけど…情報を集めるくらいなら私にも出来るはず…。市丸隊長以外に旅禍に会ったっていう一角さんに話だけでも聞きに行こう…)

自分のやるべき事がハッキリすると少しだけホッとする。
ギンの心配は嬉しいものだったが、今日まで休暇を取っていた者としては少しでも皆の役に立ちたいと思う。

(市丸隊長に見つからなければいいんだし、四番隊の隊舎に話を聞きに行くだけなら……)

はそのまま一角が運ばれたであろう四番隊の総合救護詰所へと急いだ。
普段ならそれほど混雑してはいない詰所だが、今日は次から次へと隊士達が運ばれている。
その光景には唖然として立ちつくした。

「こんなに被害が…?」

肩を支えられて運ばれて来る者、自力では動けず担架で運ばれて来る者。意識のない者…
尸魂界の精鋭である護廷十三隊の隊士達がこれほどまでにやられる姿など、は見た事がなかった。

「そこどいて!」
「あ、すみません…っ」

詰所の前で立ち尽くしていると、またしても怪我人が運ばれて来る。
は邪魔にならないよう脇へ避けると、再び出て行こうとする四番隊の一人に声をかけた。

「あの、すみません!ここに十一番隊の斑目三席が運ばれてきたと思うんですが――」
「ああ、斑目三席なら第一治療室だよ!」

そう言いながらも忙しそうに走って行く隊士に、「ありがとう御座います!」とお礼を言って、はすぐに第一治療室へと向かう。
詰所の中も怪我人や治療をする隊士達でごった返していた。間をすり抜け進んでいくと奥の方に目的の治療室が見えて来る。

「第一って確かあそこよね」

も前に何度か運ばれた事がある。
だが―――――が中へ入ろうとしたその時、治療室の中からドゴォォンという大きな破壊音が響いて来て足を止めた。

「何…今の…。まさか十一番隊の皆が暴れてるんじゃ…」

十一番隊は護廷十三隊の中でも一番、気性の荒い隊士達が多い。
戦闘好きでもある彼らはよく怪我をするが、治療の間退屈なのか、弱い四番隊の隊士を脅してからかったりする事が多々あるのだ。
その度に四番隊の隊長に怒られてはいるが――――今の音もそうかもしれない、とはそっと中を覗いてみた。



「――クク…。どうしても吐く気にはならんかネ…?エ?斑目くん!」


中から聞こえて来たその声には僅かに息を呑む。

(あれは…十二番隊の…涅隊長…?)

治療室のベッドの前に立ちはだかっているその姿を見て、は徐に顔をしかめた。
十二番隊の隊長である涅マユリはとかく変わり者で普段から隊士達に敬遠されている。
もその一人だった。

(いったい怪我人の一角さん相手に何を――)

そう思っていると今の音を聞き付けた四番隊の看護師が慌てたように走って来る。

「こ…困ります!十二番隊長様!所内でのこのような準戦闘行為は厳禁――」
「うるさいヨ!」
「…ひっ」

注意をした看護師目がけ、涅は鬼道を放ったようだ。激しい音と共に壁に穴があいた。
さすがに放ってはおけない、とも中へ入ろうとした。その時、静かな声で、

「マユリ様……」
「お前もうるさい!ネム!またバラバラにされたいか!」
「…は。申し訳ありません」

涅の隣にはネムと呼ばれた女性が項垂れて立っている。十二番隊の副隊長だ。

(ネムさん、また怒鳴られてる…。ホント涅隊長って怖い)

入ろうとしただったが涅の迫力に一瞬、顔が引きつる。
しかしこのまま放っておけば涅は一角に何をするか分からない。
は覚悟を決めて治療室の中へと入って行った。

「涅隊長!」
「……ん?何だネ?お前は確か市丸のところの――」
「三番隊、第五席のと言います。涅隊長…ここで何をされてるんですか?」
ちゃん…っつ…!」

一角が驚いたような顔で起き上がろうとする。しかし怪我の痛みに顔をしかめ、再びベッドへ倒れ込んだ。

「何だい、生意気な女だネ。私に意見する気かい?」
「斑目三席は怪我をしてます。用があるなら日を改めて――」
「うるさいヨ!お前も吹っ飛ばされたいのか――!」

涅がに向かって手を振り上げようとしたその時。一角がその手を止めた。

「…やめてくれ。彼女は関係ないだろ」
「何だネ?やっと話す気になったのかネ?」

満足そうな笑みを浮かべ一角に向き直る涅に、は小さく息をついた。
一角が止めてくれなければ涅はに攻撃を仕掛けていただろう。他の隊の隊士だとて、彼にはどうでもいい事なのだ。

「話すも何も…オレは知らないんですよ。旅禍の目的も…行き先も…何も」

淡々と話す一角を見て、涅は口元を引きつらせた。

「じゃあ何かネ。君は何の情報も得られぬまま、ただやられて帰って来たというわけかネ?」
「その通りです。ついでに言うと…オレは敵の顔も見てないし声も聞いてません。だから、あなたにお伝え出来る事はこれっぽちもありません」

一角の説明に、涅の目つきが変わった。

「…よかろう!ならば失態に相応の罰を受けてもらおうじゃないかネ!!」
「やめて下さい!涅隊長!」

腕を振り上げるのを見たが慌てて止めに入る。しかし涅はの体を薙ぎ払うように振り払った。
隊長格の力の前にの体が後ろへ飛ばされ、壁に激突しそうになった時、何かに体が包まれは顔を上げた。

「更木隊長…!」

そこにはの体を受け止め、涅の腕を掴んでいる十一番隊隊長の更木剣八が立っていた。

「…驚いたな。てめえはいつの間に他隊よその奴を裁けるほど偉くなったんだ?涅」
「…更木…!」

涅は忌々しげにその名を呟くと、掴まれている腕を振り払った。

「…隊長殿が来たんじゃあ仕方ない。私はひとまず退散するとするヨ。――行くぞネム!モタモタするな、うすのろ!」
「はい」

剣八が来た事で分が悪いと感じたのか、涅はアッサリとネムを連れて治療室から出て行く。
はホッとしたように息を吐き、「ありがとう御座います」と剣八にお礼を言った。

「そりゃこっちのセリフだ。悪かったな。揉め事に巻きこんでよ」
「サンキュ。ちゃん…つーか久しぶりじゃねえ?」

一角もやっと笑顔を見せる。は休暇から戻った事を簡単に説明し、ここへは情報を聞きに来た事を話した。

「そうか…。でも元気になったみたいで良かったよ」

一角がそう言うと、剣八もの頭にポンと軽く手を乗せる。彼なりの労いなのだろう。
普段は周りから怖がられている剣八も、以前から懇意にしているには何気に優しい顔を見せる。
剣八は一角の前に歩いて行くと、「お前の方は元気ねえじゃねえか」と鼻で笑った。

「……隊長」

一角がホッとしたように剣八を見上げると、不意にその背中から、

「やっほ!」
「あ……副隊長もいらしてたんですか」

剣八の背中にくっついていたのは十一番隊、副隊長の草鹿やちるだ。
やちるは、「ちゃんもやっほー」と手を振ると、一角の方へ視線を戻し、

「大丈夫?心配したよ、つるりん!」(!)
「…そのあだ名はやめろつったろ、ドチビ」

とても部下が上司(?)に吐くセリフではない。が、これが普段の十一番隊のノリだというのはも分かっている。
やちるのおかげ(?)で少しだけ空気が軽くなった時、剣八が真顔で「聞いたぜ」と一角を見た。

「…負けたんだってな」
「…申し訳ありません。負けて永らえる事は恥と知りつつ戻って参りました」

剣八を真っすぐに見ながら一角が言った。
剣八は満足そうに口元を歪めると、

「…強ぇのか?」
「強いです」

剣八の問いに迷うことなく答えた一角に、はドキっとして顔を上げた。
先ほど涅に聞かれても一切知らぬ存ぜぬで通していたのはやはり嘘だったのだ。
一角は敢えて涅にその情報を与えなかったのは剣八の為だろう。その理由もは分かっていた。

(…強い相手と戦うのは更木隊長の楽しみでもあるもんね…。と言う事は…旅禍はそれほどまでの相手、という事か…)

戦い慣れている一角でさえ、これほどの手傷を負ったのだ。やはり旅禍と呼ばれる者達は相当の力を秘めている事になる。

「…外見は…オレンジ色の髪に身の丈もある大刀。向かった先は懺罪宮、四深牢せんざいきゅう、ししんろう
「…例の極囚きょくしゅうか」
「隊長の人相を伝えて気をつけるよう言っておきました。奴がオレの言葉を覚えていれば…どこで会っても最高の戦いが楽しめるはずです」

一角の話を、剣八は黙って聞いている。

「――奴は強く、そして恐らくあの強さは未だ発展途上。隊長と遭う頃には更に強くなっているかもしれません」

そこまで聞くと、剣八は心底嬉しい、とでも言いたげに満足げな笑みを浮かべた。

「――そうか。そいつの、名は?」















「十一番隊、第三席、斑目一角さま。同じく第五席、綾瀬川弓親さま。以上、二名の上位席官が重症の為、戦線を離脱なさいました!
各部隊の詳細な被害状況については現在調査中です。…ただ…十一番隊につきましては…ほぼ壊滅状態であるとの報告が入っております…」

四番隊からの報告を聞いて、その場にいた各隊の副隊長達が一斉にざわついた。

「十一番隊が…?」
「そんな…」

吉良と雛森の両副隊長も驚愕した表情で顔を見合わせる。

「侵入から数時間でそこまで被害が出るか…」

檜佐木修平も驚きを隠せず思わず首を振った。

「現在確認されている旅禍は三名…。うち二名は我が四番隊の隊員一名を人質にとり、こちらへ移動中との情報もあります」
「…実を言うとウチの四席もしばらく前から応答がないんよ。多分やられとるんじゃと思うけえ、西の20辺りを調べたってくれえや」

七番隊の副隊長、射場鉄左衛門が溜息をつけば、乱菊が訝しげに眉を寄せた。

「四席っていうと…慈楼坊じゃないの」
「おうよ」
「…慈丹坊の弟のか?!あいつまで、やられちまったのかよ?いったい、どうなってるんだ?入って来たのはどんな連中だよ…?」

檜佐木もさすがに唖然とした様子で首を振っている。それを眺めていた雛森桃も動揺したように振り返ると、

「な、何か大変な事になっちゃったね、阿散井く…って、あれ…?阿散井くん?」

先ほどまでいたはずの恋次の姿が忽然と消えている。桃は首を傾げながら開いたままの窓を見つめた。

「どこ行ったの…?」

首を傾げながら一人廊下へ出た。何となく恋次の行動が気になり、桃はその足ですぐに六番隊の隊舎へと向かう。
旅禍の捜索に出払っているせいか、普段は賑やかな隊舎も今は静まり返っている。

「…あれ…?」

桃は副官室の前まで来ると、ある物を見つけて足を止めた。ドアの前に何か置いてある。

「これ…っ」

それを手に取り、桃は声を上げた。
驚きを隠せぬまま、桃は急いで踵を翻し、他の隊舎へと向かう。
途中、前方に良く知った背中を見つけ、桃はすぐに呼びとめた。

「…吉良くん!」
「ああ、雛森くん。どうしたんだい?さっきは急に出て行ったようだけど――」
「…どこにも阿散井くんがいないの!」
「…阿散井くんが…いない?どうして?」

桃の慌てた様子を見て、吉良は驚いたように足を止めた。
桃は手に持っていた物を見せると、

「…探してたら副官室の前にこれが…!」
「――副官章…?!」

それを目にして吉良もギョっとしたように目を見開いた。
副官章は副隊長の証であり、その辺に捨て置いていいものではない。
だからこそ副官章を置いて行った恋次の行動が心配になり、吉良は誰もいないか確認するよう辺りを見渡した。
しかし今は旅禍迎撃に出ている為、隊舎の中は人の気配すらなく、当然恋次の霊圧も近くには感じなかった。

「この事…隊長達には…」
「ううん、話してない…。藍染隊長には話そうかとも思ったんだけど…でも…もしそれで阿散井くんが罰を受けたりしたら嫌だし…。あ!でも藍染隊長はそんな事しないと思うんだけどね!」

不意に慌てた様子で顔を上げる桃に、吉良も「分かってるよ」と静かに頷いた。

「現時点で阿散井くんのいなくなった理由が分からない以上、それが一番懸命な処置だと僕も思う」

吉良は小さく息をついて再び副官章へと視線を落とす。

「しかし…こんな時にどこへ行ったんだ、彼は…。消えた先は分からないが装着令の出てる副官章を、わざわざ外して行くなんてよほどの事だ。
彼はこの頃、朽木女史の事で色々と思いつめてたようだったし…大事にならなければいいけど…」

何かとんでもない事が自分の知らないところで起きている気がして、吉良は心がざわつくのを感じた。

「ともかく僕の方も隊長にバレないように探してみるよ」
「うん。お願いね、吉良くん…」

先ほどまで不安げだった桃も、吉良に話した事で多少安心したのか、ホッと息を吐きだす。
そしてふと思い出したように、「そう言えば…はまだ休暇中なの?」と尋ねた。

「ああ…それが、つい先ほど戻ったようなんだ。帰って早々、こんな状況だから驚いてたけどね」
「そう…。もう大丈夫なのかな」
「うん。以前よりは顔色も良くなって元気を取り戻したように見えたし、一応簡単に説明して旅禍の迎撃に出るよう言っておいたけど…」
「なら良かった。日番谷くんもかなり心配してたし…。あ、じゃあ私も持ち場に戻るね」
「うん。僕も部下達と合流するよ。雛森くんんも決して無理はしないようにね」

吉良はそう言葉をかけ、急いで隊士達の元へと急ぐ。
外は相変わらず、あちこちで戦闘が起き、怪我人を運ぶ者達と、旅禍を探し回る隊士達で大騒ぎだった。

「くそ…っ。旅禍の奴らめ…」

散り散りになって行動している敵ならば、もっと簡単に制圧できると思っていた。
しかし結果を見れば、こちらの方が被害は大きい。

(…市丸隊長でさえ取り逃がすほどの敵…。侮ってかかると危険だ)

吉良は旅禍と対峙した者達から情報を聞きだしながら、ふとギンはどこへ行ったんだろうと不安になった。
未だ隊長クラスが戦闘している気配はなく、そのような話も入っては来てはいない。

(今のうちに隊長と合流しておいた方が…)

と言って、この混雑した中、どこをどう探せばいいのか分からない。
消えた恋次の事も気になる。
どうしたものか、と思案している時、遠くの方で大きな霊圧同士がぶつかっているのを感知し、僅かに息を呑む。

「この霊圧は…阿散井くん?!」

吉良はすぐさま霊圧を探り、恋次のいる方角を割り出した。
そちらへ視線を向ければ、遠く彼方に白い塔が聳え立っているのが見える。

「懺罪宮か…」
「吉良副隊長!我々も行きましょう!」

他の隊士達も気づいたのか次々に集まって来る。
恋次と相対している霊圧は想像以上に大きく、このまま一対一での戦闘は危険だと判断した吉良は、すぐさま隊士達を集めた。

「今から阿散井副隊長を援護しに行く!皆、油断はするな!例え相手が人間であろうと相当の力は持っていると思え!」

隊士達に激を飛ばし、吉良はすぐに戦闘の行われている場所へと走り出す。
今この瞬間、一人で得体のしれない敵と戦っている恋次が心配だった。

(何故一人で行ったんだ、阿散井くん…!)

恋次の行動に疑問を抱きながらも、吉良は必死に走り続けた――。


















「ホントに行くんですか?更木隊長……」

四番隊の隊舎を出て楽しげに前を歩く剣八に、は不安げな顔で尋ねた。
しかしその問いに剣八が応えるより早く、「当たり前じゃーん!」と、やちるの甲高い声が応える。

「剣ちゃんは強い奴と戦うのが趣味なんだよー?」
「そ、それは知ってますけど――」
「だったら、ちんも黙って剣ちゃんの応援してくれればいーのー!」

剣八の背中にぶら下がり、唇を尖らせるやちるに、も顔が引きつった。
確かに剣八ほどの強さなら今度こそ旅禍を倒せるだろう。
一角と互角、これから更に強くなる可能性がある、とは言っていたが、護廷十三隊の隊長クラスは別次元の強さだ。
その中でも目の前にいる更木剣八の強さは、も嫌と言うほど知っている。

(何となく得体の知れない敵で不安になってたけど、私なんかが心配するなんて余計な事だったかも…)

そう思っていると、不意に剣八が振り向いた。

「つーか、、体はもう大丈夫なのか?」
「え?あ…はい。休暇をもらいましたし何とか…」
「なら良かったけどよ。いいのか?俺なんかについて来て。市丸の奴には待機してろって言われたんだろ」
「はあ…まあ。でも…隊舎にいても落ち着かないだろうし護廷十三隊の皆が戦っているのに私一人だけ何もしないっていうのは…」
「まあ、お前がいいってんなら俺はいいけどよ。戦いに巻き込んで怪我させたとあっちゃあ、一角達に何言われるか分かんねえしな」
「剣ちゃん、戦ってる時は周り見えなくなるもんねー」
「うるせぇぞ、やちる」

そんな二人のやり取りを聞きながら、少なからず剣八が自分の事を心配してくれたのだと分かり、は微笑んだ。

「その黒崎っていう旅禍を一目見たらすぐ逃げます。市丸隊長と対峙したのも、その男だって言うし、ちょっと興味があって。だから更木隊長は思う存分、戦って下さい」
「大丈夫だよー。危なくなったら、私がちんを守ってあげるから」
「何でもいいけど俺の邪魔だけはすんなよ、やちる」
「分かってるもーん!っていうか、懺罪宮はそっちじゃないよー剣ちゃん!」
「あ?そうだっけか。ったく、瀞霊廷の道はややこしくていけねえ」

剣八の相変わらずの方向音痴加減に、は軽く吹き出しながら、ふと空を見上げた。
夕日が辺りをオレンジ色に染めて、その中に聳え立つ白い塔がやけに悲しげに見える。

(でも…まさかあそこに閉じ込められてるのが朽木隊長の義妹であるルキアさんだなんて…)

全く状況を把握していなかったは、先ほど一角に自分がいなかった間の事を全てを説明してもらい、酷く驚いた。
ルキアが現世で大罪を犯し、それを連行しに行ったのが朽木白夜と恋次だった、という事実も到底信じられなかった。
義理とはいえ、兄である白夜、そして幼馴染の恋次。
この二人にとってはルキアを罰するため、捕らえる事は凄く辛かっただろう。

(朽木隊長はあの夜、ルキアさんの事を口にした時、とても優しい目をしていた。とても大切にしているんだろうなと思ったのに……)

ふと去年、白夜の屋敷に行った時の事を思い出し、は胸の奥が痛くなった。
何故こんな事になってしまったんだろう、と切なくなる。
しかも今、尸魂界に侵入している旅禍は、ルキアを救い出すため、ここへ来たらしいと一角が教えてくれた。
最初は尸魂界に災いをもたらす者達、という認識しかなかったも、これを聞いて多少なりとも動揺したのだ。
確かにルキアが現世でした行いはいけない事なのかもしれない。
でも厳重処罰をされるほど悪い事をしたんだろうか、と疑問に思う。
少なからず旅禍達はルキアを守りたいがために来ているのだ。
ルキアが罪を犯したのも、どうしようも出来ない何らかの事情があったのではないか、と考えるのはいけない事なんだろうか。

「ん?この霊圧は…」

が一人考え込んでいると、不意に剣八が足を止めた。
同時ににもその霊圧が誰の者なのかハッキリと理解出来た。

「これ…阿散井くん?!」
「チッ。先を越されたか…」

剣八は軽く舌打ちをしたものの、

「まあ副隊長クラスと戦った後くらいじゃないと俺がつまらねえ。このまま様子見るか」
「え、行かないんですか?」

さして問題ないというように再び歩き出す剣八に、は慌てて駆け寄った。

「人の戦いに割って入るほど野暮にゃあ出来てねえんでな」
「で、でも阿散井くん一人じゃ――――」

そこまで言ってふと疑問に思った。

(何で阿散井くんは一人なの…?)

今は隊士達が総動員で旅禍の迎撃に出ている。
副隊長クラスが一人で敵と戦うなんてありえないはずだ。
そう考えた時、の足は自然と走りだしていた。

「……すみません、更木隊長!お先に失礼します!」
「あ、おい――――!」

色々な疑問が沸き、は瞬歩でその場を後にした。
自分一人が旅禍と戦う恋次の元へ駆けつけても何も出来ないのは分かっている。
それでもジっと待っている事は出来ない。
今でも肌に感じる霊圧は徐々に大きくなっている。

(この霊圧の感じだと…阿散井くんと互角……ううん、阿散井くんの方が少し上か。それでも相手は相当強い…。一角さんが話してた黒崎っていう旅禍かもしれない)

一角に"黒崎一護"と名乗った男がルキアとどういう関係なのかまでは分からない。
ただ皆が思っているような"一方的な悪"だとは思えなかった。
一角の話してくれた事が本当なら、彼らは純粋にルキアを助けに来ただけ。
そして今、その男と戦っている恋次もまた、内心ではルキアを助けたいと思っているはずだ。

(だからこそ、この戦いを早く終わらせて欲しい……)

その一心だけで地面を蹴る。すでに息は切れて胸が苦しくなっていた。
最近は鍛錬していなかったのだから当然といえば当然だろう。
それでも足を止めることなく、は遥か前方に見える懺罪宮を目指し、必死に走った。

「――――――ッ?」

次の瞬間、恋次に圧されていた片方の霊圧が爆発的に大きくなったのを感じ、僅かに息を呑む。

「嘘、でしょ……」

走る速度が徐々に落ち、その場に膝をつく。
霊圧の増幅と同時に、恋次の霊圧が急激に小さくなっていくのを感じた。

(……やられ、た?あの阿散井くんが……?)

足の震えを感じながら、はゆっくりと立ち上がり、再び歩き出す。
脳裏に仲間が死んでいく、あの時の場面が過った。

(……橘さん…日向さん…!もう……誰も死んでほしくない――!)

仲間を目の前で失う恐怖。
その恐怖だけがを動かしていた。
力ない足の動きが少しづつ早くなり、懺罪宮前の広場へ入る。夕日がやけに眩しく感じた。

「……阿散井……くん?」

懺罪宮へと続く、長い長い階段の前に、誰かが倒れている。
それが誰なのか理解した時、はよろけながらも走り出していた。

「阿散井くん……!!」

辺りは惨状としか言えないほどに血にまみれ、周りの建物は粉々に破壊されていた。

「阿散井くん!シッカリして!阿散井くん……!」

血だまりの中に倒れ、ピクリとも動かぬ恋次に、は必死に呼びかけた。
しかし恋次は何の反応も見せない。
いつも束ねていた髪は落ちて乱れ、胸元には大きな切り傷。
そこからあふれ出る血をどうにか止めようと、は震える手を乗せた。

「やだ……死なないでよ……!阿散井くん!!」

の瞳から涙が零れ落ち、恋次の頬を濡らして行く。ガタガタと震える手を傷口に当ててみたところで、には治療する術がない。

「どうし……よう…。誰か……誰か!!」

助けが欲しくて半狂乱で叫ぶ。その時、数名の足音を聞いた気がして、は顔を上げた。

「……くん?!」
「吉良……副隊長……っ」

瓦礫の合間から顔を出したのは吉良と、三番隊の隊士達だった。

「吉良副隊長……!彼を…阿散井くんを助けて下さい……!!」
「これは……」

状況を把握し、すぐさま駆けつけた吉良は、恋次の変わり果てた姿に一瞬言葉を失った。

「そんな……阿散井くんがやられる程とは……」
「阿散井さん!」

他の隊士達も青ざめた顔で走り寄り、何とか恋次を運ぼうとする。

「大丈夫スか?!阿散井さん!!」
「バカ!お前サッサとそっち持てよ!」
「わかってら!お前こそオロオロすんな!」

目の前の状況に混乱しながらも、皆が必死に恋次を助けようとしているのを見て、はその場に座りこんだ。
未だ震える手を見下ろし、浅い呼吸を整えようと何度も深呼吸をする。
そこへ吉良が歩いて来た。の前にしゃがむと、彼女の震える手をそっと握りしめる。

くん、大丈夫かい?」
「わ、私は大丈夫……です……」
「阿散井くんの戦った相手を……?」
「い、いえ……私が来た時にはもう……誰も……」
「そうか……」

吉良は軽く拳を握りしめると、静かに立ち上がった。そこへ部下が一人歩いて来る。

「吉良副隊長……。何者かがいた気配が。追いますか?」
「いや……今は阿散井くんの救助を優先させるのが賢明だ」

吉良はそう言うと恋次を運んで行く部下達へと目を向けた。
あの傷の様子では上級救護班に頼まないといけないだろう。

くん。立てるかい?一度、市丸隊長のところへ……って、くん?!」

その時、放心状態であったがゆっくりと倒れたのを見て、吉良は慌てて彼女の体を支えた。

「おい、くん!くん!」
「気を失ったようですね……」

突然の出来事に吉良と部下の隊士は顔を見合わせ軽く息を吐いた。

「まだ……癒えてないんだろう……。心の傷は簡単には治らないさ」
「……阿散井さんの姿を見て思い出したんでしょうか」
「さっきの様子だと……相当パニックになってたから」
「俺が運びましょうか?」
「いや、いい。僕が救護室まで運ぶ。君は阿散井くんの方を頼む」
「分かりました」

部下の一人はそう言って頭を下げると、すぐに仲間の後を追っていく。
吉良も小さく息を吐きながらを抱きかかえた。

「全く……市丸隊長はこんな時に何をしてるんだ……」

涙で頬を濡らし、ぐったりとしているを見ながら、吉良は深く頭を項垂れた。
そして懺罪宮を見上げると、旅禍の気配を探ってみる。

(……もうこの近くにはいない、か。しかし副隊長クラスを倒すとは…いったいどんな奴だ?)

まだ見ぬ敵に不安を覚えながら、吉良は急いで四番隊の隊舎へと向かった―――。









「……そんな……」

一旦、隊舎へと運ばれた恋次の姿を見て、桃は言葉を震わせた。

「……僕が見つけた時にはもうこの状態だったんだ……。もう少し早く見つけて僕が戦いに加勢していれば……」
「…ううん、そんなの……吉良くんのせいじゃ…」
「とにかく……くんまでがこの状態だし、四番隊に連絡するよ。上級救助班を出してもらおう」

吉良がそう言った瞬間だった。

「その必要はない」

「――――――」
「――――――」

背後で冷たい言葉を吐いたのは、朽木白夜だった。

「阿散井の方は牢に入れておけ」
「朽木隊長……!」
「そ、そんな…阿散井くんは一人で旅禍と戦ったんです……。それなのに――」
「言い訳など聞かぬ。一人で戦いに臨むと言う事は、決して敗北を許されぬという事だ。それすら分からぬ愚か者に用などない。目ざわりだ、早く連れて行け」
「…………っ」

白夜は淡々と、しかし有無をも言わせぬ迫力で言い放つ。
その白夜の冷酷さに、桃は拳を強く握りしめた。

「ちょ…ちょっと待って下さい!そんな言い方って――」
「よせ!」
「だって吉良くん…っ」

慌てて静止する吉良に、桃は言いかけた言葉を何とか飲みこんだ。
吉良はすぐに白夜へと向き直り頭を下げると、

「申し訳ありませんでした!」

代わりに謝罪する吉良を見て、桃も仕方なく頭を下げる。

「……も…申し訳ありませんでした……」

頭を下げる2人を尻目に、白夜はそのまま静かに部屋を出て行った。
重苦しい空気から解放された吉良は小さく息を吐き、顔をゆっくりと上げる。しかし、またしても背後から、

「おー、こわ!」
「い……市丸隊長!!」

唐突に現れたギンに対し、吉良と桃は目を丸くした。

「市丸隊長……良かった。探しに行こうと思ってたところです。実はくんが―――――」
「部下から聞いた。全く……あれだけ出歩くな言うたのに」

ギンは溜息交じりで呟きながら、未だ意識のないの方へと歩いて行った。
彼女の頭にそっと手を乗せ、顔にかかっている前髪を払うと、未だ目尻に光る涙を指で拭う。
そしてどこも怪我はしていないのを確認すると、小さく安堵の息を漏らした。

「……隊長命令に背いてんから……意識が戻ったら救護室に閉じ込めといて」
「え……本気ですか?」

本気とも冗談ともつけぬ事を言うギンに、吉良は苦笑交じりで訊いた。
しかし当のギンは「本気やで」と、相変わらず飄々とした笑みを浮かべ、二人の方に歩いて来る。

「それにしても何やろね、あの言い方。相変わらず怖いなあ、六番隊長さんは。ああ、心配せんでもええよ。四番隊なら僕が声かけてきたるから。ついておいで、イヅル」
「はいっ。――じゃあ、雛森くん。ここは頼むよ」
「うん……宜しくお願いします!」

桃は大きな声でそう叫ぶと、今までの緊張を解くように深く息を吐いた。しかし二度ある事は三度ある、とは良く言ったのもので。

「おわー!こりゃ派手にやられやがったな、阿散井のヤロー!」
「うひゃあ!」

またしても突然の背後からの気配に、桃はその場で飛びあがった。

「日番谷くん?!」
「オイオイ。俺はもう隊長だぜ?いーのかよ、お前までそんな呼び方して」
「うるさい!もう!どうして隊長さん達はみんな足音立てずに近くに来るのよっ!だいたい日番谷くんがどうして――って、ホント何でこんなとこにいるの?副官さんもつけずに…」
「…………」

キョトンとした顔で尋ねる桃に、冬獅郎は軽く息を吐きだし、恋次の隣に寝かされているへと近づいて行った。

「ったく……市丸の野郎に預けても、ちっとも治ってねえじゃねぇか」
「……あ、あのは―――――」
「いい、分かってる……。阿散井のこんな姿を見せられちゃ……きつかっただろうよ」

冬獅郎はの髪をそっと撫でて、そのまま頬へと触れた。かすかに湿っているのは泣いたせいだろう。

(今のには……仲間の傷ついた姿が、精神的に一番辛いはずだ……。)

片方の拳を強く握り締め、冬獅郎は深く息を吐いた。そして静かに振り向くと、

「雛森……さっき何しに来た、と言ったな?」
「え?う、うん……」
「忠告に来たんだ……」
「忠告……?」

その言葉の意味を尋ねる前に、冬獅郎はゆっくりと先ほどギン達が出て行った方へ視線を向けた。

「三番隊には気をつけな」
「え……三番隊……?吉良くんの事……?何で…?」

意味も分からず目を丸くする桃の言葉に、冬獅郎はその鋭い瞳を僅かに細めた。

「俺が言ってんのは市丸だが…吉良もどうだかな。とりあえず気をつけておいて損はないぜ。特に――」

冬獅郎の最後の一言に、桃は驚愕した表情で小さく息を呑んだ―――。





ホントにホントに久々の更新です!(滝汗)
管理人自身、パソコンに触れたのも久しぶり……要はパソコンの故障だったんですが(=_=)
詳しい事は日記にて説明しております_(_^_)_
 
パソコン故障のせいで最近は空いた時間にブリーチのゲーム(PS3)をしてました(笑)
内容は虚圏編の織姫救出する辺りから最後、覚醒した藍染を倒すまでなんですが、なかなか面白かったです。
欲を言えば「ナルティメットストーム2」並みにストーリーがもろ原作沿いかつアニメに近く、操作キャラも多くして欲しかった… 
護廷十三隊も隊長クラスばかりで、副隊長は操作出来ないし、仮面の軍勢すらいないんですもの(寂)
でもギンを操作出来るのは楽しい(笑)一番強くて万能なキャラは、やはり藍染でしたが(^^;
十刃ではウルキオラとグリムジョー、ノイトラ、後は1,2,3番の方たちまで操作出来ましたよ(^^)